あの日にドライブ

著者 :
  • 光文社
3.22
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本棚登録 : 616
感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924720

感想・レビュー・書評

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  • 主人公・伸郞が、行員時代のことを引きずりすぎている感が強く、あまり面白味を感じられなかった。

  • 話の9割ぐらいが、
    「あのとき○○してたら」
    「あのとき○○してれば」
    という、主人公の たられば話。

    他人の後悔話と夢想につきあっててもつまらん。
    たられば的な考え方
    基本的にしないし嫌いだから
    物語全体に対して嫌悪感。
    話の展開もほとんどないし。

    尊敬する友人のモットー
    『反省はしても、後悔はしない。』

    後悔ばっかりしてても楽しくない。

  • これを読んで以来、タクシーに乗るたびに運転手のことを考えてしまうようになってしまった。そう、1000円を超えない距離くらいではタクシーに乗れなくなってしまったのです・・。読んだ当時は、まさかタクシー業界がこんなに日々戦争だとは知らず・・・。そして、タクシーの運転手でよく過去の自慢話をしてくるオッチャンって多いけれど、彼らも主人公と同じなのだろうかって思ったりするようにもなった。主人公は過去ばっかりを思い出して、仮定の場合のことばっかりブツブツ言って、とにかく現実をなかなか見ようとしない。でもそんな主人公を頭ごなしに否定することもできず、暗いなこいつ、と思いながらも作品に引き込まれてしまう。徐々に前向きになっていく流れはなかなか清々しく、さすが荻原さんってかんじの一冊。

  • ミニコメント
    元銀行員で現在タクシー運転手をしている。すぐに次の就職先が見つかると思っていたが…。本作品のテーマは「人生のやり直し」

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/458856

  • 銀行のエリートサラリーマンが、出世コースはずれ、タクシーの運転手に。現実を受け止められない男が、過去を振り返りながら、なんとか、歩き出そうとしていく。
    まあ、わからんでもないがね。

  • 知人からのオススメ。人生の中の色々な選択が今の自分をここに連れてきた。
    違う道を選択していたら今とは違う未来があったかもしれないけど、それは必ずしもいいものではないはず。
    タクシー運転手としての仕事を掴み始めた辺りから、少しずつ前向きになっていく伸郎に安心する。

  • 先日、平野啓一郎の『ある男』の下記内容の一節を目にして猛烈に心に刺さった。

    (要約)
    「20代は『自分は何者か』を自問自答する。そして40代は『自分の人生はどうだったのか』、『どういう人間として死ぬのか』を問うようになる」

    本書もまさに同じテーマ。43歳の元エリート銀行員がタクシードライバーになった現状を悔いて、「あのときこうしていれば」を繰り返し考え続ける。
    自分も40代半ばになって同様のことを考えることが多くなったので、共感はできるが、前半は後ろ向き志向過ぎてイライラした。
    ところが最後は「まっ、これもいい人生かな」という雰囲気で終わる。その安心感で☆4つ。

  • 荻原さんの経験談?
    と思わずにはいられないリアリティと説得力。

  • 銀行をクビになりタクシー運転手に転職した男が、自分の人生を振り返りつつ、あの時ああしていれば、と空想の人生を考えながら、人生とは、を見つける物語。

    誰しもあの時他の選択をしていたら、と思うことはあるだろう。特に主人公みたいに人生がうまくいっていないように感じている時はなおさら。非常に感情移入しやすくて読みやすい。前半はちと鬱々としてしまうが、最後はハッピーエンド。

    誰しもあの時ああしていれば、っていうのはあるだろうなぁ。俺もあるけど、でも、最後は今と同じ所を望むあたり、今に満足しているんだろうなぁ。

  • 銀行を辞めてタクシードライバーが、転職先で色々と苦労しつつ、あの時こうしてれば・・・的な妄想を繰り返す。題材が迷える40代なせいか、著者の他の作品のようにページを捲る手を駆り立てるようなテンポの良さはないが、読後感は悪くない。刺激が多くないこともあり、主人公の心境にある程度共感できる世代向けか。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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