照子と瑠衣

著者 :
  • 祥伝社
3.65
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本棚登録 : 689
感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396636517

感想・レビュー・書評

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  • 70歳の照子と瑠衣が残りの人生を二人で謳歌する。

    妻を見下し、使用人のような扱いをしてきた夫を捨てた照子と老人マンションの陰湿な虐めに嫌気が差して出てきた瑠衣は、照子の車で長野の山奥の別荘へ。
    他人の別荘を勝手に使い、なるべくお金のかからないよう工夫して暮らす二人。
    その真の目的が、瑠衣が手放した子どものために照子が考えた先だったとは…。
    だが誰にも気づかせずにさらりとことばを少し交わしただけのカッコ良さにまいったなぁ〜と。
    けっしてお涙頂戴じゃなくて、憎いほどにスマートすぎる。
    それでまた次の場所へと〜。

    新天地であろうとも悩むことなく、多少のお金の心配はあっても好きにのびのびとストレスのない暮らしをしている二人。
    70歳でこんなふうに活き活きとしているなんて、羨ましく思った。
    年齢で決めることなどないのだな。
    なんだってやろうと思えばやれるんだよな。


  • ジャケ借りです!

    見た瞬間ジャケ借りです!

    これ、絶対に目を惹きますよ!

    一度、このレビューを閉じてジャケットを見てください!w

    銀髪(白髪ですが…)と金髪のグラサンをかけたばあさんふたりがBMWを乗り回しているんですよ!

    ファンキーじゃないですか!w

    ファンキーモンキーバーサンズです!

    ふたりの名は照子と瑠衣
    年齢は共に七十歳
    ちなみにどっちがTERUKOでどっちがLUIかわかりますか?

    TERUKOは箱入り奥さまで優等生
    パソコンでの検索スキルとトランプ占いが得意

    LUIは学生時代は不良少女で現在はシャンソン歌手

    あまり共通点があるように見えないふたりですが仲良し小好しです!

    歳をとってもこんなふたりはいいなぁーと思わせる関係です(≧∇≦)


    さぁ、物語の内容は…
    まぁ、それはいいでしょう…
    評価☆2でお察しください…
    だって、完全にジャケ借りですから!w

    ちなみに銀髪TERUKOで金髪LUIでした!
    えっ!
    その答えはどーでもいいですか(;・∀・)
    失礼しました…w

    • 1Q84O1さん
      おびさーん、仲間(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
      おびさーん、仲間(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
      2023/11/23
    • かなさん
      1Q84O1さん、パワフルなふたりが主人公なんですね!
      こんなふたりが側にいたら
      元気、もらえそうですよね(*^^*)
      1Q84O1さん、パワフルなふたりが主人公なんですね!
      こんなふたりが側にいたら
      元気、もらえそうですよね(*^^*)
      2023/11/24
    • 1Q84O1さん
      かなさん、そーなんですよ!
      パワフルなふたりです!w
      で、仲良しです^_^
      七十歳になってもこんな関係の友がいることが羨ましいです!
      かなさん、そーなんですよ!
      パワフルなふたりです!w
      で、仲良しです^_^
      七十歳になってもこんな関係の友がいることが羨ましいです!
      2023/11/24
  • これすごく好きだった!
    実はこれ、先に母に貸したら翌日に返ってきました。「面白くて一気読みしたんだろうなぁ」って思ってたけど、納得のおもしろさ。
    夫源病疑いの母。そりゃ一気読みするわ~。

    横暴な夫と訣別した照子と、老人ホームを飛び出した元シャンソン歌手の瑠衣は、一緒に暮らすことに。
    もう展開がサイコー!!
    ちょっと悪そうな老女、ってフレーズもいい。
    なかなかスリリングで楽しそうで、何より読んでてスカッとしました。
    本当に二人は仲良しで、お互いを尊敬しあっていて素敵な関係でした。

    多少(?)強引で見習っちゃいけないところはあるけど、二人のように私も年をとってもいつも上機嫌でいたい。
    いくつになっても人生を謳歌してて、読むと元気がもらえる痛快ストーリー。
    読後、友人に会いたくなりました。

