エルサレム

  • 河出書房新社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309208282

感想・レビュー・書評

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  • 小説は歴史・生命・自分を更新し続ける!2021年に読むべき24冊(鴻巣 友季子) | 現代ビジネス | 講談社
    https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90885?page=1

    エルサレム :ゴンサロ・M・タヴァレス,木下 眞穂|河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208282/

  • ミリアは激痛に耐えて夜中の街を彷徨っていた。10代で統合失調症に罹り、担当医のテオドールと結婚し離婚。

    登場人物全員、ミリアの子である12歳のカースですらどこか不穏でおかしい。散漫に見せかけた物語の展開の中でそこかしこに事件へのトリガーが散りばめられていた。

    本作は彷徨感の強い作品だが、殺人の原因と結果というところは的を射ているのではと感じた。フィクションでは殺人の原因、理由は複雑に描かれたりするが、現実では人は人をある日突然あっさりと殺してしまうものだ


    この小説がポルトガルでベストセラーということでポルトガルという国から受ける印象が変わりました。

    精神病院と性行為、というとどうしても村上春樹『ノルウェイの森』を思い出します。かなり昔にさっと読んだだけですが…。

  • 出版されると同時に本国、世界で大ヒット。だっておもろいもん。でも万人受けってわけでもなく明るく爽やかスキッと、っていう感じは全然ないんだけども。現代って忖度とか、「そういうつもりじゃなかった」「そうは言ってはいないんだけど」みたいな、なんでしょう、赤ちゃんがなかなか眠いくせになかなか寝てくれなくて、ユーラユラ揺すって「おーよちよち」ってやってんのが世の中でさ、でもさ、皆生きてて一回位は、「赤子落としてみてー」って思っただろ?ほんとはさ、みたいなそういうスカーーーーッはある。

  • 精神世界での話が主でありとても高等なように見せられ(下等なものが悪いわけではない嗜好の問題だ)奥深くまでに入り込んだ心と傷の迷宮のような作品はある一定の読者を獲得するだろうと思った。時系列ではなく、登場人物を変えながら進んでいくストーリーは良い意味で読みやすくもあった。
    これはポルトガルでベストセラーとなっている作品。訳者あとがきで、この作者は将来のノーベル文学賞ではないかと、サラマーゴという方が賞賛していたらしい。

  • 読んだ事の無いタイプの物語。
    文章は読みやすく、しかし物語は難しかった。

    エルサレム、教会、聖書の一節、ヨーロッパの歴史観などなど…私にもっと知識が有れば…という感じ。

    そのうち再読してみたい。

  • 題名はあとがきによると「エルサレムよ、もしも、わたしがあなたを忘れるなら、わたしの右手はなえるがよい」という旧約聖書の詩編から。

    ただ入り乱れた時系列の中、読者はいったり来たりしながら結末にたどりついても、腕がなえることはない。というよりなえさせてはくれない。そこに救いなどないが、絡み付くように読ませる。

    悪の「王国」は他にどのような世界があるのか心して待つ。

  • 自分には高尚かなと思いつつ、恍惚として読みいった。

  • 2021.07.10 図書館

  • 決して面白可笑しい話でもないし、ときめく話でもないのだが、なぜか一気読みしてしまった。なんだろう、この奇怪さは。

    ミリアの造型には、フォークナー『八月の光』のリーナを連想してしまった。

    ヒンネルクは結局なんなんだ。カースの意味はなんなんだ、あんまりだと思ってしまうのだが。なんのために、なんのために。ただ円環がまとまる着地はあまりにも見事。

  • エルサレム
    ゴンサロ・M・タヴァレス 著
    木下眞穂 訳
    単行本 46 ● 272ページ
    ISBN:978-4-309-20828-2
    Cコード:0097
    発売日:2021.05.24

    5 月の真夜中、死病を抱えたミリアは痛みから外へ駆け出した。ときを同じくして、狂気と焦燥に駆られた男女が通りをさまよう……。現代ポルトガルの最重要作家による圧倒的代表作。
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208282/

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