ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 (幻冬舎新書)

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著者 : 田沼靖一
  • 幻冬舎 (2010年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981812

ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 (幻冬舎新書)の感想・レビュー・書評

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  • 生物に死というメカニズムが組み込まれている理由を遺伝学的に考えている本。興味深い科学分野だった。

    以下、備忘録
    ○性と死
    ・遺伝子を効率的に存続させるために「性=(環境に適応するための)遺伝子の組み換え」と「死=(ダメになった)遺伝子の消去」があるのかもしれない
    ・魚類の生殖機能を破壊したり、成熟期を遅らせると寿命が長くなる

    ○増殖しない細胞
    ・脳の中枢の神経細胞と心臓の心筋細胞は、生まれてからずっと同じ細胞が生き続ける
    ・アルツハイマー病は、記憶などを担っている大脳の神経細胞の死が促進される病気

    ○ガン
    ・特定の遺伝子に傷がついているとガンになりやすい
    ・両親双方から異常な遺伝子を受け継ぐとガン発症のリスクが高くなるが、そう受け継ぐ確率は非常に低い
    ・ガンが消えるとは、腫瘍にアポトーシスを起こす力が残っていて、何らかの刺激などで機能したケース

    ○増殖する細胞
    ・成長の過程で死ぬ運命にある細胞は、早い段階で取り出して別の場所に移植すると生き残る
    ・老人の体が小さくなっていくのは、アポトーシスによって死んでいく細胞の数の方が細胞増殖を上回るため

  • 死によって生を更新することが時空を超えて生命を遺し伝える為に最も効率的かつ効果的な手段なのではないかと思われます。

  • 人の死について、細胞の自殺からアプローチ。
    全を生かすために個が死ぬ。

    細胞の自殺アポトーシスに関しては、興味深く面白かった。
    人はどうして死ぬのか、とあるが、寿命でというのが省略されてる。
    答えにそこまでの新鮮さはなかった。

  • 良いわ〜

  • タイトル『ヒトはどうして死ぬのか』を明快に答えてくれる良書です。
    引用にある通り、多細胞有性生殖により遺伝子のシャッフルが行われ、常に環境に適応した個体をつくり出していき、次世代のために死んでいく。それが細胞レベルで行われ、またマクロ的には、世代継承や子孫繁栄と呼ばれています。

    著者に問いたいのは『自殺』についてです。
    遺伝子のバトンタッチが生命の本質で、役割を終えたら死ぬ。それならば、単なる自殺をどう考えるのでしょうか。
    この場合の自殺とは、『次世代継承をしていない人の自殺』(簡単に言えば子どもの自殺)と、『次世代継承をした人の自殺』(簡単に言えば大人の自殺)と、『生殖活動を終えた人の自殺』(簡単に言えば老人の自殺)に分けられるでしょう。
    子どもの自殺の場合、『まだ子どもを生んでいないから、生物的には本質から外れるのでダメ』でしょう。
    問題は大人と老人の自殺です。生物的な役割としては全うしていて、何の問題もないはずです(倫理的、社会的な観点は除外します)。死を見つめた著者は、果たして大人と老人の自殺をどう見るのでしょうか。すごく気になります。

    何にしても、細胞レベルでの生死の循環が宇宙の循環と繋がっているという話は、なかなかに想像力豊かで面白いです。仏教の万物流転に繋がる循環が細胞にプログラムされている、また、その循環のためには死が必要とされている……切なくなってきます(笑)
    世界にたった一つしかない存在でありながら、しかしながら循環のためには固執しないってのは、親子の関係に似ています。自分より大切なものを守る姿は感動的ですが、そういった利他的な行動が実は利己的に振る舞えるポイントというのも面白いです。正に『情けは人のためならず』と字義通りです。
    本書で触れられているように、利己的遺伝子というのが定説なので、『いや違うよ、他者のために踏み台になってくれる装置がアポトーシスで、遺伝子は決して利己的なんかじゃないんだよ』と言っている著者に脱帽です。
    僕の評価はA-にします。

  • とても重要な本。

    アポトーシス研究についての一般向け本。生物が、多様化のために死をわざわざ選び取って進化してきたとも言える。そう思った。

  • 8月新着

  • 生物学での利己的遺伝子というのは聞いたことがあったが、
    個体が己の生存の為に真に利己的であるためには構成される細胞は利他的でなければならないというところに納得。
    細胞と人間の関係を人間と地球、地球と宇宙というように置き換えて考えられる点など、面白く感じた。
    ゲノム創薬の未来を信じたい。

  • 地球上に生命が誕生してから約20億年間、生物は死ななかった。ひたすら分裂し、増殖していたからだ。ではなぜ、いつから進化した生物は死ぬようになったのか? ヒトは誕生時から「死の遺伝子」を内包しているため、死から逃れることはできない。「死の遺伝子」とはいったい何なのか? 死の遺伝子の解明は、ガンやアルツハイマー病、AIDSなどの治療薬開発につながるのか? 細胞の死と医薬品開発の最新科学をわかりやすく解説しながら、新しい死生観を問いかける画期的な書。

    「死の科学」と言うと怖い感じがしますが、医薬品開発の最先端で研究されている、「死の遺伝子」「アポトーシス(再生系細胞にプログラムされた死)」「アポビオーシス(非再生系細胞にプログラムされた死)」「ゲノム創薬」などについて非常にわかりやすく解説してくれていて、その重要性がよく理解できました。基本的には科学書ですが、最終章では著者の死生観、医薬品研究の未来への思いなども語られます。薄くて文字数も少ないのですが、非常に内容が濃くて面白い一冊でした。

  • 死の遺伝子の謎

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ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 (幻冬舎新書)の作品紹介

地球上に生命が誕生してから約20億年間、生物は死ななかった。ひたすら分裂し、増殖していたからだ。ではなぜ、いつから進化した生物は死ぬようになったのか?ヒトは誕生時から「死の遺伝子」を内包しているため、死から逃れることはできない。「死の遺伝子」とはいったい何なのか?死の遺伝子の解明は、ガンやアルツハイマー病、AIDSなどの治療薬開発につながるのか?細胞の死と医薬品開発の最新科学をわかりやすく解説しながら、新しい死生観を問いかける画期的な書。

ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 (幻冬舎新書)はこんな本です

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