泥棒猫ヒナコの事件簿 あなたの恋人、強奪します。 (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198932596

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに惹かれて、思いつきで購入したのですが予想外にヒットでした。

    「あなたの恋人、友達のカレシ、強奪して差し上げます」という広告を見て
    半信半疑ながら連絡を取る女性たち。
    様々な理由で自分の恋人や友達の恋人の強奪を依頼します。
    視点が常に依頼人側なので、強奪の過程が全て描かれていないですが、『上手くいきすぎじゃない?』という気もします。
    特に小学生が依頼人の回は何をしていたのかは、まったくわからず。
    短編集だしそこでリアリティを求めてもしかたないか。

    作者の上手いところは、女性の微妙な心理をきちんと描いているところ。恋人から離れたいと願っているのに、いざスタッフが恋人を強奪するために近づくと不機嫌になったり取り戻したくなったり。
    この本の最終章『鳥かごを揺らす手』は、依頼人が恋人と知り合った過程、好きになる経緯、疑惑を抱き離れようと決意するまでがテンポよく
    自然に描かれている秀作。ライト感覚の他の作品よりもサスペンスタッチになっています。
    このシリーズはもう一冊出ているようなので、近いうちに買いたいと思います。

  • 面白かった!

    タイトルからして、おぞましい愛憎劇かとおもいきや、実にライトな感じ。

    過去の自分を助けてあげたい
    誰にも助けてもらえなかった自分のために、他の誰かを助けてあげない

    主人公のこの言葉、胸に刺さりますなー

  • 初めての作家さんです。
    タイトルからしてワクワクさせてくれるじゃないですか!
    『あなたの恋人、友だちのカレシ、強奪して差し上げます』
    別れさせ屋の話だと思ったら違いましたね。
    別れたいのに別れられないという女性から男を奪還してくれる。
    6つの短編集なんだけど、どれも読後感が爽快。
    しかも全てが奪還ではない。
    ヒナコさんが担当する案件なら成功率100%らしいんだけど
    ヒナコさん以外が担当する案件もある
    その采配が憎らしいくらいに的を射てる
    これは面白かったです。続編も読もう♪

  • かなり面白い。主人公たちがとても魅力的。スカッとした気持ちになれるストーリー。

  • 表紙が可愛くて買った。
    初めて長嶋さんの読んだけど
    読みやすい。
    テンポもいいし、グダグダ感もない。
    こんな泥棒猫いたら、頼みたい笑
    女の人はスッキリすると思う。

  • 初めて読んだ永嶋恵美さんの本。
    読みやすくて、面白い。また、設定が変わっててとても惹かれる。

  • つなぎのつもりで読んだけど、意外に良かった。
    ただ、うまく行き過ぎ!

  • タイトルがすごいです。
    泥棒猫という単語から、なんだかドロドロの愛憎劇を想像してしまいますが、全然そういうのじゃなかったです。
    読後感は意外と爽やか。

    『あなたの恋人、友だちのカレシ。強奪して差し上げます。』
    という広告に惹かれて集まる依頼人。

    DV男と別れたい・同僚に彼氏を取られ別れさせたい・ダメ男とばかり付き合う姉をなんとかしたい、などなど強奪して欲しい動機も様々なら、その強奪方法も様々で面白いです。

    何よりヒナコが素敵です。
    強奪っぷりが鮮やか!
    見習いの楓も中々いい味出してますし、オフィスCAT気になります~。

    ヒナコの過去も気になりますし、続編で少しは明かされるのかな?

  • 良作に出会った!これは面白い♪書き方が明瞭で、テンポも良く、キャラクターに魅力的なクセがあり、身近に起こりそうなトラブルに親近感がわき、1話毎にストーリーがしっかり練られている。解決の仕方がまた痛快で、時には意味ありげに軽く濁すところも想像力を書き立てられる。表紙の絵も好み♡(読む前に絵を見て3本の三つ編みは、何かの間違いだと思ったけど…、想像すると笑える。)比較的、女性受けが良さそうな本だと思う。あぁ、早く続編を手に入れたい!!

  • 女の敵は女だし女の味方もまた女なのだよな。面白かった!…しかし裏表紙のあらすじがどうも良くない(ーー;) オフィスCAT(強奪請け負い業)に来る依頼の様々であること。テーマとして書かれる関係性の様々であること。どろどろの恋愛破綻ばかり書いているんじゃないということを表記しとかないとーもう。うっかり読み逃すとこでしたよもう。というわけで次も読みます。

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著者プロフィール

永嶋恵美一九六四年、福岡県生まれ。二〇〇〇年『せん-さく』でデビュー。一六年「ババ抜き」で第六十九回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。主な著書に『転落』『明日の話はしない』『ベストフレンズ』『視線』『一週間のしごと』、「泥棒猫ヒナコの事件簿」シリーズなど。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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