  • 70歳の照子と瑠衣。
    二人にとっては「もう70歳」なのではなく、「まだ70歳」なのだろう。
    シャンソン歌手である瑠衣の方が奔放そうに見えるが、実は従順な専業主婦だった照子の方が大胆。
    逃避行的な展開にしたかったのだろうし、あの別荘地を選んだ理由も後半にわかるが、さすがに他人の別荘に潜り込むあたりはやりすぎな感も否めない。
    ラストも、照子と瑠衣のその後を知りたいが、あの最終章ではないような。。。

  • 読み終わって幸せな気持ち。私、このお話が、いや、このふたりが、とても好きで憧れる。
    ふたりのようになるには、まだまだいろんなものがたりてない。経験も感情も時間も。でもいつか、憧れるふたりに近づける日が来るかもしれない。そう思うと歳をとるのが楽しみになる。

    ふたりの友情が、学生時代からではなく、そのあとから、というのがリアルを感じた。そして、今の友だちといつかこんなふうに笑って過ごしたいな、て。言葉を交わさず、わかるよ辛かったね、と慰め合うこともなく、そばにいる。それが自分を掬い上げるパワーになってるふたりがとてもかっこいい。そして、かわいい愛しい。
    あーもう好き。
    ふたりだけではなく、出てくる人みんな好き。静子さんもみどりさんも!(みどりさんフライパンを活用して!笑)
    幸せであったかくてうきうきわくわくして、読み終わってもわくわくが続く。今もなんかわくわくしてる。

    Kindleで出先に少しずつ読んでたけど途中でやっぱりこれは本欲しい!となって本を買った。(はじめからわたしはおじいちゃんおばあちゃんのお話に弱いから欲しくなるかもとは思ってたけど!)そして半分ほどは一気読みした。

  • 爽やかなおばあちゃん達の逃避行という感じ。
    こんな上手くいくかなーと展開に違和感を感じたところはあったけれど、楽しめた。

  • ロードムービー的なものを期待していたのだけど、まぁそれに近い感じではあるけどなんか刺さらなかったな。羨ましくはあるけどどこか非現実的すぎて、こういう友達がいないからなのかも、寂しいけど

  • ちょっとちょっと今秋刊行に当たりが多すぎでは??

    まずジャケットが最高なんだけど、最高なのは包装紙だけではなく中身もなんですよおおおお。

    照子と瑠衣それぞれの弱さも強さもしたたかさも脆さもぜんぶ魅力的。

    嫌な夫も地獄みたいな老人マンションもぜんぶ捨てて、「これから」を生きるふたりは文句なくかっこいいし、大好き。

    瑠衣が冬子さんに名乗らずに去るその矜持ももどかしくてかっこよくて最高だったな。何度も読みたい。
    照子がくそみたいな夫からお金をいただくところもよかったなー。なんだよ愛人のイニシャルがパスワードってクソすぎてリアルだな!!(褒めてる

    妻が出ていったことを知られたくないのもリアルですごくよい。こういうじいさん日本中にいるから、みんなこれ読んだほうがいいのでは…。

    静子さんも依子ちゃんもジョージもみんな大好き!

  • 面白かった〜。久々の読んだ後の爽快感。
    今は元気な高齢者 多いけど ここ迄パワフルで前向きで 楽しそうな2人 羨ましい。
    なんで 他人の別荘?と思ったけど ちゃんと理由がありました。
    ジョージや 別荘の近くのお友達 2人がいなくなって本当に寂しくなっただろうな

    親子再会も 御涙頂戴的なものじゃなくて サラッとしてるから ちょっと上手く出来すぎでも そんなに気にならない。

    70歳の2人「人生がこの先まだまだ たっぷりある」「そう たっぷりある」って 言い合える2人がすごく素敵です。

  • 中高年女性がどう生きるか。
    何を手放し、何を守るか。
    井上荒野さんのいつもの作品とは少し趣きが異なり、エンタメとしてはありなのだけれど。若干盛り込み過ぎかな。
    ’91年映画「テルマとルイーズ」へのオマージュ作品かな。

    途中で登場するカッコいい高齢女性のお手本みたいな静子さん。
    既読の荒野さんの作品『静子の日常』の主人公である宇陀川静子さんだ!と気づき、再会のような嬉しさを感じる。

    高齢女性を描く荒野さんの作品としては個人的な好みで『静子の日常』に軍配。また読みたくなった。

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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