クリスマスを探偵と

著者 :
  • 河出書房新社
3.56
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本棚登録 : 1963
感想 : 251
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  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026169

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎さんの特集ムック本で、だいぶ前に1度読んだのですが、内容をすっかり忘れていました。
    絵本として読んだのは初めてです。
    マヌエーレ・フィオーレ氏の挿絵が、ほのぼのとして、あたたかく、美しいです。

    舞台はドイツ、主人公は今は探偵の仕事をしているカール。
    クリスマスの日、ある依頼人からの仕事での尾行中に、一人の若者に出会います。
    そして若者に15歳のクリスマスのある苦い経験を語り始めます。

    この本は、サンタクロースを信じている、子供向けの絵本ではありません。サンタクロースを信じられなくなった、大人のための絵本です。
    短いお話しですが、ちゃんとミステリーになっているところが、すばらしいです。

    まだ、クリスマスには早いですが、プレゼントにいかがでしょう。
    2017年10月の刊です。

    • まことさん
      まおちゃん。
      コメントありがとう!
      私も冬はあまり好きじゃありません。
      北国に暮らしているので、雪がたくさん降って、寒いのです。
      寒...
      まおちゃん。
      コメントありがとう!
      私も冬はあまり好きじゃありません。
      北国に暮らしているので、雪がたくさん降って、寒いのです。
      寒いだけで、落ち込みます。
      なんか暗くなりますよ。

      読書人生終わったなんていわないでください。
      きっと、まおちゃん自身が言うように、本を読む時期じゃないだけです。
      積読本、150冊はすごいね。
      少し前のまおちゃんのレビュー読ませてもらって、改めてまおちゃんてレビュー上手いし、知的さをすごく感じていました。
      私にはとても書けないレビューだと思ってたよ(*^^*)
      やめるなんて言わずに、是非是非戻ってきてくださいね!

      私も、毎日、本を読んでいます。
      まおちゃんもきっとまた、読みたくなるんじゃないかと思います。
      『マリアビートル』はハリウッドで映画化されるらしいですよ。
      コメント楽しみにしています。

      また、まおちゃん、戻ってきてくれるのブクログで待ってるね!
      ではでは、まおちゃんもよいお年をお迎えくださいね。
      2021/12/09
  • 大人のための、素敵な絵本。
    マヌエーレ・フィオール氏の絵が “詩的” で
    そこはかとない落ち着いた静かさが漂います。
    伊坂さんの文には、淡々とする中に勢いを感じました。

    幸せな明かりが道に漏れる、クリスマスの夜。
    探偵のカールは男を尾行していました。
    浮気相手がいると思われる家から男が出てくるのを待つ間のこと。
    公園で偶然出会った若い男との間に 話が弾みます。                                                                                                                              

    「こじつけ、というのは嫌いですか?」若い男が言います。
    見方を変えて可能性を考えるゲームをしましょうと。
    男は、カールが思ってもみない「別の見方」を披露し…。
    かたくなだった 探偵カールの心。
    徐々に柔らかくなっていくところに癒されます。                                                                                                                              

    そして、いちばん好きなのはこの台詞。
    「クリスマスというのは、欲しがっているものがもらえる日です。
    お母さんはカールさんにも会いたがっていると思いますよ」
    距離だけの問題ならどうにでもなるのだが、と男は言います。

    大人がもう一度クリスマスを信じたくなる、そんな絵本でした。

    • ☆ベルガモット☆さん
      yyさん、あけましておめでとうございます!
      昨年は多くのいいねをありがとうございます☆
      伊坂さんの絵本もあるんですね。
      読みたくなる本...
      yyさん、あけましておめでとうございます!
      昨年は多くのいいねをありがとうございます☆
      伊坂さんの絵本もあるんですね。
      読みたくなる本のご紹介とても参考になります。
      今年もよろしくお願いいたします。
      2022/01/01
    • yyさん
      ベルガモットさん☆彡
      新しい年が明けましたね。 
      おめでとうございます。
      こちらの方こそ、いつも本棚を見てくださってありがとうございま...
      ベルガモットさん☆彡
      新しい年が明けましたね。 
      おめでとうございます。
      こちらの方こそ、いつも本棚を見てくださってありがとうございます。
      一番新しいレビュー「デトロイト美術館の奇跡」のお母さまのエピソードが素敵でした。 
      今年もよろしくお願いします。
      2022/01/01
  • 伊坂氏の手がけた絵本がどういうものなのか
    気になって

