ヒップホップ・ドリーム

著者 :
  • 河出書房新社
4.13
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本棚登録 : 256
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309276052

作品紹介・あらすじ

新宿スタイルはリアルしか歌わねえ──
マイク1本で頂点を競う純粋なるヒップホップの精神とそれを裏切るシーンの凶暴で陰惨なる現実。ビーフや騙し合いが渦巻く世界でラッパーは何を夢見るのか?日本語ラップを牽引するカリスマによる自伝的「ヒップホップ哲学」の誕生!

【ストーリー】
俺は新潟に生まれて新宿で育った。親族の会社が倒産して親父は没落、おふくろはアル中になった。最初に警察の世話になったのは小五のときだ。売春婦が警察と追いかけっこするような街でゲトーの究極を学び、中学では地区の不良たちからダーティーなストリートを知った。――そして俺はラッパーになった。

【内容紹介】
ラッパー・漢 a.k.a. GAMIの初の自伝にして、日本のヒップホップシーンの壮絶なるリアルを描き出す前代未聞のドキュメント。
新宿のストリートで育ったMC漢が見た東京と日本の風景、強者ラッパーたちとの出会いや壮絶なるビーフ、凶暴な不良たちとのヒリヒリする関係、ラップの技術論からストリート・ビジネスとギャングスタ・ラップの真髄、そしてLIBRAとの繰り広げたビーフの最暗部までを赤裸々に語る。
日本社会に蔓延る矛盾を飲み込み、善と悪の彼岸でヒップホップの〈リアル〉を追求する「ヒップホップの哲学」にして、ゼロ年代以降の日本ラップ史に重要な足跡を残す証言多数。ファン必携の書!

感想・レビュー・書評

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  • この7月に再び大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕された新宿のラッパー、漢 a.k.a. GAMI(カン・エーケーエー・ガミ)の自叙伝。
    なかなか面白く読んだ。

    この本読んで、つくづく思ったのは…
    音楽制作の元手としてストリート・ビジネスが必要。そんな生活をずっーと続けていたわけなので、大麻から足を洗うのは無理なんだろうな。釈放されても、また手を出すんだろうな…
    ということ。

    合法化の話はさておき…

  • 数曲聴いた事がある程度で、しかめっ面でダーティな印象だけ持ち、漢という人についてはほとんど知らない状態で読んだ。それはどうなの?と思う記述も多くあったが、基本的には軽妙な語り口で、ある種のタレント性のようなものは感じた。

  • 俺はこんな悪い事をしてた武勇伝的な。暗にドラッグ扱ってるの平気で書いてたりするのがわかるからこの正気きじゃないのかな、それがかっこいいとか必要悪だとか思ってんのかな。実際捕まって釈放されてものうのうと音楽続けてんでしょ。

  • おい!編集ちゃんとまとめて!読みづらい。
    感想はメモへ。頭悪そうな人の印象が強まった。ヒップホップ全体のシーンの話を聞けるかと思ったら、ただの麻薬密輸成功体験とリアルさを求めたDQN話であった。一番笑ったのが、本家のアメリカ黒人ラッパーが日本の縦社会ラッパーみてドン引きしてた話と

  • MSCで一番好きなアルバム「MATADOR」が「アトトビ系」だと定義されていたことに手を打って納得した。

  • 凄かった。
    その一言に尽きる。
    と言うか、これ大丈夫なの?と心配になるような話が満載。
    ストリートビジネスって何よ?

    この本の中でもちょっと書いてあるけど、漢という人は、自分がヒップホップの世界でどいうポジションか、どういう役回りかっていうことを、よく理解してる人なんだと思う。

    「リアル」であることへのこだわりも面白い。
    本書の中でも書かれているDABOとのビーフも最高。一方でネットのインタビューなどでは、「DA.YO.NE」や「今夜はブギー・バック」への評価を口にしていたりもする。確かにあの世界観の方が、あれを聴いてた頃の僕にとってはリアルだった。

    刺激的な一冊。

  • 新宿スタイルはリアルしか歌わねえ

    クソドープ

  • 縦ノリ横ノリよりも悪ノリできまってる

  • 19780607 佐藤B作の息子 高田馬場四丁目 公文式 早稲田通り サモハンキンポー ユンピョウ 九龍城 北新宿四丁目 くびき顎城村 長岡市 素性 詮索 都営住宅 公務員住宅 貧富の差は露骨だった 西戸山公園 手配師 おたき小滝橋通り 新宿区立戸塚第三小学校 新宿のゲトー感 新大久保の変化 石原慎太郎の浄化作戦 西武新宿線沿いのグラフィティも一気に消された 人種密集地区 新宿区立西戸山中学 端から相手に勝てる見込みがないムードが漂う 仲違いや軋轢 中野三中 中野区の堀越学園 アメフト面白い? 明治通り沿いの現在オリンピックが入っているマンションに引っ越している 梵字ぼんじ 不動明王の文言 お笑い芸人の春日も東京オールスターの一期生だと言っていたから俺と同じチームだったらしい 吼えた 鈴木亜久里 チョコレート 観葉植物 戸塚警察署 字が怒っている 俺らはよりオリジナルなMS思想と独自のルールを必要としていた 『犬、走る』 崔洋一 アムステルダム 2003年B-Boy-Park 外人21瞑想 プロップスも得られる そこにある「何か」を具体的に直接歌うのがラップという表現だ 俺が巻くのはポリスとガンジャだけだぜ 邂逅 かしこ畏まります だいぶギャップ系なんですね でもそのディスの対象は漢だけは当てはまらない 敬う ナナメ社会論 措いておこう お前の股座 忌野清志郎 過激で下品な表現を愛の表現として成立させている そういう逆説的な表現でエンターテイメントできるのがヒップホップの面白さだ 組織の秩序は瓦解してしまう 空気入れ さながら井戸端会議で噂を広める"ミスター主婦"だ 新宿・西早稲田の鎖グループの事務所もそういう賑やかなヒップホップ・コミュニティにする為に作った 俺は代弁者じゃなくて、当事者だ。今再び確信を持って言える…新宿スタイルはリアルな歌しか歌わねえ。

  •  ヒップ・ホップの世界には一般世界とは異なるヒップ・ホップのルールがあり、たとえばラップバトルで「刺す」と言ったら本当に実行しないとフェイクとされてしまうため、本当に刺さなければならないなどあまりに実直すぎるルールであった。ハードコアの人たちが「菜食主義」と言ったら本当に肉類を口にしなくなるような、音楽には人を生真面目にさせるものが時折ある。そのルールに従っていれば観葉植物などによるストリートビジネスも現行法とは関係なくOKなようだった。

     日本版『ストレイ・アウタ・コンプトン』みたいな映画にして欲しい内容だった。今もビジネスに携わっている人がいるだろうに話して大丈夫なのか心配になった。

     以前、ZEEBRAさんがドラゴン・アッシュの古谷さんをディスった際に「かわいそうだなあ」と思ったものだが、それはヒップ・ホップの世界ではありであったことが、なんとなく分かった。

     先日まで3年間借りていた高田馬場のアパートの近くにこのような物騒な世界が展開していたとはと驚いた。

     宇多丸さんやダースレイダーさんといった男の墓場プロの人が登場するのだが、オレが知っているのとは違うどんな顔でMC漢さんと接しているのだろう。LL COOL J太郎を久しぶりに聴きたくなった。

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