ミラーボール・フラッシング・マジック (Feelコミックス)

  • 祥伝社
3.89
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本棚登録 : 2790
感想 : 220
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784396765194

感想・レビュー・書評

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  • ヤマシタトモコさんの作品は読了後、溜め息しかでなくて困る。
    しかも、それは失望からくるものではなくて、充足感からくるものであるから一層たちが悪い。味があり、視点が面白い。
    ハズレがないと言えば変な言い方だが、この人が描く作品の中で面白くなかったものがない。

  • 美術の先生の裸ばかり想像してしまう男の子の話がすきでした。巻末でそれぞれのBGMがかいてあるのですが、おっぱい触りたすぎる話がくるりの「すけべな女の子」だったり、全面的に好みでした。

  •  ふと書店で見かけて、この際買うかということで購入。とてもヤマシタトモコ作品らしさが出ている作品集。特にワキ毛が良かったよねワキ毛。

     直接的に気持ち悪く、それでも揺れ動く感情。初っ端のうつくしい森からヤマシタ思春期男子キャラの突っ走りがいいですねぇ。女を感じさせない人の脇毛、たしかに興奮というかいけない妄想と思いますね。そしてその妄想はやがて全身に行き渡る。いいですねぇこういう妄想超特急は。そのあとのミラーボルフラッシングマジックやblueもどうしようもなくどん詰まりの人々がひとつの感情を爆発させる様はとても叙情的に流れを描いていて良かった。人間の直接的な気持ちのぶつかり合いは現実的に気持ち悪く映ってしまうかもしれませんが、それでも人間ですから感情が揺れごいてしまうのが面白いところです。

     ヤマシタトモコの作品は表情が動かないキャラのようで心のうちで感情が爆発しまくってるのが楽しいです。どうしようもない気持ちをこれからもどんどん描いてほしいな。ストレス溜まりそうな作品ガンガン欲しいです。

  • 「うつくしい森」
    森口君の妄想の中の先生が良い。

    「ミラーボール・フラッシング・マジック」
    綺麗につながって読み終わりが気持ちよかった。田原さんと木田くんのこれからを読みたい。サヤはビッチだけど良いお嫁さんになるんじゃなかろうか。

    「don’t TRUST over TEEN」
    4人で抱き合う(?)シーンが斬新で好き。

    「blue」
    ・・・将来「お姉さん」みたいになってしまいそうだ。

    「いつかあなたの不思議のおっぱい」
    竹平くんみたいなダメな男は嫌いじゃない。子どもに欲情するほど執着しているはずなのに禁煙出来なかったり他の女に逢いに行ったりする竹平くん。彼女は気づいているんじゃないかな。だから触らせないんじゃないかな。と思ったりした。

    「カレン」
    可憐じゃないなのに好きな男から「カレン」と名付けられた女の話。

    「エボニー・オリーブ」
    こういう気のおけない関係は羨ましい。


    ボーナストラックは色々と想像を掻き立てられて良かった。

  • 私にとって記念すべき、ヤマシタトモコ作品との初めての出会いはこの本。
    表紙の色使いに一目惚れして購入し、一度芽に読んだときは正直それなり、という感じで流してしまった。
    それが、時間をおいて読み返してみるとこんなに面白かったっけ?とびっくりするくらいにはまってしまって、すっかりお気に入りに。
    あのとき一目惚れしてよかった。

  • ヤマシタトモコ短編集。美しく、妖艶で、貪欲で、痛々しく、そして純粋な女性達。その微妙な心の揺れ動きの描写は漫画らしからぬリアルさ。感情が生々しくぶつけられるのに、何故かハイセンス!

    表題作の「ミラーボール・フラッシング・マジック」では、一つの空飛ぶミラーボールによって3組の男女の運命が変わります。男子中学生と30代女性のエピソードは会話してるだけなのにどうしてこんなに艶っぽいんだろう…。

    「いつかあなたの不思議のおっぱい」では、男性が長年恋焦がれていた一人の既婚女性のおっぱいの魅力について語ります。ものすごい執着心で、彼女のおっぱいに何としても触りたいが、結婚してしまった以上それはできない。彼のとった行動、その数年後の後日談にえっ!となりました。

    『男が読むべき漫画です』と帯にありますが、読んだ上でこの本に出てくる女性達のフェチシズムに気付き、魅力を理解できる男性がいらしたらかなりの上級者だと思います。


    うつくしい森
    ミラーボール・フラッシング・マジック
    don't TRUST over TEEN
    blue
    いつかあなたの不思議のおっぱい
    カレン
    エボニー・オリーブ

  • エッセンスはあるな。短篇集。ヤマシタトモコのストーリーに出てくる女は女の子じゃなくって、女で、で、小気味よく、気持ち良い。(12/3/20)

  • 表題作が大好きだ(笑)
    確かにマジック!!
    しかもスゲェ(*´Д`)

    でも世の中では、きっとあんな連作が日々世界中のどこかで起きてると思う。
    誰かの絶望が、誰かの希望に。
    誰かの悲しみが、誰かの幸せに。
    誰かの痛みが、誰かの笑いに…

    いゃホント吹き出して笑ってスイマセン(笑)
    こういう短くてリズミカルな作品、ヤマシタさんは本当に上手いなぁ♪

  • おっぱいとか二の腕とかストーリーに関係あるなしに描かわらず、印象的でした。ヤマシタ先生の描かれる人体は生生しくてとてもセクシー。思わずまじまじと絵を観察してしまいます。とくに二の腕、非常によかった・・・。あれ、フェチにはたまらんだろうな・・・もちろん私もその一人ですが(笑)
    人体だけでなくどのお話もリアリティがあって、その辺にこういう人いるよ、ぜったいいる、と思いながらページをめくるのはヤマシタ作品では当然のことになりつつあるのですが、このミラーボール(略)はいつもに増してその傾向が強かったような気がします。
    帯に「男が読むべき漫画です」って書かれているのは、女性は読んで当然!!ということだろうなと思いました。
    女性は読んで損なし!!共感するし、励まされる。男なんてくそくらえ、と思いながらも誰かのぬくもりを求めずにはいられない、そんな女性たちと、女性に振り回される男性たち。
    後日談が描きおろしのおまけとしてついていたのがとても嬉しかったです。そういうの、好きだ。年下の男の子にどぎまぎしちゃうお姉さん、きゅんとしちゃいますね。
    哀しいとき、疲れたとき、何も考えたくないとき、お風呂あがり、素敵な出会いがあったとき、人生の岐路に立たされたとき、様々なシーンを目の当たりにして、近くにあってほしい作品です。

  • ミラーボールの話は笑える。無茶苦茶だけどいろんな感動とか気づきはこんなものなのかもしれない。
    どの話もわりと好きです。

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著者プロフィール

1981年5月9日生まれ。 2005年のデビュー後、すぐに「ねこぜの夜明け前」で講談社「アフタヌーン」主催の四季賞、夏・四季賞を受賞。 19年には「違国日記」がマンガ大賞4位に入賞する。主な作品に『BUTTER !!! 』『ひばりの朝』『さんかく窓の外側は夜』(本書原作コミック)『花井沢町公民館便り』などがあり、幅広い層の支持を得ている。

「2020年 『さんかく窓の外側は夜  映画版ノベライズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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