変身,掟の前で 他2編 (光文社古典新訳文庫 Aカ 1-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751364

感想・レビュー・書評

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  • 再読。非常に短い「掟の前で」だけでも読む価値あり。

  • 古典を読んでみようと思ったものの、前に読んだ別の古典がもの凄く読みづらかった印象があって光文社古典新訳を選びました。「変身」と「判決」は個人的に刺さるものがありましたが、とても読みやすく入りやすいと思いました。

  • 課題図書で読みました。

    課題ということで頑張って読んだ印象でした。

    変身は有名な作品なので、読む機会があって良かったです。

  • 2011年5月17日(火)読了。

    読んだことがあるはずの名作だけれど記憶に残っておらず、今回読んで新鮮な発見が多々!
    とくに「変身」では「重いことを軽く言葉にする」真髄を観た。毒虫になっちゃうザムザの心理描写はところどころでお笑いネタなのだけど、虫じゃなくても自分の有り様と立場なんかがすっかり変わってしまったときの、外界の変化は考えてみると笑えない。人は何によって必要とされ、愛されるのかという命題。
    一番好きだったのは「アカデミーで報告する」。「私がサルだった頃の話を報告します。」との出だしに爆笑、持っていかれる。こちらも喜劇的に語られるけれど、「出口を求める」「冷静で慎重に世界を観察してとるべき行動を選ぶ」など、訓示に満ちた内容。カフカが天才と呼ばれる所以がわかった気がする。
    新約古典、これからも読んでいきたい。

  • 精緻に描かれる心理描写はそれだけで奥行きがあり圧倒的なのだが、ただ書かれているだけにとどまらない。それは主観的な心理描写であり、視点や主体を変えれば別の姿浮かび上がり、またそれを読者に想像させる適度なゆとりがある。
    また教訓的な構造も珍しく面白い。


    人間って皆こんな感じに自分勝手で周りのこと誤解して甘くてエゴ押し付けて自分正当化して当たり前だと思ってて愚かなんだよ。


    一気にファンになった。

    解説に「涙を誘うようなシーンもユーモアがあり、くすりと笑いを誘う」というような事が書かれていたが、騙されてはいけない。

  • 「朝起きたら、虫になってるストーリー」と、世界史の授業で聞いて、ずっと頭に残ってた作品。

    初めて読んだときは、最初の「判決」で??ってなった。
    読めるけど、わかんないw

    内容はわかっても、自分の感想を挟みこめるほど理解力が自分になかった・・・

    でも単純に発想がたのしかったなー。
    文末があってよかった。

  • 個人的には大好き。でも、カフカの本は全般的には捕らえづらい感が否めない気がする。好き嫌いは分かれるのかなぁ

  • 不条理なもんは全部カフカ!って聞いていたのでしんみりした話なのかなと思っていたが物語の設定にチョイチョイチョイっとツッコミ。不条理だけどなんだこれってのが率直な感想。自分のレベルが低いのかもしれない

  • <変身>
     主人公グレゴールが虫になって以降、家では悲しいことばかりが起こる。彼が悪いわけではないのだが、そんなことはお構いなしに彼は邪魔者扱いされ、最終的には殺されたも同然に死んでゆく。
     著者は、本小説が出版される際、表紙に虫が描かれることを拒否したと言う。この小説を、現実味のないものと取ってほしく無かったのかも知れない。何も虫にならなくても、突然仕事ができなくなることはあるだろう。大怪我・若年性の認知症・うつ病etc. 後二者について、現在ならば病気として理解されもしようが、本書が出版された1912年はどうだっただろう。場合によっては、虫と化したグレゴール同様の扱いをされたのではなかったか(もっとも、現在でも同様の扱いを受ける人もいるだろうが)。この小説で。グレゴールが虫でなく、何らかの病で仕事のできなくなった人間として描かれていたならば、滅茶苦茶暗い話になっただろう。

     もっとも、カフカは本小説を友人に笑いながら読み聞かせたという。例えば「社会的弱者に対する冷遇への批判」なんて暗い主題を意図しているとは思わない。
     喜劇的な面を挙げるなら、「家族」の絆が見せる滑稽さだろうか?この小説で見る「家族」は、ちょっと残念な結果に終わる。何とか彼に気を遣おうとするも、結局はリンゴ爆撃。そしてグレゴールを追い出そうとする段になって「(グレゴールならば)自分から出ていってた」とか言っちゃう。
     客観的に見れば、最初から虫になった彼のすべてを受け入れて熱心に看病(?)するなり、即刻追い出すなりした方が良かったと思える。この狭間で揺れている間にどんどん不幸になってしまったのだから。それでも、この狭間に居続けた原因―つまり不幸を増幅させた原因は、「家族」という絆(鎖)ではなかったか。
     通常の人間関係とはちょっと違う特別な関係である「家族」。様々な家族があるのだからその大部分に通ずる特徴があるのかはちょっと分からないが、家族特有の良いところや悪いところはなにかな、という視点から読み返してみても楽しいかもしれない。

  • 10代のころに読んだカフカの変身を別訳で読み直した。やっぱり当時とは違った印象を受けた。こんなに絶望的な物語だったけとか色々。だからといって、とても印象に残った本でもない。

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著者プロフィール

ツイッターやインスタグラムで恋に悩む女性にむけて優しく背中を押す言葉を投稿している。著書に『だから、そばにいて』(ワニブックス)、『好きでいて』(セブン&アイ出版)、『何度も諦めようと思ったけど、やっぱり好きなんだ』(KADOKAWA)などがある。ツイッター @kafuka_monchi インスタグラム @kafuka022

「2020年 『だから、そばにいて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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