- Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198915643
感想・レビュー・書評
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松岡先生らしいドンデン返し
無理筋なストーリーに思わせて
なんなのオチ -
一通り松岡作品を読み終えて、これを読んだので、インターネット通信環境の変化を差っぴいても、初期の作品だなと思う。岬美由紀と同じ病気が出てきたり、説明的な台詞がやけに長くてくどかったり。でも、謎そのものは面白く、真相もうなるものはあります。そこはさすがの松岡ワールド。
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やっと読み終わった。ワクワクドキドキしながら読みました。読み進むのが勿体無くて、どうなるのか展開が気になるのだが、ワクワクを持続させたくて中断しては、読みたくてを繰り返しました。千里眼シリーズとも万能鑑定士シリーズとも違う楽しさを味わいました。
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桐生という青年社長。ゲーム機およびゲームソフトを販売する。
フォレストは、人を殺したりしないのが特徴のソフトを開発する。
アクセラ4を新発売するが、小学生が、黒いマントの男に追われて、
自殺などをする。そのことが多発した。
それは、ソフトが原因なのか?
開発部長津久井智男の挙動が不審である。
ファレストのライバル会社シグマテックは、
ウォーターエレメンツ・アニメーションシステムをまねた商品を出した。
それは、津久井本人が開発したものだった。
裏取引をしたのではないかと思われていた。
そして、週刊誌にAV女優との密会がスクープされる。
津久井は、行方不明となっていた。
桐生は、シグマテック社長神崎に直接会いに行こうとするが、
拒絶される。
そこで、神崎社長が、NHKの将棋番組に出演することがわかり、
そこに出かける。
将棋をやることになる羽目になるが、相手は、強かった。
原因は、将棋ソフトを使っているからだった。
そのからくりを破ることができれば・・
津久井を捜し出すが、結局は、津久井が犯人ではなかった。
謎は解けたが・・
シグマティックが、忍び込ませたのかをしらべると・・・
愉快堂という老舗が浮かび上がってきた。
愉快堂は、クソゲームを主に販売している。
そのからくりが、はっきりするが、・・・
しかし、黒いマントの犯人が、出現する理由が見つからなかった。
時代の中には、いくつもの事件が起こる。
1997年12月 ポケモン事件 光過敏症発作よる
1998年7月 0-157パニック
2001年6月 大阪の池田市で起こった小学校での惨殺事件
一つのエンターテイメントソフトとして楽しめないか?
結末は、意外なところからやってきた。
確かに楽しむことができる。
津久井は、特殊な才能を持っているようだ。
子供ときちんと立ち向かえることができる。 -
水の通う回路の文庫化に際しての改題
全国各地で小学生を中心に謎の自殺未遂、奇怪な行動が頻発
その誰しもが「黒いコートの男に追いかけられた!」と…
浮かび上がった共通点は発売間もないゲームソフト
ソフト作成者の不穏な行動、ライバル会社の陰謀など疑惑が高まるなか、ソフト製作会社社長・桐生の生き様を追う
組織を信じる、社員を信じることの難しさ、行動の裏に有る思いを読み取ることの難しさ・・・
抽象的な表現を重ねることで、全てが重なる部分の解を導いていく構成で、まさに改題前の水の通う回路に作用させたバグこそが解
こんな都市伝説的なストーリーを巧く纏めたもんだ…… -
超人気ゲームの「アクセラ4」。このゲームをした子供たちが幻覚に襲われ・・・面白く読みやすい。この作家特有の物語に引きこむスピード感はさすが。魅力的なゲーム会社の社長。ラストはちょっと無理があるような気もするが、とりあえず納得。
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初めて松岡さんの小説を読みました。
黒いコートの男が追いかけてくる!と言って異常行動を起こし始める子どもたち。その原因はゲームにある…?
スピーディーな展開に続きが気になって自然とページがめくる手がとまりませんでした。 -
全国で子供達が自分のお腹を刺したり高い所から飛び降りたりするなどの異常行動が多発した。それらの行動を起こした子供達に共通していることは、皆、ゲーム会社「フォレスト」の新製品、『アクセラ?』をプレイしていたということ。ゲームが原因とははっきり言い切れないものの、今はその共通点しかないことで、フォレスト社長・桐生直人は警察やマスコミによって対応を迫られることとなる。
ゲームと異常行動には関係性があるのかないのか。探っていくと、自分の会社の中に怪しい行動をとっているものが確かにいる。昔からの社員を信じたい気持ちと、社長として真実を追求し、早く原因を突き止めて対応しなければせっかく築き上げてきた自社が潰れてしまうという焦る気持ち。桐生の人間性にも好感が持てるし(ただし、津久井に対しては若干甘すぎると思う)、ライバル社とのやりとりもおもしろく、何より原因が気になって一気に読めてしまった。ただ、原因を知った後は「え?本当にそんなことで!?」と思うのだが・・・。物語のキーになっているメールでの津久井と小学生のやりとり部分の感性は、正直全く自分にはわからず。あんな小学生いる??
1998年は『水の通う回路』、2001年は『バグ』と名前を変えたこの作品、2006年には『バリア・セグメント 水の通う回路 完全版』と、さらに名前を変えているらしい。それだけでなく、犯人や結末までもが違うと。どう変わったのかかなり気になるところ。