秋霧

著者 :
  • 祥伝社
3.34
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本棚登録 : 102
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635213

作品紹介・あらすじ

まず撃て。後悔や安堵はその後だ――
神出鬼没の殺し屋「霧」VS.元自衛隊特殊部隊員VS.権力者の私兵。
紅く燃える八ヶ岳連峰・天狗岳で、三つ巴の死闘に巻き込まれた便利屋の運命は?

俺たちの明日はどっちだ? 八ヶ岳連峰を舞台に贈る、バディ・サスペンス傑作!
「裏をかいてやりたいところだが、そうもいかなくなったようだ」「なぜ?」「山だ。山がヤツに味方している」
「天狗岳に登ってきてくれんか」死期の迫った伝説的経営者上尾の依頼を受けた便利屋の倉持。山行の動画を撮る簡単な仕事のはずが、なぜか不審な影が。一方、元自衛隊特殊部隊員深江は、未解決殺人の対処に動く警視庁の儀藤に神出鬼没の殺し屋「霧」の追跡を依頼される。直後から何者かの襲撃を受け、奥多摩山中では凄惨な殺人現場に遭遇。その帰途、敵の車のカーナビに残っていた足跡を辿ると、目的地の病院で一人の男が拉致される現場を目撃する。直感に従い救出した男こそ、上尾にDVDを届けた倉持だった……。

感想・レビュー・書評

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  • そっか、「夏雷」の続編なのかあ……読んでいませんでした。が、大丈夫かな? ちなみに他のシリーズで見たことのある登場人物もいろいろ登場します。
    便利屋の倉持が一見何事もなさそうな依頼から巻き込まれた、殺し屋「霧」による殺人事件。息をつく暇もない、絶体絶命状況連発の展開に釘付けです。次々と危機的状況が襲ってくる中、事件の全貌が見えないゆえになおさら高まるサスペンスにアドレナリン全開状態。いったいどうなる。
    策略に告ぐ策略、そして最後に勝つのはいったい誰なのか。倉持も深江もかっこいいんだけれど。なんだか「霧」の手口があまりに鮮やかすぎて、ファンになっちゃいそうです(笑)。依頼をあの形でやり遂げるだなんて、見事すぎる!

  • 115山岳と殺し屋。パターンが多い。ただ人がたくさん死ぬのはプロットが甘い証拠か?

  • 他の方々が書かれているように、『山岳サスペンス』と謳っている割には『山岳』感が薄いというか、取って付けたような山岳シーンで、所謂『山岳』モノを期待して読むと肩透かしかも。
    序盤から終盤まで、襲撃されたり逆に襲撃したりというハードなシーンが続くので少々疲れました。
    その割に結末や真相は…。
    過去ありの主役二人に『霧』、なかなか良いキャラだとは思うのですが、もう少しマイルドでも良かったかも。
    一つ、『いきもの係』のあの警部補が出てきたのはオオッと少しテンション上がりました。チラッとだけの登場でしたが。

  • 動機があまりにも弱い、会ったこともないわけだし。

  • 「山岳シリーズ」だと思って読んだんですが・・・今回あんまり山は関係ない感じも。関係ないというか、別段山でなくてもかまわないというか。「山」の非日常感が読んでいてわくわくするのが楽しみなシリーズだったのでそのあたりは正直肩透かしでした。残念。
    内容は・・・元私立探偵倉持のソフトハードボイルド小説という感じ。過去話とかいろいろでてきて「あれ?これって前のシリーズとつながってる?」と思ったら・・・なるほど、シリーズキャラだったんですね。正直前作どんな話だったか完全に忘れてました。ちょっと読み直してみようかな。。

  • 昔の角川書店が映画化したらカッコいいだろうな。
    本の世界に入り込んで、出張中の電車を乗り越しそうになってしまった。

  • 初めて読んだシリーズ。なかなか面白かった。でも、私はいきもの係の方が好きだ。

  • +++
    「天狗岳に登ってきてくれんか」死期の迫った伝説的経営者上尾の依頼を受けた便利屋の倉持。山行の動画を撮る簡単な仕事のはずが、なぜか不審な影が。一方、元自衛隊特殊部隊員深江は、未解決殺人の対処に動く警視庁の儀藤に神出鬼没の殺し屋「霧」の追跡を依頼される。直後から何者かの襲撃を受け、奥多摩山中では凄惨な殺人現場に遭遇。その帰途、敵の車のカーナビに残っていた足跡を辿ると、目的地の病院で一人の男が拉致される現場を目撃する。直感に従い救出した男こそ、上尾にDVDを届けた倉持だった……。
    +++

    便利屋の倉持と元自衛隊特殊部隊員の深江の物語が並行して語られるが、どちらも物騒な気配が色濃く漂う。どこでどうつながるのか興味津々で読み進めると、次々に荒事が目の前で繰り広げられ、いつしかふたつの物語はひとつになっている。勝か負けるかが、すなわち、生きるか死ぬかというような過酷な状況に、息が詰まる心地である。誰を信じればいいのかも判らない世界で、それでも本能的に信じられるものがあるというのが不思議でもあり、当然のようにも思われる。結局、ほんとうに勝ったのは誰なのか。当事者それぞれが違う感想を抱いているのかもしれない。どんなに過酷な状況にあっても、まずは人間と人間の繋がりなのだと思わされる一冊でもある。

  • 今回はなじみ深い天狗岳だったので期待していてのですが、山登り感が少なくて少々物足りないカンジでした。

  • 山岳サスペンス…?
    山は出てくるけど、そのジャンルになるのかね。
    山の様子がわかればもっと楽しめるのか。
    エグすぎて好みではないのでなんとも言えないなぁ。
    自分の相手が誰なのかわからないというのは気持ち悪いよね。

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著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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