- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198628833
作品紹介・あらすじ
絵が好きな少女・さくらには、不思議な力があった。空想で描いたはずの場所や物が、そのまま実在しているのだ。ある日、描いたのは、月光に照らされ、夜の池に浮かぶ美しい女性の姿。手には花束を抱え、胸にはナイフが突き刺さっていた。不吉なことと、母に絵を描くことを禁じられ、大人になったさくらは、祖母から叔母の話を聞いて愕然とする。女優だった叔母・ゆう子は、20年前、京都の広沢の池で刺殺されたというのだ。その死の様子は自分が昔描いたあの絵とそっくりである。さくらは、ゆう子が当時下宿していたペンションを捜し出し、部屋を借りて叔母の死の謎を探ろうとする。次第に明かされるゆう子の凄絶な人生。そして驚くべき死の真相とは…。
感想・レビュー・書評
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一度見た光景を写真みたいに細部にわたって記憶するという不思議な力を持っている少女が描いた不思議な絵・・・と何やら面白そうな内容。楽しみにしていたんだけど、ゆっくりペースで進む謎解き。なかなか盛り上っていかなくて、途中で退屈になってしまった。あぁまどろっこしい!
さくらには映像記憶という能力があったんでしょ?ならば、これは禁じ手かもしれないけど、思い浮かぶまま、次々と絵を描いたてみたらよかったのに。もしかしたら、まだ秘めたる潜在記憶の中からヒントになるような絵を描いたかもしれないじゃない?・・・なんて、私は物語を台無しにするイジワルなことを考えていた。 -
入りやすくスラスラ読めたけど後半の謎解きがなんとも残念な感じがした。
でもゆう子の気持ちを考えると辛く、9ヶ月の子供がいるからか途中泣けた。
初めての岸田るり子作品。
レビューを参考にあと1冊読んでみようかな。 -
本屋さんのPOPを見て読んでみようと思った本。
結果…、ビックリするほどつまらなかった(-_-;)
最初の方は謎もあって話に入っていけるんだけど、なにせ結末部分がグタグダ…。
あーあ、ガッカリ。 -
結末が気になって一気に読んだけど、最終的に微妙なオチ。
どうしても無理矢理な感じがするのが非常に残念。
伏線が多くて、引っ張る割にあっさり片付けられてがっかりさせられたり。
そこそこ面白いけどミステリーとしてはどうなの?ってなる。 -
藤野木さくらは子どもの頃から絵を描くのが大好きだった。
しかし彼女が空想で描いたはずの絵は実在している情景だったのだ。
ある日彼女は夜の池に浮かぶ女性を描いた。
その手には花束を抱え、胸にはナイフが突き刺さっていた。
そして大人になったさくらは、祖母から叔母の話を聞いて愕然とする。
女優だった叔母・ゆう子は、20年前、京都の広沢の池で刺殺されたというのだ。
さくらは、ゆう子が当時下宿していたペンションを捜し出し、部屋を借りて叔母の死の謎を探ろうとする。。。
岸田さんの新刊が出ておりました。
20年前のゆう子目線と、謎を追う現在のさくら目線が交互に描かれ、徐々に真相が明らかになっていきます。
結局のところは読者しか知ることはできないのですが、少しずつでてきていた小さな謎までもきれいに回収してくれており、丁寧な仕事に満足させていただきました。
本当に、久しぶりに岸田作品で納得して読み終わることができましたよ。
岸田作品では『出口のない部屋』が一番好きなのですけど、今回はその次かな。
無理やりな密室トリックもありませんでしたし。
とにかく美しい仕上がりとラストに満足して読み終えることができました。 -
昔と現在の章が交互に続く形式だったけど、とても読みやすかった。
やっぱり、新興宗教って怖いなぁ。
最初に部屋の見取り図があったので、なんかトリックでもあるのかと思ったけど、案外関係なかったので、肩透かし。
真犯人の予想は外れてしまった。。 -
現在と過去が交錯しつつ、過去の事件の真相を探り出すミステリ。やや超常現象めいた要素もありますが、全体としてはかなり論理的にきっちりとしたミステリでした。
真相は半分くらい読めば見当がつくかも。でも面白さが殺がれることはありません。事件は確かに悲劇ではあるけれど、奇妙な美しさを感じました。そlして読後感は穏やかです。 -
あさい。