感情8号線

著者 :
  • 祥伝社
3.31
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本棚登録 : 478
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634803

感想・レビュー・書評

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  • 環状八号線に近い地名にならった物語。私の好きな、ちょっとずつ登場人物が重なる短編集。それぞれの女性の思い、想い。いろいろな立場の人の話があったけど、やっぱり自分と似た状況の人の話は刺さるな。
    男性側からの物語もあると思った。

  • 東京の環状八号線沿いの街でそれぞれ起こっている恋愛短編集。ひとつひとつの話で完結しているのだけれど、どれも少しずつつながっているのが面白い。

    気取らない恋愛小説で読みやすくて面白い。恋愛小説は基本的にあまり好きじゃないけれど、こういうのだったら好きかも。

  • 装丁の女性たちが可愛くて素敵。でも登場人物の女性陣はあまり素敵という感じではない。皆さん微妙に絶妙にダメ女、イヤな女をしているなと。そこがリアルといえばリアル。東京の環八通り沿いに住む女性達の連作短編。『荻窪』『八幡山』『千歳船橋』『二子玉川』『上野毛』『田園調布』。馴染みがあるのは荻窪のみ。しかしなんとまあ狭い世界で恋愛しているなと思う内容だが、そうでないと連作にならないか。彼女たちのお相手の男性陣、約1名を除いて全員アウト。なかなか面白かったけど、私がアラサーならもっと共感できたかも。

  • 大人の女性目線のリレー式恋愛短編集。
    20代30代の男女が登場する。
    全員がなんとなく人生をこじらせてる感じが上手に表現されている。
    文章がしつこいな~と思わせないのでストレスなく先が気になりどんどん読めた。
    ハッキリとしたエンディングはないがそこも不満には感じなかった。
    続編として男性目線の作品もお願いしたいものです。

  • うまい!
    環八をつなげた発想と、それぞれの街にリアルに居そうな女性たちの描写。

    昔、環八沿いに住んでて、馴染みもあって、楽しく一気読み出来ました。

  • 土地感がないのですが、環状八号線周辺のそれぞれの地域を話題にしたお話。

    それぞれ、ヒロインがいますがそれぞれがまた重なりあっていい感じに仕上がっています。

  • 不思議な書名だと思っていたが、読んで納得。荻窪、八幡山、千歳船橋、上野毛、田園調布がどれも環八沿いにあるということに初めて気付いた。東京やその近郊以外の人には分かりにくいだろうが、敢えて、これらの町の雰囲気に合った人や暮らしぶりを登場させ、それぞれのストーリーを進めていく。しかも、これらがみな絡み合っていて、1つ1つは短編として、全体を通じて長編として読めるようになっている。凝った作りだが、こういうのをさらっとやってみせるのが著者らしい。
    それぞれの町に住む登場人物が、あまりにも町のイメージに対してステレオタイプだと思ったが、よく考えると、町のイメージは、各登場人物のキャラを立たせるためのアイコンに過ぎず、例えば、荻窪に住む劇団員というのは、フリーターをしながら演劇を志す人という人物の特徴を際立たせるために、荻窪に住んでいるという設定にしただけではないかと思えてきた。
    いずれにせよ、恋愛や結婚を中心とした現代の男女を描く小説として、面白くできている。

  • 畑野さんの本は初めて読みました。
    「王様のブランチ」で紹介されているのを見て以来、ずっと読みたと思っていた本。

    荻窪、八幡山、千歳船橋、二子玉川、上野毛、田園調布に住む6人の女性たちの恋を描く連作短編集。

    畑野さんの他の作品もぜひ読んでみたい。

  • 大人の恋愛の話。題名にユーモアがある。舞台は一貫するものの、章ごとに主人公(一人称主観)が変わるので新鮮な気持ちで読める。主役級でありながら、ミクさんだけ、章がないのは深い意味があるのだろうか。複雑に絡み合う人間関係は皆恋愛下手という共通点で括れる。結果的に誰も幸せになっていない。

  • 最近当たりの短編集が続いてる♪
    環八の街々を舞台に、それぞれの街に住むお年頃の女子の恋愛模様を描いている。
    夢だけで暮らしてる子も、お金持ちの子も、一見幸せそうな子も…-恋愛っつーのはみんな平等に悩ましい案件なのでR!

著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。13年に『海の見える街』、14年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる。著書にドラマ化された『感情8号線』、『ふたつの星とタイムマシン』『タイムマシンでは、行けない明日』『消えない月』『神さまを待っている』『大人になったら、』『若葉荘の暮らし』などがある。

「2023年 『トワイライライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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