骸の爪 (幻冬舎文庫 み 11-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413603

感想・レビュー・書評

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  • どうやらこれは、シリーズ物2作目。
    とはいえ、1作目を読んでいなくても読めました。
    クールで知的な真備さんがいい味を出しています。

    おもしろいのは、舞台が仏所というところ。
    こんな世界があることを今まで知らなかったので、とても新鮮。
    そして驚くのは著者はデビュー以前に仏像の研究をしていた時期があり、仏像に関するほとんどの知識をそらで描けたというところ。
    作品も魅力的ながら、道尾さんの本を読むと著者自身にも興味がわきます。次はどんな世界で道尾ワールドを繰り広げてくれるんだろう。

    あとがきにて、道尾作品には「運命」のありようを描くという共通テーマがある、と書かれていたけれど、いかにもその通りだと思います。
    複雑に絡まりあった糸をほどいていくと答えにたどり着くこの作品。
    あれさえなければ、これは起きなかった。あそこでこうしていれば、こうならなかった。
    そんな小さなことの積み重ねが大きな悲劇を生み出す。それを運命と言わずして、なんと言うのだろう。

    おもしろかった。登場人物もいいですね。

  • これまた、久々の道尾作品。だいぶ初期の作品とは知らずに読んでしまった。前半、不思議な展開から、謎解き解決的な作品。作品自体の完成度は高いと思うけど、自分にとっては、ちょっとミステリーミステリーすぎて、アンド「空耳アワー」的、糸井重里の「いいまちがい」的な感じがちょっと・・・。ただ、全体としては、よかったけど、何かうったえてくるようなものが欲しかった。

  • 真備シリーズで、道尾さん本人も登場
    推理内容も面白かったです。

    修行などのその道を行く世界はある意味視野が狭くなり
    そこの世界がすべてになってしまう。
    才能を持った人・努力家の人どんなタイプの人が花開くかも分からない

    人生と同じなのかもしれません。
    出会った人 特に自分と気が合う人は大切にしていきたいなと思う。
    そんな気分になりました。

  • 台風のため動かなくなった電車の中で読了。

    真備庄介シリーズ第二長編。

    今回の舞台は仏所。

    ひょんな事から宿を借りる事になった道尾はその夜
    不気味な声と仏像の頭から血が流れるという怪現象を目撃してしまう…


    個人的には同シリーズ「背の眼」の方が好み。

  • 前作の「背の眼」がホラーミステリだった為、今度もホラーなのかと思っていたら騙された。ホラーと見せかけて純ミステリという、前作の事が頭の片隅にあったからこそ、最後まで展開が予想できなかった。

  • なんか事件が起きてそうで特に起きていない前半。道尾さんの作品は、そんな感じで進み、実はいろいろと伏線が散りばめられていると感じる。この作品も後半に向けて物語がどんどん加速していく。真備のキャラは好きだけどもうちょっと周りに真相教えてあげてたら被害は少なくなるんじゃないかなぁとか思う。

  • ホラーではなくミステリー

    源宗于朝臣(28番)
    山里は 冬ぞ寂しさ まさりける
    人目も草も カレヌと思へば

  • 前作も面白かったのでシリーズものとして読んでみた。
    いやぁ、今回も凄まじい量の伏線回収が最後の最後まで炸裂していた。
    途中まで少し退屈する場面が続くが、すでに真実に繋がる鍵は出てきているため要注意。
    全く予想はつかなかったし、登場人物それぞれが抱える思いや決意が交錯したどり着くラストには、心が震えた。
    あと、道尾さん自身の知識量が尋常でない。
    フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットの3つどれもが物語にしっかり組み込まれていて、総合力の高い作品だなと思いました。

  • 背の眼が面白かったので、道尾シリーズ2作目。
    仏像に自分が興味ないせいか、1作目よりははまらなかったけど、このシリーズの雰囲気は相変わらず好き。

  • まさかの道尾さん出演

    お寺さんとか仏像とか
    あまり馴染みのないテーマだっただけに
    頭に思い描くのに難儀しました

    道尾マジックによって
    わかりやすくはまとめてあってよかったんだけど

    今まで読んだ道尾作品と比較したら

    という星数。

    あと長い。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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