クライム・マシン (河出文庫 リ 2-1)

  • 河出書房新社
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309463230

感想・レビュー・書評

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  • ジャック・リッチー、大好きだ。

    同じ題名の単行本を半年くらい前に図書館で借りて
    読んだのだけれど、
    文庫になっているのをみてドキッとなった。
    その日は「カーデュラ探偵社」の方だけ買って
    帰ったのだがどうしても気になって、
    次の次の日、違う本屋さんで見つけてやっぱり買った!

    単行本に入っていたカーデュラの探偵シリーズは
    別の文庫にまとめられ(「カーデュラ探偵社」)、
    この文庫には「記憶よさらば」が新たに収録されている。

    結末も知ってる、あるいは読みながら思い出す、
    それでも良くできたお話には、わかっていても
    「そうそう!」と確認する楽しみがある。

    「ルーレット必勝法」
    カジノを経営する主人公、
    毎夜毎夜、『ルーレットの必勝法を知っている』
    と言う男が店に現れるようになり…

    「旅は道づれ」
    旅に出る飛行機で出会った女のひと同士、
    お互いがお互いを下にみている感じ、
    相手の話なんて全然聞いてないところが面白い。
    そして、突然「ん??」となる瞬間が…!

    ジャック・リッチーの趣味は
    ターンバックル刑事と同じクロスワード・パズル。
    一時私立探偵をしていたときもあったとか。
    そんなのもなんだか面白い。

  • やはりジャックリッチー。
    短編の達人だ。
    全ての作品が気に入った訳では無いが大変面白かった。

  • 殺し屋の前に自称発明家が現れた。自分の発明したタイム・マシンで、殺害現場を目撃したという――表題作「クライム・マシン」、妻の消失に秘められた巧妙な犯罪計画を描くMWA賞受賞作「エミリーがいない」ほか、全14篇。軽妙な語り口に奇抜な発想、短篇ミステリの名手ジャック・リッチー名作選。
    原題:The Crime Machine
    (1961年)
    --- 目次 ---
    クライム・マシン
    ルーレット必勝法
    歳はいくつだ
    日当22セント
    殺人哲学者
    旅は道づれ
    エミリーがいない
    切り裂きジャックの末裔
    罪のない町
    記憶テスト
    記憶よ、さらば
    こんな日もあるさ
    縛り首の木
    デヴローの怪物

  • 「カーデュラ探偵社」と同じ作者だったので。

    残念ながら昼が苦手な探偵はもう出てこなかったが、
    面白い短編集だった。

    飛行機で隣り合わせた妻二人の夫の話とか、
    妻が行方不明になった夫が疑われる話とか。

    何だかけむに巻かれたような、
    なんだったのかわからない話もあった。
    警官ふたりが車の故障で一晩泊まる話とか。

  • このミス海外編、2006年版1位。短編集。しかもショートショートも何篇かある。海外ミステリーは状況説明に技を尽くした膨大な文字数で骨が折れるのがほとんどだけど、これは読みやすい。星新一なみの軽さ。状況説明は最小限にとどめて、短い会話でわからせる。だましのテクニックが秀逸で一作一作のネタが新鮮。超常現象と思わせて実は心理トリックっぽいのが印象深い。思わず読み返してしまった。とても面白かった。それでも短編集はやっぱり飽きてしまうというか、次の編を読ます力強さはやっぱ長編で謎が続くやつより弱い。時間が空いたときはホントいいんだけど、切りが良いので、わざわざ夜を徹して先を読もうとかにはならない。読みやすい割にはあんまり進まんかった。

  • 面白かった!盛りだくさんの短編集でかなり良く出来ていて面白かった。この作者の他の作品も読んでみたいと思った

  • 上質なミステリーばかりの短編集。

    直球も変化球も思いのまま。特筆すべきは、削りきった文章の間から顔を出すユーモア。

    ニヤリとさせてくれる作品です。

  • 本屋さんに手書やられた!的なPOPに惹かれて購入。久々の海外小説

    たしかにやられた!
    まさかの思いつかない結末とトリック
    短編ばかりなので読みやすいです。

    が、最初の作品が面白く後半のが微妙でした。
    あと訳の文章がかたいのでちと読みにくさはあるが、好きでした。

  • このミステリーがすごいで1位をとったと解説で知ってビックリ。最近の本なんだねぇ
    前編軽く、しかも人間の本質に迫るような準古典的な印象だった

  • さらりと読めて、読者に「どうせこういうオチでしょー」と予想させつつ実はそのちょっと斜め上ぐらいの展開に持っていく作者の力量はすごい。
    こういうオチか!と膝を打つ「エミリーがいない」と、ちょっと不思議な展開の「縛り首の木」が好み。

    一通り読み終わった後で表紙のイラストを見ると、これまた各短編の内容を思い出させてくれてニヤリ。良い表紙ですね、これ。

著者プロフィール

1922‐1983。ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。1950年代から80年代にかけて《ヒッチコック・マガジン》《マンハント》《EQMM》などの雑誌に、350篇もの作品を発表した短篇ミステリの名手。軽妙なユーモアとツイスト、無駄をそぎ落とした簡潔なスタイルには定評がある。「エミリーがいない」でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀短篇賞を受賞。邦訳短篇集に『クライム・マシン』(晶文社)がある。

「2010年 『カーデュラ探偵社』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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