- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784196695103
感想・レビュー・書評
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ジブリの原点のようで、出発地点のようで。
強くて優しい気持ちになりたいのにナウシカが読めないときには、この本を読むよ。 -
動物としての人の習性・神に近い人の気品。
神と人と精霊や生きている星。
その全てが混濁する中で、生きていくその姿勢が、キラキラと光って感じられた。 -
宮崎駿のエッセンスがつまっている。
ひとつの素朴な民話から、これだけのイメージを膨らませることができる、というところが何よりも凄い。
文庫サイズではなく、もっと大きい絵で見たかった。 -
宮崎駿が描き下ろしたオールカラーの絵物語。1982年「アニメージュ」にて『風の谷のナウシカ』の連載を開始したのとほぼ同時期に描かれた作品である。水彩の淡い色をいくつも重ねて着色した絵が美しい。
作物の育たない貧しい国の王子シュナは、大地に豊饒をもたらすという「金色の種」を求め、西へと旅に出る。つらい旅の途中、人間を売り買いする町で商品として売られている姉妹と出会う。彼女らを助けた後、ひとりでたどり着いた「神人の土地」で、金色の種を見つけるが…。どんな状況にあっても、生きようとする人間のたくましさ。強い心だけが生みだすことのできる、やさしさ。そして、弱さと無力さ。宮崎は、短い物語のなかに、そんなものを、ただそのまま描き出してみせる。
世界観の作りこみとそれを表現する絵の力は圧巻。特に「神人の土地」にあふれる虫、植物、巨人、月の造形には、一切の迷いが見らない。彼の頭のなかに広がる原風景を見せられているようで、生々しいほどの迫力に満ちている。死と生、喜びと恐怖の一体となったこの世界観は、以降の宮崎作品にも幾度となく登場する。
チベットの民話に感銘を受けた宮崎が「地味な企画」ということでアニメ化を断念し「自分なりの映像化」を行ったものが、本作である。だがアニメという万人に向けた形をとっていれば、また違うものになっていたはずだ。淡々と、厳かに物語が進行する本書の独特の雰囲気は、絵物語という形態であればこその魅力といえるだろう。(門倉紫麻) -
噂のシュナをやっと読みました。
ナウシカ(はちょっと違うか?)やもののけの源流をみることができて満足。 -
宮崎駿のイラストに魅かれて購入。前ページカラーの漫画。シンプルな物語で、チベットの民話をもとにしているそう。宮崎駿のこういう世界観好きだなあ……
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古い作品ですが、民話を元にイメージを膨らませた物語と宮崎さんの絵柄がピッタリと一致する本書。その高い完成度に、今読んでも飽きません。そろそろ絵本を卒業する娘に買い与えましたが、読むのは自分ばかりです。
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記録
これはアニメになってないんですね。
これはアニメになってないんですね。