- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396766658
作品紹介・あらすじ
「さよならガールフレンド」の高野雀が挑む
女と男と女装男子の三角関係!
ネリが3 年ぶりに再会した、双子のキリ。
彼はネリにそっくりな顔で、ネリがおよそ着ないような
「可愛い」服に身を包んでいた。
「キリはいつ女の子になっちゃったの?」
弟の女装姿に動揺したまま、ネリは
偶然にもキリの同居人・周防(すおう)と知り合う。
男子校時代の同級生だという周防が抱く、
キリへの“ともだち以上”の感情に気づいてしまい—―?
巻末に描き下ろしエピソード、作者あとがきも収録。
感想・レビュー・書評
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ボーイッシュな女子:ネリ(双子の姉)、女装男子:キリ(双子の弟)、双子弟の女装姿に恋心を抱く男子:周防の、ちょっと複雑な三角関係。
男女の双子ものということで、少し「とりかえばや」を彷彿とさせたが、しっかり今にアップデートした展開には唸らされた。自分も若い頃から感じてきた、わかりやすい「女の子らしさ」に対する違和感には、もう共感の嵐!
いわゆる「男の娘」には以前から興味があり、私の好きな某ミュージシャンが女装したときにマジで男性に口説かれたという話を思い出し。ゲイじゃないけど「男の娘」を女性として好きになっちゃうことってあるのかな…という疑問を、この作品がしっかり取り上げてくれた。そんでもって、ボーイッシュ女子が一目惚れした男性がまさか、自分の弟(女装姿)に片恋してるなんていうめんどくさいことになるなんて…なぁ!
三者三様の自意識のもつれこじれっぷりが、ややこしいけどすごく面白い。よくぞ描いてくれた、と思う。時々シリアスな場面もあるけど、自然と笑っちゃうところもあり、バランス取るのが上手。「たのんでもないのにホルモンが大暴れ」っていうセリフが特に好きかな。
自分らしさと女の子らしさの狭間で悩んでた、十代後半~二十代前半の自分がリアルに思い出され、苦しかったよなぁ…あの頃。ジェンダーにがんじがらめにされている若い子達が、少しでも心が楽になれますようにと願うよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女装した弟との三角関係?最近こういう性に関してのドラマや漫画をよく見るなぁ。ネリみたいに女子っぽいのが苦手な女子はたくさんいるから共感できる。
初潮になった時の気持ちは、お赤飯炊かれても別にそれが当たり前だと思ってた私にはあまりピンとこなかった。 -
男っぽい格好が好きな姉ネリと、女装が好きでよくかわいいと言われる双子の弟キリ。ネリのタイプの格好いい周防くんは、実はキリの同居人で…と。お互いの思いがからまり合い、ふとしたことが呪縛を解いてくれたり、繋がりが深まったりで。
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全二巻読了。
双子の弟の同居人と偶然合コンで知り合い、好きになったネリ。子どもの頃に変質者に遭い残った心の傷を、女装することで覆っているネリの双子の弟・キリ。男子校時代のミスコンを機に『女装姿のキリ』に惹かれる周防。
好きな人の趣味にあわせるのではなく、自分の好きな格好をすること、人ではなく格好を好きになってしまったことから悩む三角(?)関係。 -
最近の新人作家さんで、僕の中で特に期待値の高い高野雀先生の新作。これはマジに僕の中での今年の中のトップ10(100タイトルくらいは読む予定)になるかもしれません。それほどまでに面白かったです。双子の姉弟の自身のジェンダーに対する違和感、心情描写が淡々と描かれていきジワジワと胸に突き刺さる面白さがありました。そして、3人の絶妙なバランスの三角関係がたまらないです。一生を掛けて高野雀先生を応援します。
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このてのちょっと特殊な価値観の恋愛ものの中だとかなり好き。
これからが楽しみ。 -
面白いよ。
(こういうテーマを扱う作品としては)そこそこ意識の高いジェンダー、セクマイについて描かれていて、良かった。
女子の、幼年期の終わり、女性への成長に伴う侘しさ、なんかにも触れられていて、共感。 -
単行本が出たら必ず買う漫画家さん。
三人の奇妙な関係が、どう変わっていくのか。まだひと波乱ありそうな予感。絵柄もぱきっとして好き。