舟を編む

著者 :
  • 光文社
4.17
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本棚登録 : 29864
感想 : 4350
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927769

感想・レビュー・書評

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  • 辞書編纂という想像もできない世界の物語。
    当てはまる感想を考えたとき「面白い」という言葉が出てきた。
    読みながらもニヤリと笑みを浮かべてる自分がいた。
    エンタテインメントというより、面白い気持ちにさせてくれる。
    テンポも良いし、読みやすい。
    ただ、展開が軽く感じてしまうのもこの作者の特徴なんかな。
    「風が強く吹いてる」もそうやけど、事がスムーズに行きすぎて、障害があまりない。
    そんな何もかもうまくいくかなと思いつつも、登場人物に魅力があるから、最後はまとまっていて、面白いとなってしまうのかな。

    普段何気なく使ってる言葉には様々な意味があり、辞書で調べることで意味を知り、楽しめそう。
    また新たな楽しみを見つけられる予感がする。
    生きていく上で、多くの人の努力で作られたものを使って、生活できており、モノに対する感謝の気持ちもしっかり持たないとあかんな。

  • 本を手に取って読む機会が少なくなっている私たちとは大きく異なる方々、辞書作りに自分の人生を賭けているような人々のお話です。
    何かをするときに必要になってくる[資金]に対する考えの場面でなるほどそういうこともあるのかという発見がありました。

    特に心に残ったフレーズは、言葉は権威や権力と全く無縁な、自由なものです。というセリフです。

  • これはかなり前に読みました。私はこの本を読んで、辞書のことが好きになりました。なので、親に頼んで買ってもらいました。

  • 言葉を愛する人、辞書を愛する人の愛が溢れていて面白かった。

  • 主人公の実直さに心を打たれた。

  • 辞書を作る長い年月を、辞書作りにかかわる人がバトンタッチするようにつながっていく物語で表現。

    自分ののめりこむものは何かを考えさせられた。

  • 軽め小説
    かかった時間90〜120分

    ことばの海をいくための、辞書を編むひとたちの物語。
    語り手がつぎつぎに変わり、それぞれの言葉に対する、辞書に対する、ひとに対する思いが綴られてゆく。
    『仏果を得ず』もそうだが、あるいとなみそのものに、どうしようもなく惹かれて生きるひとの、うつくしさやかわいらしさのようなものを、三浦しをんはうまく描く。
    よのなかそんなもんじゃないよなあ、と思う一方で、自分の中にも、きっとほかの人の中にもあるはずの、仕事や趣味へのアツい思いを刺激される作品で、間違いなく名作。

  • 言葉を編むのいうことに正面から向き合う不器用な主人公が愛しくなった。自分が手に取る辞書にこんなにもたくさんの思いが詰まっているのだと辞書を見直すきっかけになった。

  • 映画を先に見て、それから読んでみました。
    いい本だったなあと思いますし、小説の方が、こういう特殊な世界をスッと受け入れられる。
    自分も読みながらいろんな言葉を調べながら読みましたが、今はその手段がインターネットになっている。
    馬締のような人は、どこに行くんでしょうか。

  • 情が深いが去り際のきれいな女―何のたとえ?
    これは、なんと紙質のこと。辞書作りは紙の新開発から始まる。めくりにくかったら命取り・・薄さも重要ですが、この指に吸い付くようで次の瞬間、きれいに一枚だけめくれるこの「ぬめり感」が大事なのだそうです。
    終始、こんな具合に新しい知識の泉に本書は溢れていて、心がワクワク踊らされぱなしでした。
    出版社内の地味な位置故の経済的事情の駆け引きの中、一冊の新しい辞書を作るためには、十数年以上に渡る月日と労力、そして何よりも関わった人達の、正に身を捧げるということや、情熱の波動(だれかの情熱には情熱で応える)あってこそなのですね!
    全ての仕事につながるであろうこの姿勢は自身も省みるきっかけにもなりました。

    面白くて感動して、泣けてきて、早くも「今年度マイベスト本」に出会ってしまった感です。想像力を掻き立てるユニークな熱い登場人物たちの面々が、大、大好きになりました。「俺たちは舟を編んだ」←その通り!

    本書を読んでいる間、自分自身が大きな海原に揺られているような、包み込まれているような幸福感を味わうことができました。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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