- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344416482
感想・レビュー・書評
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ある意味正反対で、ある意味似たもの同士のふたりが 40 にして青春ですか。大きなミステリやカタルシスがあるわけでもないし、技巧の凝らされた文章でもないけれど、こざっぱりとした小品というべきかな。
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前作と主人公の名前は違うけど同じような過去を持つ人物で前作の続きなのか別の話しなのかよく分からなかった。
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前作は著者の自叙伝で、主人公は著者の名前で一人称の語りだったのですが、本作は主人公の名前も変わり三人称の語りになっていました。
読み始めは、全然別の話なのかと思いましたが、前作の続きが小説になっていて、主人公は二人。
前作からの主人公は、何故今のような小説を書くに至ったのかの経緯。
もう一人の主人公は、同僚だったドクター瀬戸で、大学病院と決別して新天地の病院に移った経緯。
・・が、物語になっています。
どちらも、病院の悪しき習性や、医師としてのあり方、権力への反発など、様々な葛藤を経て、自分の人生を切り開いていきます。
まさしく「ふり返るなドクター」というタイトルがピッタリです。
自分の資質を見極めて、周りの環境に振り回されず、自分で自分が働く場所、生きる場所を探す、というか作っていく・・というのは、人生で必要なアクションだと感じました。
脱サラしたい人にお勧めの一冊かも。
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3
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行きつけの接骨院の患者さんに借りた(3)。3冊のなかではこれがいちばん読みやすかった。
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脱サラ研修医の目から見た、教授の理不尽さや医局人事の裏がテーマ。
「コミュニケーション」を重要視しない医療現場にはどのような問題が起こるのか。
…なのだけれど、「教授の言うことを全て聞くのが患者のためになるのだろうか?」と敢えて反発したり、そこから自分勝手な立ち振る舞いが増えてついには病院を辞め、突如作家を目指し派遣医師と作家の二足のわらじにこだわり続ける主人公の機微だとか、何とは無しにどこか主人公と気が合う瀬戸先生の描き方とか、ひたすらに患者のことを考えていない・権威はあるが自己中の塊のように描かれる教授陣についてとか。
結局、どうするのが主人公の良い判断だったのか?がぼんやりしていて、小説として読むには場面場面の繋がりやメリハリがなく、ノンフィクションとして読むには何を伝えたいかもわかりにくく、とにかくタラタラと続くなーと途中からかったるくなってきた感が否めない。カバー裏には、「リアルで痛快な医療小説」ってあるんだけどなあ。確かに恋人にナイショでの合コンの裏側とか赤裸々だけど。
どこまでが作者自身の経験の投影なのかはわからないけれど、作中に出てくる編集者の言葉は的を得てると思う。
この作者の方、自分でもその欠点は理解して、理解した上で変えられずにずっとこういう内容を書き続けているんだろうなあ…
他の作品でも、医療仕事で忙しくして彼女を放ったらかしにして何年か経ってから、結婚した彼女から手紙が来る、似たような場面多し。
それで「心配してくれてありがとう、僕は不器用にやっていくよ」の一言って、ナルシストにしか見えないよ。 -
脱サラ医師の頑張りを。
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最初の作品に比べ、無駄に脚色が強くなってしまい、著者の体験なのか、あるいは完全フィクションなのかよくわからなくなってしまっています。まだまだ自分のスタイルが確立できていないようです。
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テレビドラマ「37歳で医者になった僕 ~研修医純情物語~」にもなりました。話は作者の自伝的小説といった感じで、シリアスな医療小説ではありません。ただそれだけに気軽に読めました。