データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334039868

感想・レビュー・書評

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  • 因果関係の基本的な考え方。

  • 数式を使わないで説明可能なデータ分析の手法について、解説している初級者向けの本。文系の人間には有難い。
    本の中で推奨されている中級レベルの本にもチャレンジしてみたい。
    それにしても、日本の政策はその効果についてキチンと分析して、効果のあるものだけにするような仕組みが必要だ。政治家、官僚はもっと勉強すべきだろう。

  • すごい分かりやすかった。文系でもサクサク読めるように全く数式が出てこない。数式が出てきても分かるレベルになると、よりこの学問が面白くなるんだろうな。

  • ◯データ分析を行う際に重要なのは、分析や結果の透明性であり、分析者以外にも説得力のある説明ができることです。(82p)

    ◯Xという政策がYという結果にどう影響したかという因果関係を科学的に示すデータ分析こそが、政策形成に必要であるためです。(207p)

    ◯問題に対する答えを出すためにはどのようなRCTをデザインすれば良いのか、RCTができないときはどのような自然実験が適用可能か、収集すべきデータは何なのか(209p)

    ★相関関係と因果関係は違うとはよく聞く。では因果関係を示すにはどうすれば良いか。ランダム化比較実験が最良であるが、それができないときの自然実験として、RDデザイン、集積分析、パネル・データ分析が紹介されている。

  • 政策やビジネスにおける施策が妥当であったかを検証することは、レッスンアンドラーンや、次への施策の上でも重要。この検証のために、ビックデータを用いた統計的な手法は、ビジネスで勝ち抜くために、今後最も重要なスキルだと再認識した。

  • データから因果関係を導くのに科学的根拠を示せるのは、ランダム化比較実験。自然実験手法を使えば、世の中にある境界線や階段状の変化、複数期間のデータなどから、仮定に対する根拠を示すことができる。企業経営や政策に活かす動きがある。

    活用事例が興味深い。科学的手法が、日本にも根付いてほしい。

  • データ分析、特に因果関係についての分析についての入門書(計量経済学の入門書)。数式を使わず、しかしながらデータ分析デザインについてよくわかる本だった。

    <メモ>
    相関関係と因果関係は異なる
    因果関係を言うためにはほかの要因は関係ないといえないといけない
    →因果関係があるというのは難しい

    因果関係を導く方法「ランダム化比較試験(RCT)」
    因果関係によってもたらされた効果=介入効果
    例)薬の投与など、広告

    介入グループと比較グループにわける
    介入がなかった場合は比較グループと同じ
    介入があると変化がある
    →介入効果

    グループ分けが重要
    →ランダムにする
    →比較グループと同じ性質を持つ(数学的証明あり)
    →介入効果を示せる

    RDデザイン
    施策などの境界線を調べ、不連続になっていることを示す。
    →ルールによる差異=要因

    パネルデータ分析
    数年のデータを使い、制度の変化による影響をみる
    ただし、制度の前のデータも必要

    弱点や欠点
    根本的なデータの問題点
    1.データ測定に問題があり、数値が正確に記録されていない
    2.観測値に大量の欠損地が見られる
    3.非常に偏ったサンプルからしか取れていない

  • わたし自身は理系出身ですが統計学は学んでこなかった身ですが、かなり分かりやすく、ちゃんとついていけた感があります。
    身につけるには、試行錯誤も必要だと思いますので、仕事のネタを中心にチャレンジしていこうと思いました。

  • 職場のボスからデータに基づいた事業立案を求められて久しい。ただ、自前で信頼性の高いデータを収集し、それを適切に分析するだけの技術を備えているとはいえず、かといってアウトソーシングしようにも予算がなかなかつかない。公開されているデータをかき集めるが、相当な分析能力なくしては都合の良いデータ解釈のもとに見通し甘く、よって成果が乏しい。てなわけで、本著で初歩から学ばせていただく。RDデザイン、RCT(ランダム化比較試験)ほか、確かに易しく解説されている。でも、やはりカネと取り組む思いがないと身にならんよね。

  • 因果関係をデータ的に検証する方法に関する本。
    最近の統計学の流行で安直に相関関係が取りざたされ、因果関係と誤解されて理解されているが、実際にデータ的に因果関係があることを示すことは非常に難易度が高いこととその理由、どうすれば因果関係を検証できるかの方法とその実例(ランダム化比較試験RCT、自然実験(RDデザイン、集積分析、パネル・データ分析))、実践方法とデータ分析の不完全性等について補記されている。

    理論型の本格的な分析について学んだ?うまく言えないが、最近のトレンドのとりあえずデータ回して関係見ようアプローチ(乱暴に言うと)を否定はしないが、妥当性(その結果がどこまで何を証明しているか)、一般均衡、最適な方法の選択が思考停止になってはいけないと思えた。
    バイアスにも記載があったように、ツール回してキャッチーな結果で投資呼び込んで、結果戦略をミスリードしてしまうことがないようにせねばと思う。

    星3つなのは、同じ内容の記述、繰り返しが多くて、情報量は少な過ぎる点。

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著者プロフィール

シカゴ大学助教授

「2017年 『スマートグリッド・エコノミクス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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