日本の難点 (幻冬舎新書 み 3-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1998
感想 : 189
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981218

感想・レビュー・書評

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  • 底の抜けた社会ってのは確かにそうなんだろう。「認定のルール」を思い起こさせられる。

  • 使っている用語が難解で著者の言いたいことが分かりにくい。

  • 分かりやすい様で、実は難解。
    軽い様で、実は重い。
    著者の独特の論調に圧倒される。

  • 現代世相の斬り方が気持ちよい。「本気」度が、あれば人はついてくるというのは、わかる。アメリカの成り立ちを宗教的に捉え、日本との比較によって日本の現状を論じるあたりは、とても参考になる。

  • 【感想】
    過去の時事的な内容も扱っているので賞味期限が切れたり切れかかったりしている項目があるが、それでも様々な論点について宮台節を味わうには適した新書。

    社会学関連の本は「社会をどの角度から観察すると最もすっきりするか」という切り口の話で終わってしまうものと、もう一歩踏み込んでその問題への処方箋をも提示するものとがある。
    本書は後者で、著者の私見が軸となって諸論点を串刺しにしているので、捉えやすい。

    好意的に読むもよし、批判的に読むもよし、そしてどこから読んでも面白くできている。

  • この人の言葉の選び方が好きだ。
    専門的な語彙と平易な語彙のバランスが心地いい。
    こんな風に、社会で起っていることをきちんと堀下げて考える事って、やっぱ大事。

  •  90年代の氏の著作に感銘を受けつつ、その後15年以上放置状態にあったが、本作でひさびさに宮台節を聴く。
     難点が故か、結構難しい・・・。これ以上平易に記述不能と氏は言うので、もっとほりこんだ読みが必要かもしれない。が、そうさせようと思うほどのパワーを感じる次第。結局どうなのよという点についても、ある程度明快な結論を提示している点がすっきりしていて良い。しばしばそうでない論客がTVではお目にかかれるもので。
     無論色んな視点から書にある各種問題は論じることができる。が自ら言うように、一通りの課題群を一気通貫で論じるという意義は非常に深いと思う。明日への思考の一助となるということで、勝手に気をはいている状態になった。

  • エリート主義過ぎるところは難点

  • 教育の章の「感染力」は完全に同意。

  • 著者の本は初めて。人間関係や教育、日本の社会や民主主義について章立てして著者の考えを述べています。
    関心を惹かれる部分は多かったですが、まずは日本の民主主義について書かれた中での”民主主義の不可避性と不可能性”の部分が印象に残りました。
    単語の概念が難しい(ここに限らず…)ですが、”民主的決定であれば正しいということはあり得ないし社会の複雑化に伴って益々あり得なくなる。かといって、一部のエリートに任せてもうまくいくわけでもない。そうなると民主的決定に任せるしかなくなる。” ”この状況を何とかするには、民主的なプロセスで「様子を見る」→そこでの社会学的啓蒙を通じて民主主義を社会的なものにしていく他ない” と。この後半部分は具体的にはイメージしにくいですが、別の個所でこうも述べています。
    ”社会には移ろいやすい庶民感覚や生活感覚をあてにしてはいけない領域があり、感情的反応から中立的な長い歴史の蓄積を参照できる専門家をあてにすべき領域が確実に存在し(例示で司法制度)、その領域を毀損すると庶民感覚や生活感覚に従う「市民政治」自体が疑念の対象になる。”
    この辺りを読んでいて思い出したのは、トクヴィルが150年以上前に主張した民主主義に拙速さを求めるべきではないということ。恐らく日本でしばしば耳にする、”参議院廃止”や”政治にも企業なみの意思決定速度を”などは、個人的にはやはり少々危険な気がします。

    他にも、国家(行政)は、”個人の自立”ではなく”社会の自立”を促すべきとの主張や、子育てに関する興味深い主張が展開されています。

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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