- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344013414
感想・レビュー・書評
-
2011.7.4
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
衝撃的だった。
初めて読んだ時の感想は、これに尽きる。
人形との不思議な関係を持つ主人公を描く短編集。
それらはとても奇妙で、不気味ささえ感じる。
でも、その奇妙さに、ひどく惹かれてしまうのだ。
カバーの絵がとても美しいのも、この本の魅力の1つ。
ただ、「初めて読む豊島ミホさんの本」にはしないでほしい。
個人的に。
ちょっと印象が、強烈だと思うので。
私の独断と偏見に基づいて言えば、檸檬のころ→エバーグリーン→その他の作品という順がオススメです。 -
ドールをテーマにしたちょっと豊島ミホらしくない短編集でしたが、ピンと張り詰めた空気感もらしくないながら、いい作品でした。
-
可愛らしく淡い装丁のとおり、淡くて切なく、どこかに静かな恐怖があった。
引用の、わたしはまだほんの十五で……の言葉が、本当に沁みた。 -
装丁がめっちゃかわいい
人形を題材に扱った珍しい短編集
どの話もひんやりした怖さがありました・・・
主人公のポジションが地味系ってのは
豊島さん作品のお決まりだけど、
今回はだからこそ余計になんかリアルだった -
豊島さんの作品の中で
何故だか一番心に残っている本です。(人形が好きだからだと言うこともあるかもしれない。)
人形に纏わるお話の短編集です。とても好き。 -
一本一本の終わり方が好き。 人形 の枠にとらわれないとゆうか 老若男女の主人公で面白かった(*^^*)
-
おとなしい少女であるわたしは
おばさんから涙を流す男の子を譲り受ける「ぽろぽろドール」
田舎の中学から出てきた私は自分の容姿を思い知り
冬馬さんによく似た人形を可愛がる「手のひらの中のやわらかな星」
家の建て替えの間おばあちゃんの家で過ごしているときに
坪内君の部屋でわたしそっくりの人形と出会う「めざめる五月」
製糸工場の下女だった私が戦後マネキンデザイナーとなり
坊ちゃんのようなマネキンを作り続ける「サナギのままで」
オークションで落とした人形の元に
前の持ち主から後悔の手紙が届く「きみのいない夜には」
事故で醜くなってしまった僕は子豚のような彼女が出来るが
秋葉原で昔の彼女によく似た人形を見つけてしまう「僕が人形と眠るまで」
イラスト:長井トモコ ブックデザイン:鈴木成一デザイン室
様々な人形とそれに対する人々の思い。
人形が登場する話って不安を誘うものが多いですよね。
やっぱり人形の中に人間を見ているからなのかなぁ。
「めざめる五月」とか「僕が人形と眠るまで」は狂気が見える。 -
人形好きなので読んでみました。
人と人形を巡る6つの短編。
少年少女のやり場のない気持ちの描かれた話が多めです。
一番光のある終わりに見えたのは『手のひらの中のやわらかな星』、一番共感出来る気がしたのは表題作。