向田理髪店

著者 :
  • 光文社
3.55
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本棚登録 : 1532
感想 : 272
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334910891

感想・レビュー・書評

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  • 連作短編集なのかな?
    面白かった。勢いよく読めます。
    死にかけの田舎町の、ちょっとした事件を描いた作品。
    私が捨てたかった田舎がそこにありました。
    主人公の性格に救われて、おもしろく読み終わったけど。
    やっぱり私はこういうコミニュティは向いてないなぁ、と思いつつ、田舎あるあるを楽しめました。
    助役の佐々木さん、後半の出番が少なかったのが残念。

  • 過疎地ほっこり話

  • 読み進むにつれ楽しくなった。
    田舎のいやなとこが出てきても、主人公に感情移入しつつくすっと笑えた。
    次は何がおこるかわくわくしつつ、ほっこりさせられる、期待通り。

  • 北海道の田舎の町の「あるある」もしくは「あーりーそーうー!笑」な日常。
    過疎化してる町では
    ・隠し事はできない
    ・飲みに行くと誰かに会う
    ・飲み屋のママは小さい頃からの知り合い
    ・仕事中でも知り合いとちょいちょいブレイクタイム
    ・みんながおせっかい
    ・若者不足
    ・総じてあったかい………
    私の田舎は南だし、ここまで(笑)ではないけれど、なんだか頷ける。

    気負いなく読める一冊。
    それにしても。
    50代の主人公の気持ちが分かるような自分に気づいてしまった…( ̄▽ ̄;)。

  • “老後は田舎暮らしがいい”ということをよく聞くが、狭い地域ならではの苦労があると思う。静かに暮らすことは出来ないだろうな。

  • (2017/11/12読了)
    寂れてしまった閉鎖的な町のままってところがいい。無理に再生させてハッピーエンドな話じゃ無い。
    ベッドタウンで育った私なので、想像の世界だけど、きっと私はこの環境は難しいだろうな。向田さんみたいな嫌味がない面倒見のいい人っているのかなぁ。

    (内容)
    北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。

    (目次)
    向田理髪店
    祭りのあと
    中国からの花嫁
    小さなスナック
    赤い雪
    逃亡者

  • 夕張を思わせる北海道のとある町。家業を継ぐという息子のことを素直に喜べない過疎の状況。いつも決まったお客が理髪店で井戸端会議。映画のロケ地になって大騒ぎしたり、飲み屋のママを取り合ったり、青年団が張り切ったり。理髪店て組合で料金が決まってるって初めて知った。

  • 面白かった。
    主人公の康彦、思慮深く皆からも信頼されてる感ありでちょっと出来過ぎ?とも思えたけど。過疎の進んだ、財政破綻もしてしまった街の再生は現実にはもっと厳しいんだろうけど、元気の出る小説だった。後半、お役人の佐々木さんの出番が少なくってちょっとさみしい。

  • 10月-13。3.5点。
    北海道の田舎町、細々と理髪店を営む主人公。
    息子はサラリーマンをやめ、理容師学校へ。跡継ぎへ。
    田舎町で起こる色んな出来事、事件を連作短編形式で綴る。

    人情もので面白い。サラッと読める。

  • 既に200件近いレビューなので箇条書きで。
    ・北海道の錆びれゆく街が舞台。最初の方は少し気が塞ぐ。
    ・本当の日常の話を親戚か誰かから聞いているような感覚。
    ・進むに従って、"ああ、これはさすがに身近には滅多に無いかも"は設定で、小説っぽくなってくる。
    ・不思議な読後感。良い意味で。"小説を読み終えた"と言うより、"ここまでの話は聴き終わりました"的な。
    そのまま現地では普通に生活が続いてますよ、な感じが自然に残る。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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