- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396315542
感想・レビュー・書評
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R3.2.4 読了。
「日本人が本来持っているはずの『品』とか『粋』とか『作法』とかについて、『下品』を自認するオイラが自分なりに考えてまとめた本だ。」…(本文中より)
ここで述べられていた大切なことは「俺が何度も言っている作法とは、突き詰めると『相手を喜ばせること』なの。相手を傷つけない、相手を嫌な気分にさせない、相手を立てる。そのために気を使う。気遣いは押しつけない。できれば気を使っていることを、相手に分からせないぐらい気を使う。それで結果として相手を喜ばせればいい。逆に相手が怒ったら、作法に外れていることになる。(本文より)」でした。
作法というと茶道や華道を思い浮かべる程度でした。当たり前のことですが、挨拶をする、共用の場所を使ったら片づけをきちんと行う、ゴミをポイ捨てしないなど、自分の出来ることをやっていきたいですね。
・「『傷ついた相手に敬意を表する』姿勢が日本人の原点なんだ。」
・「『成功』の秘訣は『いちばんなりたいものにならないこと』だよ。商売でも何でも、いちばんなりたかった職業に就いたとたん、そいつの人生は終わってる。だって、なりたいと思うものになれたんだから。その先には何もなくなってる。」
・「ひとつのことにこだわって情熱を傾ける人たちをオタクと呼ぶとしたら、オタクになれるのは実にすごいことだと思うよ。ひとつのことに情熱を注ぐっていう、そういうことのできる状況を自分でつくりだしたわけだから。」
・「今のやつが決定的にダメなのは、夢は見るけど何も努力しないし、繰り返すけど夢がかなわないのを他人のせいにしちゃうことだよ。」
・「下足を揃えるとか、基本的で伝統的な作法っていうのは、社会としてみんながちゃんと生活するためにできている振る舞いだから、実に無駄がないんだ。人間関係に則った振る舞いで、人間が生きるのに一番都合よくできている。それをなんか古くさいもの、面倒くさいものだとして敬遠するのは間違いだと思う。」
・「職人の作法にはずれるようなことはしたくない。その誇りが品格になる。それで品格を壊しにかかるのはカネなんだ。だから銭は悪魔のように汚い。」
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日本の仏教由来の概念、品。いろんな社会現象があるけど、品っていう概念を礎に考えれば、大切なことって何かみえてくると思いますー。たくさんの人に読んでほしい本。軽い内容だからさくっと読めるし。
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人に対して気を遣うこと。その全て。
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石原裕次郎が、渡哲也を「自分より人徳があるやつ」と言ってたのを聞いたことがあります。ビートたけしが高倉健に心服してるのは有名かもしれません。ビートたけし 著「下世話の作法」、2009.3発行。高倉健さん、渡哲也さん、このお二人を、たけしさんは「無欲が品を生み、極端な気遣いが粋をつくる」、そう表現しています。健さんも渡さんも亡くなりましたが、あの仕事をしてるときの目の輝きと佇まい、談笑してるときのやさしい眼差し、ファンの心に生き続けてますね。
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やっぱりたけしは懐古主義な気がするが、説得力はある。
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飲んだ父親のひとりごとのようなエッセイだなぁと思いながら読んだ。
話せるうちに話しておかなきゃなぁ… -
本が人に触れさせてくれた
と、実感出来たほん。
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一度ほかのたけしさんの本を読むとそれと似ているなあという感じ。
書いてある内容はほぼ一緒。どれか一冊を読めばいいのかな。
それを思うと、これが最初の一冊で
あったほうがいいかもしれない。 -
粋について、品について書いている。
たけしさんらしい内容。
粋であるとか、品があるというのは、自然にできるものではなくて、教育してもらうか、周りに粋な人や品のある人がいないと身に付かないんだろうと思う。
仲の良い間柄ほど、品性を欠きやすい気がするので、むしろそういった間柄の人達にこそ品を欠いてはいけないような気もする。
何にせよすぐ身に付く物ではないらしい。 -
北野武の考える、品と粋について。
粋って何だろうって考えたことがあったので、より面白かった。オカネの使い方に粋かどうかがでる。確かに。
2015.12.20