彼女は存在しない (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.11
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本棚登録 : 4410
感想 : 557
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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344404410

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすく、分かりやすいミステリ。発言の節々が伏線となって最後につながるので、すっきりとした読後感がある。

  • やっと購入できたので。
    アマゾンでは酷評だったが個人的には面白いと思った。やはり途中から香奈子の様子がおかしくはあったが、それ以上に浦田先生の表情の表現の仕方がおかしく感じたためあまり香奈子に焦点をあてすぎずに読んでしまった。
    最後の回想?で無理矢理な気がするところはあるが、気にしなければ結末まで一気に読んでしまえる作品であった。

  • 話が進んでいくごとに、もっと早く先を読みたくなる。ラストの展開は衝撃的。
    読み終わった後には、ただただ哀しさが残りました。主人公に気持ち入り込みすぎてたのかな。

  • 今となっては使い古された感のある多重人格の物語だけど、なかなかその真相までは思い及ばず、最終的には結構楽しませてもらいました。主人公界隈に、実は秘密が隠されているんだろうなとは思いつつ、結局騙されてしまいました。虐待の記憶とか、荒んだ家族関係とか、グロイ描写とか、細かく見るとそんな目新しい内容はないけど、全体を通して見るとよく練り込まれていて、総合力で秀でた物語だと思いました。

  • 「あなたはアヤコですか?」と聞かれた主人公と
    多重人格の「カナコ」の多重人格ミステリ。
    主人公と平行して語られる、多重人格の少女の家庭が
    交差しながら発生した殺人事件を解き明かすという展開。

    大抵のミステリ好きなら
    「どうせ誰かと誰かが同一人物だろう」と推理するだろうけれど、それは言わぬが花。

    定期的に音楽(テクノ)を聞く描写が挟み込まれ、
    なるほど作者が好きなんだろうなーと微笑ましいのも
    最初だけで、事あるごとにCD聞いたりCDの内容語ったり
    テクノ好きは分かったよとなってくる。

    肝心のトリックについては置いておくとして、
    なぜか無性にわざとらしい文章が目立つ。
    ちょっと不思議なんだけど唐突に「あれ?」という
    文章が挟み込まれる。
    それがあからさまにヒントで、後から付け足した
    空気すら漂う。

    全体的にやたらとちぐはぐな印象が目立つので
    オススメはしないが、あまりミステリを読まず
    どんでん返しが好きな人には良いかもしれない。

    最後に一つ。

    「泣きそうな表情で」って描写が多すぎる。

  • 途中で落ちに気づいた気にさせといて
    本当は気づかされたような

    結果は最初からわかってるんだけど
    どっちでしょー?
    本当は違うかもよー?
    と途中途中をひっかきまわされて
    結局結果変わらないじゃん、
    っていう読後の疲れを感じます……

    読み始めは
    高治の軽薄さと由子の挙動不審さに
    イライラします。

  • きっかけは中居文庫。

    最後はなるほど、そっちかぁ、って感じでした。

    何か結末が分かりそうで分からないっていう、読んでて面白い本でした。

    途中、ちょっとエグいなぁとは思いましたが。。

  • ただどんでん返しがしたいだけのように感じてしまった。自分の中に残ったものがない。人間が怖いとか、人は追い詰められると大変なことをしでかすとか、そういったことしか分からなかった。多重人格を使うならもう少しできたと思う。

  • ふらふらと毎日を生きていた香奈子の日常は、恋人の貴治が何者かに殺された事で音を立てて崩れていった。
    時を同じくして、大学生の根本は、引きこもりの妹が多重人格だと気づき悩み始める。
    香奈子と貴治、幼なじみの浦田先生、
    根本と妹、根本の恋人、
    それぞれを巻き込んで、悲惨な終幕へ進んでいく。

    多重人格モノはどんでん返しのパターンがわかりやすいので、
    推測しながら読んでたけれども、
    上手く当たらず、どんでん返されてしまった。
    最初の方は読みにくかったけど、章が進むに従って読むのが止まらなくなってしまった。

    主人公的な人の名前が自分と一緒だったから、つい買ってしまったってのもあるけど、なかなか読み応えあった。
    後味良くなくて、やるせない読後感になるけども。

  • なんの先入観も持たず(ミステリーだとも知らず)に読んだら、見事に騙されました。
    いくつかの伏線に、あれ?っと思ったものの、最後にようやく繋がりました。
    後半の生々しすぎる表現には目を背けたくなりましたが、作品全体の雰囲気を演出するには効果的だったのでしょう。
    救いのない悲しいお話ですが、一読の価値はあるのではと思います。

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著者プロフィール

1978年、神奈川県生まれ。1998年、『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞しデビュー。『時の鳥籠』『頭蓋骨の中の楽園』など、著書多数。2020年、急逝。

「2020年 『こわれもの 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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