夢はトリノをかけめぐる (光文社文庫 ひ 6-10)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334745479

作品紹介・あらすじ

直木賞授賞パーティの翌日、受賞作家は成田にいた。隣には何故か、人間に化けた作家の愛猫・夢吉が…。彼らが向かったのはイタリア・トリノ。まさに冬季オリンピックが開かれているその地だ。指さし会話で国際交流をしながら、驚きと感動に満ちた観戦旅行が始まった!冬季スポーツとオリンピックをこよなく愛する著者が描く、全く新しいオリンピック観戦記。

感想・レビュー・書評

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  • トリノ五輪観光ドキュメント。
    最後の1/4だけで良かった。
    東野圭吾としては、ドキドキ、ワクワクがないので先の展開が全然気にならなかったのが残念。

  • トリノオリンピック時に実際現地に行ったレポートを交えながらの作品。
    熱と冷静さを表現する為の夢吉に、なるほど。
    冬季五輪もそれから大分浸透性は変わったのではないだろうか。
    それこそがオリンピックとスポーツ、各国の移り変わりと前進だ。

  • 「東野圭吾」の冬期オリンピック観戦記『夢はトリノをかけめぐる』を読みました。

    「東野圭吾」作品は、昨年5月に読んだ『おれは非情勤』以来ですね。

    -----story-------------
    2006年2月18日。
    直木賞受賞パーティで朝まで騒いだ受賞作家は、一睡もできずに車に乗せられ、成田空港へ。
    隣には何故か、人間に化けた作家の愛猫「夢吉」が…。
    彼らが向かったのはイタリア・トリノ。
    まさに冬季オリンピックが開かれているその地だ。
    指さし会話で国際交流をしながら、驚きと感動に満ちた観戦旅行が始まった!
    冬季スポーツとオリンピックをこよなく愛する著者が描く、全く新しいオリンピック観戦記。
    -----------------------

    いつか読もうと思い本棚にしまってあった作品、、、

    ソチオリンピックが始まったのを機会に読んでみました。


    或る日、何故か人間になった愛猫「夢吉」が語り手となり、飼い主の「おっさん(=東野圭吾)」と供に、国内でウィンタースポーツの取材(1章~4章)を行ったうえで、トリノオリンピックの取材(5章)に行くという展開で、小説仕立ての観戦記になっています。

    トリノオリンピックといえば、2大会(8年)前の2006年開催ですが、もう随分昔のことにように感じますねぇ。

    唯一、金メダルを獲得したフィギュアスケートの「荒川静香」の印象が強いですが、、、

    ソチオリンピックにも出場しているスキージャンプの「葛西紀明」(なんとソチでは7度目の出場!)やモーグルの「上村愛子」、フィギュアスケートの「高橋大輔」も出場していたんですよねぇ… 既に一部の競技は終わってしまいましたが、悔いの残らない競技をして欲しいですね。


    さて、本書は以下の6章+書下ろし短篇という構成になっています。

     ■1章 バイアスロン[冬季戦技教育隊(通称「トウセンキョウ」)]
     ■2章 スキージャンプ
     ■3章 スキージャンプ・カーリング
     ■4章 ボブスレー・リュージュ
     ■5章 トリノ五輪観戦記
      ・カーリング
      ・ジャンプ団体
      ・女子フィギュア競技(ショートプログラム)
      ・スノーボードパラレル大回転
      ・「おっさん」のスノーボード実践記
      ・元五輪選手である木村公宣さんとの対談
      ・アルペン女子大回転
      ・オリンピックストア
      ・バイアスロン
     ■6章 「おっさん」の提言
     ■2056 クーリンピック(文庫版書き下ろし短編)


    「東野圭吾」のウィンタースポーツへの思い入れが感じられる作品でしたね。

    トリノでは、競技の観戦記だけでなく、トイレが少なく不潔、土産がしょぼい、観客に遠回りを強いる不親切な順路、やたらと煩いアメリカの応援団… 等々、周辺事情についても、隠すことなく描かれていて興味深く読めました。

    ソチでは改善されているとイイですね。


    書下ろし短篇の『2056 クーリンピック』は、愛猫「夢吉」が再び人間となり、西暦2056年にタイムスリップしてオリンピック(のエキシビジョンであるクーリンピック)を観戦するという物語、、、

    地球温暖化により、ウィンタースポーツは競技することができなくなり、2035年以降、冬期オリンピックは無期限開催延期を決定し、プラスティックのリンクで競技が可能なフィギュアスケートは夏季オリンピックに移行… そんな中、ウィンタースポーツファンが過去を懐かしみ、クール・オリンピック(略称:クーリンピック)が、夏季オリンピックのエキシビジョンとして開催されているという展開でした。

    このまま温暖化が続けば、あり得る話だよなぁ… と感じましたね。


    冬期オリンピックの競技って、フィギュアスケート以外は、あまり馴染みがなく、ジャンプをニュースで見るくらいでしたが、ちょっと興味が湧きました。

    でも、業務多忙で深夜まで夜更かしをしてまでテレビ観戦する元気はなく、朝のニュースと新聞で結果を確認する程度でしたね。


    ≪追記≫
    惜しくもメダルには一歩届きませんでしたが、「上村愛子」の滑り終えた後の笑顔は良かったですね。
    5度目の出場… 7位→6位→5位→4位とひとつずつ順位を上げていましたが、今回は前回と同じ4位。
    ホントに残念。

  • 2006年のトリノ五輪を舞台とした小説風の冬季オリンピック観戦記。

    東野圭吾の小説ははずれがなくてどれも面白い。ストーリー展開はもちろんだが、単純に表現方法も上手いと思った。本書では猫から見た東野圭吾の為人が描かれている。時に自虐的なユーモアを猫に言わせているところも面白い。突然猫が人が化けたり、冬季五輪を観戦することになったりなど、かなり展開や背景は雑だが、逆にその表現方法がシンプルで読みやすかった。

  • 猫視点でトリノ五輪観戦記。スポーツ全般に興味持てず五輪すらほぼ見ないが、スポーツ好きなら楽しめるかな。終盤の東野さん持論はなるほどな、と思った。日本はメダル取ったらてのひら返すけど、基本シビアっていうか無関心層が多いよな。お金かけてもらえないから中々選手も育たない。実際五輪開催地に行って現地でのあれこれは読んでいて面白かった。飯がうまいとかまずいとかトイレ不便とか交通不便とか。日本では五輪観戦、快適に過ごしてもらいたいですよね。私行かないしテレビも多分見ないけど(笑

  • 東野圭吾さんが猫とトリノオリンピックを観戦する小説。
    まぁ、そんなに面白くなく、いつもと違う趣向だな。
    オリンピックを深く知るための内容であればよいが、わくわくもしなかった。
    ありきたりの小説になってしまって残念です。

  • 珍しいエッセイ

  • 推理小説と思いきやトリノ五輪の観戦記。はじめ『夢吉』のオリンピック選手からのストーリーを期待しただけに残念です。
    荒川静香の金からもう8年・・・今度はソチ五輪。 プレッシャーにならないよう浅田真央ガンバレ!! 【2013年12月29日】

  • 始めて読んだ東野作品。
    冬季オリンピックの熱はわかった。知らない世界がみれてよかった。サクッと読める。テンポも良い。
    熱がそこまで伝わらないのが残念。ところどころあるけど。会田誠みたいにぶっ飛んでたらよかったと思った。
    2013.10

  • 東野圭吾の人柄がよくわかる。
    ウィンタースポーツに興味を持った。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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