    いつも伊坂氏の小説を読み終わると
    寂しくなってしまう

    どうしてか 分からいのだけれど
    でも 温かくなる 感じが欲しくて 読んでみた

    「探偵さん、その話、よければ僕に話してくれませんか?」舞台はドイツ。
    探偵カールがクリスマスの夜に出会った、謎の男とは…?
    心温まる聖夜の奇跡。
    伊坂作品のエッセンスすべてが凝縮された、心温まる物語。
    かつての子どもたちへ、これからの大人たちへ。

    ――それって、ほんとかなって思いながら 読み進めた
    本当に サンタクロースなんて いるのかな、ていうくらいに、疑いながら

    どうやらそれは、本当みたい

    小説を求めたら
    ちょっと物足りないかもしれないけれど

    でも、これは、絵本だったね、て、思う

    ささやかな夢を優しく残してくれる
    絵本なら、これでいいよねって、思う

    上手く言えないけれど、伊坂氏を求め過ぎず
    絵本として、大切に読みたいと、思った

    • まことさん
      私にとっても、伊坂さんという方はまさにそんな方です。
      私にとっても、伊坂さんという方はまさにそんな方です。
      2018/10/07
  • 「可能性のゲームみたいなものですね」

    毎日を忙殺されていると、
    ふと忘れてしまう。

    一日も無駄にできない。もしかして?
    明日を妄想し眠れなかったあの日。

    春の遠足、夏の海開き、秋の紅葉狩り、そして…

    12月のその夜に、大いに期待しよう。

  • 伊坂さんの文にマヌエーレフィオールさんの絵。
    最高の組み合わせだと思いました。
    大人のクリスマス絵本だな〜
    とても素敵なお話で、誰かにプレゼントしたくなりました。

  • クリスマス・イヴに浮気調査をする探偵。調査が一段落したところで出会った男といろいろな会話をする中、話題はサンタクロースの話になった。
    ミステリーで有名な伊坂幸太郎の作品ということもあり、ファンタジーのような話の中に推理が混ざっているような、読み始めたら止まらなくなる感じ。ファンタジーとミステリー好きにとっては楽しい文章になっている。
    中学生におすすめできる、数少ないクリスマスの本。

  • 素敵なお話しo●oo●o*・゚。:.**・゚。:.*o●oo●o
    マヌエーレ・フィオールさんの絵も暖かみがあってほんとに素敵な絵本でした☆

  • 図書館で本を漁っておりましたら、ポンと並んでたので借りてきました。
    お話も素敵だったし、絵もとても素敵でした。
    子供より大人の方が喜ぶんじゃないかなぁ。
    クリスマスものの本や音楽が大好きな私としては最高でした。

  • 伊坂さんの絵本は初。
    挿絵は、マヌエーレ・フィオールという人が描いているようだが、微妙に顔の絵が合ってない気がした。
    主人公の探偵・カールがクリスマスの夜、ある男を尾行する。その途中、外のベンチで若い男に会い、世間話をする流れで、自分の過去のクリスマスの家族の思い出をすることに。
    最後はとても不思議でファンタジー溢れるラスト。

  • たまたま本屋に行ったら立ち読みできたので途中まで立ち読みしてから結局買った。
    こじつけで気持ちが良い方向に向くならそれで良いじゃないかと言われてる気がしてとても良かった。
    この人の話はいつもその場にいると浮いてしまうようなキャラクターが自然とおさまる感じでそこに居て楽しくなる。
    子にもいつか読ませたいけど大人になってからじゃないと難しくて難しい。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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