ぽろぽろドール

著者 :
  • 幻冬舎
3.61
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本棚登録 : 657
感想 : 130
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344013414

感想・レビュー・書評

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  • 2011.7.4

  • 衝撃的だった。
    初めて読んだ時の感想は、これに尽きる。
    人形との不思議な関係を持つ主人公を描く短編集。
    それらはとても奇妙で、不気味ささえ感じる。
    でも、その奇妙さに、ひどく惹かれてしまうのだ。

    カバーの絵がとても美しいのも、この本の魅力の1つ。

    ただ、「初めて読む豊島ミホさんの本」にはしないでほしい。
    個人的に。
    ちょっと印象が、強烈だと思うので。

    私の独断と偏見に基づいて言えば、檸檬のころ→エバーグリーン→その他の作品という順がオススメです。

  • ドールをテーマにしたちょっと豊島ミホらしくない短編集でしたが、ピンと張り詰めた空気感もらしくないながら、いい作品でした。

  • 可愛らしく淡い装丁のとおり、淡くて切なく、どこかに静かな恐怖があった。
    引用の、わたしはまだほんの十五で……の言葉が、本当に沁みた。

  • 装丁がめっちゃかわいい

    人形を題材に扱った珍しい短編集
    どの話もひんやりした怖さがありました・・・

    主人公のポジションが地味系ってのは
    豊島さん作品のお決まりだけど、
    今回はだからこそ余計になんかリアルだった

  • 豊島さんの作品の中で
    何故だか一番心に残っている本です。(人形が好きだからだと言うこともあるかもしれない。)
    人形に纏わるお話の短編集です。とても好き。

  • 一本一本の終わり方が好き。 人形 の枠にとらわれないとゆうか 老若男女の主人公で面白かった(*^^*)

  • さまざまな人形が登場する短編集。
    人形はかわいらしくて、不気味で、美しくて、けなげで、でもそれらはすべて人形に関わるこちら側のものが投影されているに過ぎない。人形を通して過去の自分を見、今の自分を見るのかもしれないと思った。
    特に、美しかった自分の容姿が事故で失われ、全く違った生活を送ることになる男の子の話(「僕が人形と眠るまで」)が印象に残った。

  • おとなしい少女であるわたしは
    おばさんから涙を流す男の子を譲り受ける「ぽろぽろドール」
    田舎の中学から出てきた私は自分の容姿を思い知り
    冬馬さんによく似た人形を可愛がる「手のひらの中のやわらかな星」
    家の建て替えの間おばあちゃんの家で過ごしているときに
    坪内君の部屋でわたしそっくりの人形と出会う「めざめる五月」
    製糸工場の下女だった私が戦後マネキンデザイナーとなり
    坊ちゃんのようなマネキンを作り続ける「サナギのままで」
    オークションで落とした人形の元に
    前の持ち主から後悔の手紙が届く「きみのいない夜には」
    事故で醜くなってしまった僕は子豚のような彼女が出来るが
    秋葉原で昔の彼女によく似た人形を見つけてしまう「僕が人形と眠るまで」
    イラスト:長井トモコ ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

    様々な人形とそれに対する人々の思い。
    人形が登場する話って不安を誘うものが多いですよね。
    やっぱり人形の中に人間を見ているからなのかなぁ。
    「めざめる五月」とか「僕が人形と眠るまで」は狂気が見える。

  • 人形好きなので読んでみました。
    人と人形を巡る6つの短編。
    少年少女のやり場のない気持ちの描かれた話が多めです。
    一番光のある終わりに見えたのは『手のひらの中のやわらかな星』、一番共感出来る気がしたのは表題作。

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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