アイルランドの薔薇 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.56
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本棚登録 : 849
感想 : 128
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737450

作品紹介・あらすじ

南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が、スライゴーの宿屋で何者かに殺された!宿泊客は8人-そこには正体不明の殺し屋が紛れ込んでいた。やはり犯人は殺し屋なのか?それとも…。宿泊客の一人、日本人科学者・フジの推理が、「隠されていた殺意」をあぶり出してゆく!本格推理界に衝撃を走らせた期待の超新星の処女長編。

感想・レビュー・書評

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  • みるからにアイルランドの情勢や近隣国との政治の話を想像させるタイトル、個人的には敬遠しがち
    とりあえず本格推理と書いてあるので手に取る

    巻頭の登場人物リストにはカタカナがずらりと10人以上でニックネームも別にあるんかーい

    開始数十頁はリストを何度も見ながら把握しなければならなかったが、難点はそれくらいかな
    総合的な評価は星5なので

    いざストーリーを読み進めると本格ミステリ
    フーダニットとホワイダニット+暗殺者は誰なのか
    黙っていいねを3回押す

    「会釈」は露骨なキーワードだなと思ってたらしっかり作者の罠にハマっていくー
    となると暗殺者は〇〇だなと、こちらは正解
    種明かしもオシャレだわ
    完敗に乾杯
    やかましわ

    真犯人と動機は当てられずもフェアな解法で満足

    幕間にアイルランドの歴史についての講釈パートがあるが、眠くならない適量かつ分かりやすい内容

  • デビュー作からコンスタントに面白いものを書き続けられるって良いな。
    “南北アイルランドの統一を謳う武装勢力”というから堅苦しい話になるのかと思いきや、安定の石持作品だった。
    スライゴーの宿屋で人が殺され、その犯人を並外れた観察力と論理的思考によって推理していくフジ。
    さらに、彼の推理によって宿泊客達の正体も暴かれていく。

  • 前半50ページまで辛かった
    トーマスがトムと呼ばれたり、マイケルがミッキーと呼ばれたり外国人のあだ名の知識がないので誰が誰なのか分からなかった
    途中からは登場人物も固定されて理解し易かった
    アイルランドの南北の争いや武装勢力での話だが、アイルランドを題材にして日本人一人以外は外国人の設定にする必要ある?
    アイルランドの死生観は理解するが、それ以外は日本での話でもいいのでは?
    最初の横文字だらけ以外は面白い
    トリックも二転三転あり良い
    ただ、最初の外国人の名前出まくりとアイルランドの題材はあまり納得していない

  • 外国が舞台で登場人物も多いなかだけど、話が収斂されていて気持ちいい

  • 処女作で異国が舞台のミステリに驚いた。
    登場人物が厳選されており、カタカナ表記に悩まされがちになる舞台で唯一の日本人探偵含め読者に優しい愛称呼びはとても読み易い。名前はフルネームの後に愛称を重ねる配慮具合だ。カナカナに弱い日本人をよくわかっていらっしゃる。

    殺し屋 反社組織 ターゲット
    と、不穏な素材は揃っており読者の脳内で道筋を見せてくれるもののどうやら一筋縄で行かない雰囲気。ハウダニット フーダニット ホワイダニット
    以前に何が起こるのか分からない状態で人物達が舞台に集結していく。ワクワクする。

    事件解決後のエピローグにあたるラストの畳みかけはとてもリズムがよく、クローズドサークル(開放的な環境でしたが)にて陥る人数合わせキャラが誰一人として存在しなかった。フェードアウトしないラスト数ページにテンションが上がっていたことはこの語彙力の無さでも伝わるかと信じてます。

  • アイルランドの武装勢力絡みで
    宿屋で起こった殺人事件
    一人の日本人が探偵役になり事件を追う
    事件の謎解きの経過などもなかなか
    楽しめました

    外人の場合、名前と愛称があり
    読みながら登場人物ページを何度も
    確認するんですが
    今回もまぁそれはありました

  • 石持さんのデビュー作品。アイルランドが舞台の長編推理小説。唯一の日本人フジの活躍が格好良かった!
    ブッシュミルズの正体がまさかの人物で驚いた。

  • 面白かったです。<長編本格推理>とあったので期待して読んだのですが、予想以上に良かったです。特に“人物”が良かったです。カタカナの名前は覚えにくい上に誰がどんな人だったのか把握出来ないのですが(私が苦手なだけですが…)、本作の登場人物は個性的にしっかりと描かれていて流れよく読むことが出来ました。そして“してやられた感”もしっかり味わい、二度読みしてしまいました。フジの活躍が小気味よかったです。大満足!

  • フジ、かっこいい

  • 久しぶりに石持さんの作品を読んだけど
    やっぱり楽しかった!(^^)! 

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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