おそろし (新人物ノベルス)

著者 :
  • 新人物往来社
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本棚登録 : 978
感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404038661

感想・レビュー・書評

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  • 袋物屋である三島屋の夫妻の元に、ある事情があってやってきた姪っ子おちか。おちか自身を含め、暗い過去を持つ人たちが、三島屋の黒白の間で不思議な話を語り出す…。

    続編のあんじゅうを読んでから、読み返してみました。

    建て前の中に時折顔を出す本音。その醜さや狡さが人の狂気を呼び起こす。ホラー的な要素も含め、たびたびぞっとしました。

    どの話も面白かったですが、2話目のおたかの話の流れが一番驚いたので印象的です。5話目はもはやファンタジー。

  • 久々に宮部さんの作品を読みました。
    やっぱりはずれがなく、安心して読めます。
    人に優しい

    でも…おもしろかったけど、それだけ
    衝撃的に印象に残ることもなく。
    まあ娯楽としてはぴったり

  • 全体の9割ぐらいは重いテーマもあり、面白く読めた。が、最後の1割はファンタジーになり、軽すぎた。

  • 不幸な出来事で心を閉ざしたおちか。百物語の聞き手に据えたのは、道元禅師が子供を生き返らせてと頼まれた時の話と同じなのかな。

  • 宮部さん江戸もの短編。安定の面白さ。ちょっとぞわっとして、珍しくスッキリハッピーエンドではなかった。

  • 悲しくもせつない。そして語られる物語はどれも怖い。夜中に読んで枕元にお彩が立っているのでは思うほど。
    でものめりこむように読んでしまった。

  • 続編「あやし」から読んでしまったんで、こちらの面白みが半減するかな?と思いましたが、順序逆でも充分面白いです。
    こちらは続編よりもホラー味が強いというか、人間の情の怖さ、恨み・・・みたいなものが強く出ています。
    (好みがありますが、私は続編のが好きです)
    あと、ハッピーエンドにつながるラストが弱い気がしました。
    ラストに力強さや味わいが感じられなかったので☆4つ。(本当なら☆5つくらいの作品です)

  • ある事件をきっかけに、心を閉ざしたおちか。預けられた先のおじ夫婦の家で、来客の相手をすることになった。

    叔父の発案で、さまざまな不思議話を集めることになったおちか。
    人々の不思議話を聞くうちに、閉ざしていたおちかの心もほぐれてくる。

    誰かに話すこと、誰かに聞いてもらうこと。周りからの励ましや心遣いも大切だけど、苦しさ辛さを乗り越えるには、やはり話をすること、聞くことが大切なのでしょう。
    ちょっとした、いえ、むしろ立派なカウンセリングみたいです。

    人を癒しながら、自分も癒されていく・・・。
    怪奇譚ながらも人の心の大切なありようを感じさせられます。

  • 悲しくて重い話が続くけれど、続きが気になったー。自作も読みます

  • 宮部先生の時代物は、とっても好きです。
    読み終わったのは、かなり前です。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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