- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784378015583
作品紹介・あらすじ
「とりあえず、さけぼうか。あたしの本当の名前」
海とキャベツの町、千葉県銚子市にくらす中学一年生の明音(みおん)は、両親の離婚によって名字が変わったばかり。入学した杜中(モリチュー)では“さんづけ”運動がはじまり、新しい名字が強調されることに。もう最悪だ。
そんなとき、SNSで、地元中学生限定のスレッド【自分の名前がきらいなやつ集まれ #マイネーム 】に出会う。スレッド主のビオが、“さんづけ”運動に反対して、自分の呼ばれたい名前の名札をつけようと呼びかけると、名前にそれぞれの不満を抱える明音たち一年生は熱狂した。そして、「杜中名札事件」がぼっ発する。
仲たがい、裏切り、大人たちの反撃………事件は思いもよらぬ展開へ。
はたして、明音たちの心のさけびは届くのか―――。
感想・レビュー・書評
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公共図書館のおすすめYA本でしたでしょうか。
たしかに、中学生の読者にとっては、漠然とした「自分は何者なのか」という不安が大きくなってくる時期でしょうし、それにフィットする物語なのだろうと思います。
ただ、舞台が千葉県(銚子市)の海沿いの小さな町の公立中学校ということで、近所付き合いが濃密という要素も含めて、いわゆる「都心部」の「私立中高一貫校(しかも男子校)」という勤務校の生徒たちにとっては感情移入しづらいかな、という気がします。
私自身も「周囲の大人が、地域の子どもたちのことを深く知っている」というコミュニティにはなじみがありませんでしたので、登場人物たちの心情は理解できるものの、共感して作品に入り込むというところまではいけませんでした。 -
名前について考えるキッカケを作ってくれる児童文学。歴史、特に近現代史を正しく学ばないと、名前についての考察はできないかもね。
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名乗りたい名前。呼ばれたい名前。
名前を呼ぶことは、相手を認めていることであり、親しみや尊敬などの大切な意味があると思っている。
名前が嫌いとかは考えたことがなかったが、きっとそういう人もいるんだろうなぁ。
SNSという今っぽさと、中学生で迷い悩む時期といういつの時代でも変わらないようなもの。新しさと懐かしさを感じた。
在日コリアン4世の彩瑛の叫びが、よかったなぁ。
「知らないからって、いっしょにしないで。いっしょに見えるからって、あるものを、ないことにしないで。日本で生まれ育ったわたしは、9割は〈日本人〉かもしれない。でも、残りの一割はちがうの。ちがうものまで、同じにしないで。そういうの、優しさでも親切でも理解でもないから。」
韓国朝鮮にルーツをもつ子が、大阪に住んでいた頃は、もう少し多かったろうし、見えやすかったと思う。愛知県に引っ越してきて、なかなかそんな子に出会わなくなっていたから、本の中だけど、久しぶりに出会えたなぁって思った。
いっしょにすることが優しさでも親切でも理解でもない、というのは正にそう。色んな立場の人や考えに触れることで、優しさは広がっていくと思う。
この本が、多くの中学生や大人に読まれるといいなぁと思った。 -
両親の離婚によって、中学入学を前に明音は名字が変わった。明音は母親の旧姓に馴染めない。
学校では、全員がさん付けで呼び合うように決められ、皆がざわついた。明音もなれていない名字にさん付けでよばれるなんて嫌だと思った。
通学路の途中にオープンした「ブックカフェ・てふてふ」では、自分の好きな名前を名のるというシステムがある。明音はもとの名字のアルファベットからSGMにした。
何気なくスマホで検索して見つけた、自分の名前が嫌いな仲間を募っているトークルームに、明音はSGMの名前で参加した。
このトークルームから、学校強制のさん付け呼びに対抗して、自分の好きな名前で呼び合おうという流れができた。これには担任も困り果てて…。 -
それまで歩いてきた道が、その人の成分になる。成分はその都度変わっていく。
本当に何も分からなくってオロオロ
アプリ、インスタグラム、ツイッター、フェイスブック
とに...
本当に何も分からなくってオロオロ
アプリ、インスタグラム、ツイッター、フェイスブック
とにかくログインの前で挫折しています
フィッシング詐欺にあってからは
ネットでの買い物もカードが使えません
でも、こうして知らなかった方とお話しできるのはうれしいです
またよろしくお願いいたします
わたしはこの本を読んではいないのですが、
気になったので読ませてもらいました。
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わたしはこの本を読んではいないのですが、
気になったので読ませてもらいました。
TwitterやInstagramなどこのご時世スマホが必須。ブクログもスマホでやってますね笑
見た感じ、ハッシュタグとか名前の本なのかなと思いました。
(わたしの見解なので違っていても大丈夫で す)
ホントにね、婆さんは新しいことが脳に定着しないのでカナシイです。
ただ、最近うん???って名...
ホントにね、婆さんは新しいことが脳に定着しないのでカナシイです。
ただ、最近うん???って名前が多いので
ちょっと手に取ってみました。
それぞれの年代に悩みはありますが
お互いにカバーできるといいなあって思います。