あなたのご希望の条件は

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 854
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635923

感想・レビュー・書評

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  • 今転職活動中&香澄と同い年なので、共感する部分も多く一気に読んでしまいました。

    夫の不貞がバレる過程がエグかったですね。主人公と全く同じように二十歳の子を口説いてるし、この元夫はロリコン野郎じゃなかろうか。我が子も生まれて一見幸せそうに見えるけど、きっと裏でまた同じことやってんだろなと思えましたわー。。。こわ。

    十和田さんに言い寄られるところはドキドキしました。主人公は最後どっちの決断をするのかなぁ。。なんとなくピタキャリアに残る気がしますが、十和田さんが素敵なので彼の人生に巻き込んでもらってハッピーになってほしいなぁとも思いました。

    自分が仕事から得たいことってなんなのかなって考えさせられたのも良かったです。やりがいってハッキリ感じなくても、誰かから感謝されたり、自分で自分をいいじゃんって思える瞬間が欲しくて働いてるのかもなーと思えました。

    あとソフィアが良かったですね!あんなAIいたら仕事せずにずっと人生相談してしまいそう笑

    初めてこの作家さんの作品を読みましたが、とっても読みやすいですね。他の作品も読んでみたいです!

  •  転職エージェントに勤めている香澄はAIのソフィアを使って、希望に沿う様に会社を紹介していた。そして、転職の相談を聞いているうちに、過去の自分に思いを巡らせ…

     元々かなり優秀な人だったのに、男運に恵まれなかったのが切ない。元旦那はホントクズですね。慰謝料、相手にも旦那にも請求しないって所が本当に辛かったんだろうなぁ。その後の幸せそうな元旦那も腹立たしい。

     それでも立ち直ってキャリアを積み、信頼を勝ち取っている香澄がカッコ良い。ラスト、引き抜かれてどうなったのかは判らないけど、素敵な人生を送って欲しいです。

  • 【仕事や人生の選択肢と決断】
    転職エージェントとして働く40歳女性が主人公。
    彼女が受け持つ様々なクライエント、そして彼女自身の人生の迷いと決断、みたいなところが描かれる。

    一つ新鮮だったのが、転職エージェントさんと求職者が対面でやり取りしているところ。今だとオンライン、リモートが多いと思うけれど、その分、その関わり合いの濃さ、みたいなものが違ってきたりするのかも、と思った。直接目を合わせて会うことを何度か繰り返すと、一定のコミットメントみたいなものも生まれたり、それが実際にどこまでマッチングの成果につながるか分からないけれど。人生への影響という面では、やはり直接会って関わった人から受ける場合が多いと思う。

    主人公は、過去のパートナーとの出来事があって、
    うまくいかないと決めつけてないないけれど、腰が引けている。

    必要とされることを期待しつつ、裏切りを恐れる。そんな心情は他人事でもない気がする。

    いろいろな可能性を想像し、そしてその可能性を自分の決断で一つに絞る、という行為はキャリアだけじゃなくて、人生を進む中で付きまとう。

    個人的に思ったこと。
    人との関わり合いの中で成り立つものだから、どうなるかは決まっていない。
    それでも不確定要素だらけの中で決断しないといけない。
    悩みすぎても出てくる答えはないんじゃないかと思ってしまう。
    二項対立で考えたら決められずに終わりそうなので、そこは完璧を求めないことが大事なのかも。

  • 装丁が好みだったのと、転職をぼんやりと意識していたのでなんとなく手に取ってみた本。

    数年単位で働いていると感じる「周りの人はどんどん動いていっているのに自分はなんとなく、同じことをずっと繰り返して前に進めていないような感覚」を主人公が感じているところにとても共感できた。

    社内で使えるAI相談ツール「ソフィア」の存在が現代的で面白かった。

  • "働くこと"を考えることができた。
    転職を考えることがあり、また真剣に向き合いたいと思った。

  • 転職アドバイザー会社の話。
    転職する理由ややり方も人それぞれだなと思った。
    主軸の主人公の元夫の不倫の話をもう少し掘り下げて欲しかった。
    スナダックに入って退社した一ノ瀬さんは前向きな退職でよかった。

  •  お仕事小説にも、転職分野というのが、だんだんと増えてきた感じがする。その中でも、人間らしさが魅力のヒロインである。

  • 転職って人生変える。働いてみないと何も分からないけど、転職って気力も体力もすごく使うと思うから、そう何回もできるものじゃない。でも、自分の可能性はひとつじゃない。その仕事場だけにとらわれないことも大事。

  • 転職エージェントで働く40代女性の話。AIのソフィアと共に転職サポートを通じて人生の節目に関わっていく。その一方で自身の離婚、周りの結婚や出産、何年間も変化のない生活に疑問や葛藤を抱いていく。本当にこのままでいいのか…そんな時、スカウトの仕事を任される。無事にオファーした企業に転職させることができたと思ったが、逆に担当した男性から逆スカウトを受け、今後どうなっていくのか? おわり

  • 短編のようで、始めに登場した人物の成長が終盤に見られる展開があったこと、主人公自身がスカウトされる側になり、その時の内省描写がよかった。

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著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年、『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。
著書に『ふたり姉妹』(祥伝社文庫)のほか、『ありえないほどうるさいオルゴール店』『女神のサラダ』『もどかしいほど静かなオルゴール店』『博士の長靴』『ひこぼしをみあげて』など多数。

「2023年 『あなたのご希望の条件は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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