- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344023376
感想・レビュー・書評
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家族の死がもたらす、家族の群像。
愛情とは?愛とは?死とは?を問うているようです。
テーマや内容は確実に深いと感じるのですが、自分に限っては、明日につながる生へのエネルギーにはつながらなかったように感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
基本暗い?話。それだけに最後の4ページくらいの反動がとてもいい。これからも続くであろう、陰鬱さを含んだ日々。それでも光るものがある。
雨上がりの晴れ間。
滴るしずくに反射する太陽光。
ってイメージ。
こころがこんがらがったとき、まだらなとき。例えばコーヒーにミルクを入れた直後みたいな。
もっと乱してくれる。もっともっとかき混ぜて、最後はカフェオレになる。
人の清濁併せ呑む。
人生には辛いこともあるけど、いいこともある。 -
タイトルに惹かれて購入。
『人生よ、私を楽しませてくれてありがとう。』という曾祖母のメッセージがこの物語にどう影響するのかと読み進めたが、
このメッセージを知る長女の真澄のエピソードに少し絡むだけ。
最愛の長男の死をきっかけにアルコール依存性になった母と
長男の死をそれぞれに受け入れる過程の家族の物語。
結局何が言いたいのかよくわからなかった。
「死は死んだ本人を差し置き、残された人たちのもの」と言いながら最後は澄生に生かされる。
生きている人は死んだ人によって生死をジャッジされている?と考えると一貫性もなく。
物語として尻すぼみ感があった。 -
人の死、血縁関係のない親子、一見暗い雰囲気が漂うような要素も、山田詠美にかかるとそうわいかない。
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死してなお残された人に影響を与え続ける存在は良いことなのだろうか?
澄川家は誰もがとらわれ過ぎていて歪んでいるけれど忘れるのではなく自然に時が解決していくしかないと少しずつ受け入れていく姿が偽りがなくてよかった。
澄生安心して見守っててね。 -
夫・妻を失った家族同士が1つになって、絵に描いたような幸せを目指す澄川家。形になってきたと思ったら、長男を亡くして母親がアル中になり、家族が不安定になっていく。
兄弟の視点で、それぞれの方法で家族の死を乗り越えようとする様子が描かれている。
家族とは、血のつながりとは、死とは。テーマが多いかもしれないけれど、人生ってそういうものと思うと、全てが濃厚に見えてくる。 -
家族の死、兄妹の関わりを描いた小説を最近をたまたま連続して読んでいる。なんとなく既視感があった。そしてみんないい人達だなあと思った。
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2015/5/12
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読みやすいからか、感情移入してしまって苦しかった。