定年オヤジ改造計画 (祥伝社文庫)

著者 : 垣谷美雨

• 祥伝社 (2020年9月11日発売)

感想・レビュー・書評

[ayonekuraさんの感想 · 2020年10月18日]

「らしさ」とはなんだろう。時代で変わるのか変えられるのか、求めるのか求められるのか。
家事、洗濯未だに女性がすることが多いので、主夫などと言う言葉もあるのだろう。
イクメンも普及してきた。女性と男性、物理的に出来ないことはそれぞれあるが、イクメンや主夫、そんな言葉が自分の家庭ではなくなるよう少しでも、妻の表情を見ながら、諦められないようにしたい。

[しおんさんの感想 · 2024年1月31日]

『わかるー』が満載であっという間に読了できました。
始めは昔ながらの頭の堅いおじいちゃんにイライラしながらも、娘の百合絵のズバッとした物言いにスッキリしました。徐々に今までの自分を見つめ直したジィジ、ぜひぜひ自分の背中を見て育った息子が変われるように力を貸して欲しいものです。

息子のお嫁さんに『帰りにコーヒーでも飲んできなさい』と自分の時間をもたせる為に言った一言にジーンときてしまいました。ほんとに小さい子供の育児中は自分の時間が少しもなくて、少しで良いから解放されたいと思っていた自分と重なったのかな。
娘達が大きくなってママになった時に、こんな気遣いが出来るバァバになれればいいな。むしろ、その時には母親だけが育児の負担を抱えていない世の中になっていればいいなと願います。

[あんみつさんの感想 · 2024年1月11日]

変わらないと思っていた親父が少しずつ変わっていく様子が凄くリアルでした。色々な形の夫婦が良くなっていく様子がとても良かった。

[cth20478さんの感想 · 2023年11月21日]

正直、身につまされるお話しでした。ジイジとジジイの違いとか孫のオムツ替えとか現実に起こりうることで、いかに自分が不勉強で未経験だったのを気付かされた。愕然としました。

[e-krh51さんの感想 · 2020年12月12日]

読むのがくるしい、でも読みたい、そういう文章でした。そんな簡単には物分かりよくなれない、でもやっぱり人って変われるよねと希望が持てる。諦めることはたくさんあるけど、そこを踏ん張れるかどうか、そこを一緒に支えてくれる人がいるかどうか、そういうことが大事なんだと思いました。

[坊やRYUUさんの感想 · 2020年9月21日]

定年男、中年男のバイブル！

[uraraさんの感想 · 2024年4月21日]

男は仕事だけ、女は働いていても家事・育児もしなければならない。
妻の大変さが分からない男たち。
その一人である主人公が息子に頼まれて孫の保育園の送迎をするようになり、お嫁さんの大変さに触れていくうちに考えを改めていく。

[まきさんの感想 · 2023年9月15日]

垣谷美雨さん、大好きです。
本当にハズレがなくて。
こちらももちろん、面白かった！

もう義父を見てるようで、共感しかない！
思ってたことを全て言ってくれた！って感じで、スッキリしました。
最後もクスッと笑えて、良かったです。

[とんだりはねこさんの感想 · 2022年10月9日]

定年オヤジのずれを、妻娘、息子の妻が、舌鋒鋭く指摘してくれる。
あるある…と、爆笑しました。

[oyumyさんの感想 · 2021年7月28日]

最初は常雄のことを「出た出た、時代錯誤ジジイ」と思っていたけど、常雄の意識がかわってくるにつれ、応援したくなってる自分がいました。

私の舅は最低最悪ジジイなので、麻衣が羨ましい。

「女が黙った時は、諦めた時」。ホントそうです。
「女は仕事を持ってたって、家事育児をするのが当たり前」って意識、いつになったらなくなるのかねえ。
私も旦那が定年しても今のままだったら、夫源病になる自信だけはある。

あまり育児をしてこなかった人は、「子供にとっての実家とは、十志子(母親)そのものなんだ」という言葉を肝に銘じておいた方がいい。

著者プロフィール

1959（昭和34）年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005（平成17）年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」