SCIS 科学犯罪捜査班5 (光文社文庫)

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  • 光文社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334792817

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ5作目。
    まさか5作も続くと思わず、だらだら読み続けたが、これで第一章完結とか。
    あまり、このシリーズの感想を書いている人を見かけないが、そんなに需要があるのだろうか?
    今回のテーマは「処女懐胎」
    何だか、また馬鹿げたことを考えたなぁ、と思いながら読んでいくと、これまた「処女懐胎」の理由はウイルスなんだとか…どこまで科学的根拠があるのか分からないが、ここで一作目で最上が学会を追われたウイルスの進化説に戻ることになる。
    何だか、よく分からないまま、小比類の宿敵カーンとの対決もひと段落らしく、クローン問題はどこへ行ったのだろう?と消化不良のまま、第一章完結。
    果たして、第二章が出ても読むかなぁ…
    ここまで5冊読んだけれど、1作も納得いく内容がなくて、本当にこれで限界かも。

  • 今回は処女懐胎を扱っていますが、相変わらず科学的な描写が足りない。警察小説としても中途半端。どうしてあることが行われただろう場所に事情を聞きに行って、その場所の訪問者すら調べずに帰るんでしょう。
    この巻が第一部完結なので、やっと終わったというのが正直な感想です。シリーズ全体としてプロットの詰めが甘いし、妄想化学小説としか言えないような内容でした。第二部以降出たとしても、もう読まないです。

  • 敵対者達との終わり方はアッサリと終わった印象はあるが、シリーズの縦軸となっていた小比類巻の妻の真実に関して明らかになり、改めて登場人物達の所業に戦慄したと同時に切なくなるような真相ではあった。結局、全5巻を読んでわかったのは以下のことである。主人公である小比類巻を始め何人かの登場人物や事件関係者は「生」と「死」にこだわりがあって『大切な人を生き返らせたい』『不老不死の方法を見つけたい』と願い、科学を用いて倫理を超えてしまう愚かさ、その陰で両親を持たずに作り出された生命達(体細胞クローンや細胞を分化させ増殖させて生まれた人工生命体)が『何故生まれてきたのか』と苦悩しつつも生まれてきた結果、何かをしようとする話を作者の方は描きたかったのかもしれない。
    それが4巻に登場する奥田の細胞から作り出された怪物の苦悩や5巻に登場する小宮(榊原茂吉のクローン)がとった選択なのかなと思った。小宮はウイルスによって処女懐胎させられた少女よりも処女懐胎の結果、生まれてくる少女のクローンに同情したのだろう。ただやはり事件の解決方法がいきなりすぎるところや登場人物の人物像があまり魅力的に映らないと感じるところはある。

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著者プロフィール

中村啓

一九七三年、東京都生まれ。第七回「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞を受賞し『霊眼』にてデビュー(文庫化に伴い『樹海に消えたルポライター~霊眼~』に改題)。他の著書に『奄美離島連続殺人事件』『美術鑑定士・安斎洋人「鳥獣戯画」空白の絵巻』(いずれも宝島社)などがある。

「2019年 『ZI-KILL 真夜中の殴殺魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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