孤高のメス 第4巻: 外科医当麻鉄彦 (幻冬舎文庫 お 25-4)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344409248

感想・レビュー・書評

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  •  成功をおさめたと思われた生体肝移植だったが、容態は日々変化を繰り返し、 そして願いむなしく幼児は亡くなってしまう。そしてまた、当麻の母親・峰子も・・・。 それを機会にマスコミの実川に対する態度は一変、手術は勇み足だったのではないかと責められることになり、実川は窮地に立たされる。一方、当麻を頼ってきた蘭(あららぎ)の検査結果が出た。なんという運命のイタズラか、彼の病気は彼がずっと専門として患者を治してきたはずの大腸がんであり、すでに転移も認められた。

     一旦は成功したと思われた手術。その時にあれほど実川を賞賛し、もてはやしたマスコミも、幼児の死亡が知れるやいなや、どこも手の平を返したように態度を豹変。どんな事柄にも”初”はあるはずなのだが、医療の現場での”初”がいかに大変なことであり、また、こういった対応に医者達が苦悩し、2度目が遠ざかるというのがよくわかった。

  • 移植や学閥の問題だけではなく、終末医療、医療費など、盛りだくさんの内容を含む大作も、4巻目。

    やっぱり、人はいやらしい。

    2008年06月21日読了。

  • 勢いで一気に読了。

  • 天才外科医当麻鉄彦が、外国での研鑚をつみ帰国し、田舎の総合病院で執刀する中、いろんな軋轢等になやみつつ新医療に取り組む。大学病院の実川と生体肝移植を試みる。実川への風当たりが強くなる中、まだ日本では法令化されてない脳死の肝移植を当麻は成功させ一躍脚光を浴びるが、昔からの肝移植学会とかの偉い面々からは四面楚歌となる。そんなおり母親の知人から台湾の病院に是非にと請われる。第四巻

  • 医者のドラマっておもしろいですね。

  • でもふと考えると、、、高校1年のときから付き合い始めた今は亡き恋人とはキスを1回交わしただけ。その後好きになった女性はいなく、、、したがってずっと独り身、そんな当麻先生、確かもうすぐ三十路。・・・え?!もしかして当麻先生って・・・((((;゜Д゜)))

  • 本邦初の生体肝移植は成功したものの、臓器の拒絶反応が原因で次々と合併症を引き起こし、術後3ヶ月に満たずあえなく絶命。手術技法上の問題はなかったものの、勝てば官軍、負けたので賊軍とされてしまうのは、日本ならではのお国柄か。臓器移植に関しては、30年も遅れた後進国になってしまった日本と違って、アメリカならば、さっさと再移植手術で命を救えたかもしれないのにという、現役医師の作家ならではの無念がひしひしと伝わってきます。
    (2007/7/13)

  • はい、次。

  • 4/20読了

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著者プロフィール

医師・作家。一九四三年愛知県生まれ。 京都大学医学部卒業。早くより癌の告知問題に取り組み、「癌患者のゆりかごから墓場まで」をモットーにホスピスを備えた病院を創設。手術の公開など、先駆的医療を行う。「エホバの証人」の無輸血手術をはじめ手がけた手術は約六千件。現在は淡路島の診療所で僻地医療に従事する。医学学術書の他、小説やエッセイなど、著書多数。

「2020年 『緋色のメス 完結篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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