戻り川心中: 傑作推理小説 (光文社文庫 れ 3-4)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 1669
感想 : 180
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740009

感想・レビュー・書評

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  • 短編ミステリーで手軽に楽しめた。事象に対する文学的な表現が巧みで、刺激的だった。

  • 大正や昭和を舞台にした、花にまつわる短編ミステリー集。全編にわたり、物悲しい雰囲気が漂う中、ミステリーとしても面白かった。

  • 2015/11/16
    1983年とかの本。
    たまにはと思って。
    たまにはいいもんだ。
    ミステリなんだけど快刀乱麻とかではなくねっとりしっとりした感触。
    表現力ないな、私。
    桐の柩が一番好きかも。
    最後の軽いハッピーエンドが風味がなくてもこれがよかった。
    表題作もあくまで歌人のエゴとして終わったのがよかった。
    でも現実の裏づけがないと評価されないのも悲しい話。

  • 明治から昭和にかけて、暗い時代を背景に物哀しいストーリーが展開する。流麗な文章と意外なトリックのギャップが印象に残る。

  • 繊細で美しい情緒あるミステリー。

  • 密やかに語られる五つの物語。
    彼らが間近で接した死には秘密が隠されている。
    侘しい時代を生きた彼ら。
    それでも燈は灯り、夜の色は彩られて。
    五つの物語ではどれも死の側で花が咲いている。
    もしかしたら悲しき恋情はそれらに花葬されていたのかもしれない。

  • 前に読んだ他の作家の短編集がロクでもなかったので、この作品が際立ってしまった。
    少し陰がある雰囲気や使う言葉の上手さなど、作家の力量が分かる。凄いミステリーというわけではないが、「ああ、、」と思わせる所が良い。ちょっと追っかけてみたい作家だ。
    " 藤の香 " が一番良かったと思う。

  • ミステリー小説としてのクオリティも高いが、それ以前にジャンルの枠を超えてひとつの読み物として凄く面白い 花をメインテーマに据えた各短篇が繊細で趣のある文章で美しく著されており、それがたまらなく格好良くて心を掴まれてしまう 作品の舞台設定も情趣に充ちていて良い 残りの花葬シリーズも是非読みたい  

  • 花と恋愛を絡めたミステリー短編集。どの話も時代設定が明治から昭和初期ということもあって、しっとりとした描写で文学的ですらありました。
    個人的には「桔梗の宿」が好きでした。
    まだ年若い娼婦(女郎?)の想いが切なかった。

  • ミステリとして各短編の完成度の高さは言うに及ばず、美しくはかなく綴る筆致が格を引き上げている。個人的には桔梗の宿がベスト。この動機はどこかで模倣されたエピソードを聞いた
    ことがあるが、実際読むとこうも驚かされるのは連城氏の力量だろう。男と女、業について考えさせられる。まだまだ連城氏の未読作品があり、それを読む事ができる事を幸せに思う。

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著者プロフィール

連城三紀彦
一九四八年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。七八年に『変調二人羽織』で「幻影城」新人賞に入選しデビュー。八一年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞、八四年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。九六年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。二〇一三年十月死去。一四年、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞。

「2022年 『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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