プラチナデータ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.56
  • (878)
  • (2200)
  • (2406)
  • (450)
  • (69)
本棚登録 : 22880
感想 : 1678
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418844

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 国民のDNAを管理し、犯罪捜査に役立てるシステムが構築されるという、情報化が進むこれからの社会を先見したような物語。
    ただ情報管理とそれに関係する事件の解決というだけでなく、主人公が二重人格という要素があることで、より面白く感じた。

  • 国民の遺伝子情報を管理し、そのデータをもとに犯人を捜査するDNAシステムが導入された。検挙率は上がったが、国民からの難色も集まっているこのシステムには、思わぬ罠があった──。

    国が国民の遺伝子情報を管理し、あらゆることに活用する。利益があるように見えて、その裏側には隠された真実がある。管理する側とされる側の埋まらない格差。非現実的なようで、今現在の社会でも起こりうる題材だ。
    とはいえ、マイナンバーでさえ普及していないのだからまだまだ先の話だろうか。

    もう一人の"彼"視点の話が気になった。
    彼から見える世界は、どのような色だったのだろう。

  • 久々にニノの映画の方を見て、原作をもう1回読みたいと思って読んだ。
    最後にリュウが描いた絵に、ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♡ってなった笑
    神楽が全てはDNAとかデータが決めているって考え方は現代的なのかもしれないけれど、ちょっとそれ以外のものは信じないというのは悲しいと思ったから最終芸術的なものに関心を持った事はちょっと嬉しかった。
    プラチナデータに登録されてたら結果が出ないってめちゃくちゃずるいなと思った。国民のデータは全部もってて逃げ場ないようにするのに自分たちは良いのね・・・
    何回読んでも面白いからまた読むと思う、

  • 冒頭では、完全な遺伝子管理による捜査や、二重人格とは明かされないリュウの存在によって、近未来的なSFチックな雰囲気が構築されている。
    物語が進むにつれて、そのSFチックな謎が増え、深まり、たまに少し解決されたりして、盛り上がっていく。
    そんな盛り上がったSF味のある謎の答えが、最後、腹立つくらい人間味のある現実的なものであることが判明する。
    それまでの近未来SF感とオチの現実味のギャップに驚いたけど、実際今存在している謎なんて多くはこの程度のものなのかもしれない。一部の人のしょうもない保身や見栄、欲望のために、明らかになっていない(されていない)謎なんて世の中にたくさんあるんだろう。

    リュウは消えたのではなくて、神楽と融合したのでは?人生を楽しめていなかった神楽が、今まで記憶の奥に封印していた陶芸に深く関わり、楽しい人生を歩めるようになったのは、リュウの要素が入ったからなのでは。そうだといいなと思う。

  • 東野さんは話のアイデアが豊富だなと思います。
    DNAと二重人格の話は面白い。
    ビッグデータのおかげでデータを集めれれれば
    何でも解析できる世の中になってきている。
    出来ればそれだけで話を通してほしかった。

    この話に電気トリップは必要か、、、?
    仕掛けももひとつ感。
    最後の1ページは綺麗におさめてました。

  •  生きているかぎり遺伝子は変えられない。
     DNA情報を疑わしい容疑者と同定する従来の方法ではなく、そのDNAと膨大な遺伝子情報から犯罪者を予測するシステム。そしてそのシステムが出した犯罪者は、システムを使う科学者、その人だった。
     システムの不完全性とは何か。主人公の多重人格や警察内の情報格差、それぞれのキャラの異なる思惑。複数の伏線を散りばめつつ、最後にきれいに収束させていくのは安定の東野作品だった。先が気になる一気読みできる1冊

  • 発想がすごいなと思った。普段ミステリーとかあんまり読まないけどすごい読みやすかった。

  • 私が、今まで読んだなかで一番面白い本だった。
    東野圭吾にはまるきっかけとなった作品。

  • 何回も読み返した。
    セリフも含め何度読み返しても面白い。
    実写化される前に読んで、映画は別物として楽しめた後に映画では描かれなかった部分を補うためにまた熟読する。
    スリルもミステリー要素もあってお気に入りの作品の一つです。

  • 映画を観てから読んだので、
    神楽=にの、浅間=豊悦のイメージで
    読み進めた

    最後まで読んで
    映画とは良くも悪くも別物だな、ということ。

    映画はよくストーリーをまとめたなぁと
    感心しちゃう


    本は細かいところが描かれているので
    映画のシーンの裏づけになる感じで
    興味深い


    映画と違って、ラストがほっこりするのも
    なんだかホッとする…


    原作読んで、
    映画観て、
    また読み返すと面白い

全1678件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

東野圭吾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×