見知らぬ乗客 (河出文庫)

  • 河出書房新社
3.29
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本棚登録 : 283
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309464534

感想・レビュー・書評

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  • ヒッチコックの代表作の原作。映画とは大きく異なるストーリーだがスリル満点の展開は原作も負けず劣らず。

    ヒッチコックの映画のイメージで前知識なく読み始める。良い意味で期待を裏切る展開。

    交換殺人、今で言うサイコパスとストーカー的な話。追い詰められていく主人公の心情。そして嫌悪しつつも引き寄せられていくアンビバレントの感情。

    おおむねの展開は予想がつくものの文章だけでこれだけの緊迫感、サスペンスはそうはないだろう。

    映画とは全く別に楽しく読めました。映画も久々に再視聴してみようかな。

    筆者のもう一つの代表作がフランス映画の原作「太陽がいっぱい」だとか。映画としては全く異なるジャンルに思えるのに同じ筆者、こちらも気になる。

  • 交換殺人がメインテーマかと思いきや、ガイとブルーノの愛憎模様や葛藤などの心理描写がメインだった。

    勝手に殺人を犯した末に脅迫してくるブルーノをガイは憎しみつつも愛してると言ったりどんどん情緒が不安定になっていく様は読んでてこちらも不安な気持ちにさせる。

    ブルーノは一貫してガイに執着してたので(最後はアル中になって余計言動がひどくなったけど)わかりやすかったけど、ガイの気持ちは上がったり下がったり揺らぎすぎてて掴みづらかった。
    普通に生活してた人間がこういう風に追い詰められればこうなってしまうものなのかなとも思ったけど。

    ブルーノの最期は呆気なかったけどガイのしめかたは良かった。

  • 文学

  • ヒッチコックの映画の原作だとは知らずに購入。
    精神的に追い詰められていく系のお話。読み進めるほど辛くなってきます。

  • 途中から登場人物の心理描写を読むのが苦痛になってきました。これが原作のヒッチコックの映画を予め見ていましたが、原作(の特に後半)を大幅に改変したという映画の方が分かりやすいです。

  • 話が長くて読み終えるのにすごく時間がかかってしまいました。心理描写が多い小説は苦手なので自分向きではなかったです。ただ読み終えてみると半分くらいから読み始めても十分二人の男の性格や関係性が伝わる描写力ですので、300ページくらいの話だったら★4をつけていたかもしれません。今の今まで否定的な感情だったのに、次の行では全く逆の好意的な感情になったりと振り回される読書体験でしたが、二人の男の行動の背景として結局それがあるから納得がいく物語なのだと思いました。とにかく読了できて本当にホッとしました。

  • CL 2018.1.28-2018.2.6

  • 男がウジウジ悩むお話。
    中盤、特に第二の事件前後にダレる。

  • うかうかしている間にブログを書かずに一カ月あまり?

    読み終わった本が机の片隅に積み上げられ、
    感想文を待っている…!

    ハイスミス…、好みと好みじゃない作品が両極端な作家!

    この作品も本当に、気持ち悪かったなぁ!

    ストーリーは電車の中で偶然出会ったある青年に
    交換殺人を持ち掛けられた主人公。

    あれよあれよと言う間に、
    底なし沼に引きずり込まれるように
    抜き差しならぬ運命につき進んでいく…

    この「交換殺人」を持ち掛けてきた青年ブルーノが、
    本当に薄気味悪いの。

    来なくていいのにさあ、何かと主人公ガイの元へ現れるの!

    確かに「上手く出来たね!、じゃ、さよなら!」では
    お話にならないのはわかるんだけど…

    読んでいない時もこのブルーノについて
    思いを馳せる私…

    ある時などお湯を沸かしながら
    「なんで来ちゃうんだろうね…」とひとり言!

    気持ち悪い、気持ち悪いと思いながら
    最後まで読んでしまったから
    面白くないわけではないみたい。

    また、自分がこういうブルーノみたいな人に
    見染められて、何らかの事件が起きてしまった時、
    警察をはじめ、周りの人に
    自分の事をちゃんと信じてもらえるか、
    とても心配になった!

  • 積読が山の様なのに、既読本の新訳、新版とか買ってしまうおばさんです。(;´・ω・)

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著者プロフィール

1921-1995年。テキサス州生まれ。『見知らぬ乗客』『太陽がいっぱい』が映画化され、人気作家に。『太陽がいっぱい』でフランス推理小説大賞、『殺意の迷宮』で英国推理作家協会(CWA)賞を受賞。

「2022年 『水の墓碑銘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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