- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309413778
感想・レビュー・書評
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吾妻ひでお死去のニュースに接し、関係の深かった江口寿史につながる。昔から遅筆で原稿を落とすことで有名だったが、これほどまでとは思わなかった。原稿を落としながら酒を飲みに行く図太さはある意味すごい。これでは漫画家復活は難しいだろうなと妙に納得してしまった。
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「言っとくけど、いっぺんに読もうとしないでな」と著者自ら忠告する「迷惑なボリューム」の文庫版。つい読みふけって、さすがに「いっぺんに」ではないものの、ぐいぐいと読み終えてしまった。おもしろいんだもの。こういう、自分で自分にキビシク突っ込むテンポのいい文章はとても好きだ。
いまや「破滅型の作家」は文学者ではなく漫画家にいるのかも。締め切りを守れず、遅れに遅れた挙げ句の休載、さらには連載立ち消え。そのくせしばしば飲み歩いて泥酔する。まったく編集者とかはたまんないだろうなあ。
凡人はこうはできない。締め切りはつい守っちゃう。小心者のわたしなど、誰かを待たせてると思ったらお尻がムズムズして、必要もないのに走ったりするし。要は、その方が気が楽だからなんだと思う。たくさんの人に迷惑をかけているとわかりながら「描けない」というのはさぞツライだろうな。
でも仕事の依頼は途切れずあり、家族のこともすっかりほったらかしというわけではない。まあ、仕事については、その図抜けた才能が明らかなわけだけど、やはり基本的には真っ当で、どこか可愛げのある人なんだろう。それはこの日記からも伝わってくる。
昔話になってしまうが、大学生の頃よく読んでいたのは、当時が全盛期だった「チャンピオン」だけれど(「マカロニほうれん荘」は本当におもしろかった!)、「ジャンプ」も「パイレーツ」だけは読んでいた。その後の「爆発ディナーショー」や「寿五郎ショウ」も大好きだ。やっぱり先ちゃんには、またマンガを描いてほしいよ。-
江口寿史氏の漫画はぜんぜん読んでいないのですが、この本、書店で見てすごく気になっていて。日記が好きなので。でも、やっぱり彼の漫画を読んでない...江口寿史氏の漫画はぜんぜん読んでいないのですが、この本、書店で見てすごく気になっていて。日記が好きなので。でも、やっぱり彼の漫画を読んでないとおもしろく読めないですかね?(サラ・ウォーターズのおすすめ、ありがとうございました。なんか質問ばかりしてすみません。たまもひさんのセレクト、いつもわたしが気になっては読み逃しているものが多いみたいで、で読みたくなるという)。2016/03/12
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江口マンガを未読でもおもしろいか?うーん、これは難しいですねえ。文章がとてもうまいので、これ単独でも楽しめるとは思うんですが…。
圧倒的に...江口マンガを未読でもおもしろいか?うーん、これは難しいですねえ。文章がとてもうまいので、これ単独でも楽しめるとは思うんですが…。
圧倒的に絵がうまくて、ギャグのセンスがさえてて、期待されつつ裏切ってばかり、というこれまでの経緯を知っていたほうがおもしろいのは間違いのないところだと思います。
でも、ほんと、楽しめる文章なんですよ。ちょっと立ち読みとかしてみる、とかどうでしょ?
いつもつたない感想を読んでくださってありがとうございます。2016/03/12
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江口寿史さんの、2000年前後の日々をつづった日記。
「描かなくちゃ」「描けない」という苦しみと葛藤がわかる一方で、
「もう少ししっかりしていかないと移管のじゃない!?」という印象も。
クリエイターさんは自分の魂を削る仕事だけれど、
「仕事」には責任が伴うものですしね…難しい世界ですね(´・ω・`)。
江口寿史さんの絵は大好きなんですけどね。 -
漫画家・江口寿史の1999〜2012年の日記の文庫化。その日常を赤裸々に卑屈に客観視できる作者はギャグ漫画家ゆえなのか?これだけ古い時期の日記でありながら面白おかしく読める点でエッセイとして読める。いつか漫画家として復活して欲しい。
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☆☆☆★
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726.1