スイートリトルライズ (幻冬舎文庫 え 4-2)

著者 : 江國香織

• 幻冬舎 (2006年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ひっかさんの感想 · 2023年6月13日]

ひりひりするような愛の話。二人でいても淋しい、でも愛し合っている夫婦。ラストの不穏さが良い。
「人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに」

[教養太郎さんの感想 · 2023年4月7日]

「なぜ嘘をつけないか知ってる？人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに」

なんかドキドキする。キュンキュンじゃなくて、ハラハラの方のドキドキ。


聡と瑠美子、知っている人たちを思い浮かべてしまう。

[こったむホライズンさんの感想 · 2023年3月1日]

刺されるか、トリカブトか。

[はるさんの感想 · 2023年2月28日]

わかりそうでわからない。
でもちょっとわかる。
辛そうで辛くない。
でもちょっと辛いラー油。みたいな感じ。
なにが幸せかなんて、本当に人それぞれだなって思った。

[のりまき小梅さんの感想 · 2023年2月13日]

甘くて柔らかいのにゾッとする

[vanilla5さんの感想 · 2022年12月9日]

みんな少しずつ可笑しい

[ƙの偏愛さんの感想 · 2022年11月26日]

気づかずに借りちゃったけど、読むの2回目。
あぁこんな展開だったなと懐かしくなった。

初めて読んだときは、夫婦で浮気する話しか感想がなかったけど、2回目読み終えた今では、歪んだ愛の物語だなと思った。

聡と瑠璃子は、好きな食べ物や趣味、生活習慣、感じることなど...全てが真逆。だけど、浮気相手と会っているときは、お互いのことを考え、想い、守るべきもののために嘘をつく。

浮気相手といっしょにいる時間のほうが居心地が良いにも関わらず、ちゃんとふたりが住む家に帰ってくる。

うーーん、なんとも歪んでますね。

[ささんの感想 · 2022年11月23日]

「これ以上あなたを愛することを恐れる気持ちがわかるわけない」。
手元に置いておきたい本だと思った。

[ヌマシさんの感想 · 2022年11月12日]

夫婦がそれぞれ不倫をする話。
この不倫があるおかげで、以前より関係が良好になっていたのが印象的だった。全てを包み隠さず話していた頃より、秘密を互いに持っていた方がスムーズな関係になっているというのは、どこかわかる気がした。
ただ、共感できる要素が少ないことが少し残念だった。

「この家には恋がない」と言っていた瑠璃子が最後には愛の家、と呼んでいたことが不気味で不思議で暖かいとも思った。

[LMSさんの感想 · 2022年10月21日]

初めて触れる江國香織の作品にしては、強烈なものを選んでしまった気がする。それともこういうテイストが多いのかな。

「私にも、他の人に恋ができるんだ」という純粋な驚きを見せる瑠璃子が可笑しい。お互いがお互いの恋に気づいたとき、どれほどの衝撃に襲われるだろう。今はそれぞれの恋に夢中で、夫(妻)も同じように他人に恋してるなんて想像もしてないんだろうな。夫婦揃って似たようなタイプを不倫相手として選んでいたのが面白かった。正直で、欲望に真っ直ぐな人。
これから違和感を覚えても気づかないふりを続けるんだろうか。業務的に求められることをして、孤独を隠しながら生きていくんだろうか。

繊細でどこか危うさを持つ瑠璃子が魅力的に思えるようで、思えない。共感できそうで、できない。
不思議な感覚に陥る作品だった。文章は好きだった。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」