マンボウ最後の家族旅行

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 57
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536026

作品紹介・あらすじ

家族との日々をユーモアで紡ぐ最後のエッセイ集。妻・斎藤喜美子が語る「マンボウ家の五〇年」と娘・斎藤由香「あとがきに代えて」収録。

感想・レビュー・書評

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  • なんとも軽妙で面白い随筆作品集である。今この時期に北杜夫の新刊が読めるとは思ってもみなかったのでびっくりして大変に嬉しい。

    中身には昨年(2011年)に亡くなる直前のお話も有れば,もう少し数年くらい遡った頃のお話も出てくる。おしなべてみんな家族旅行の話である。そしてこれらのお話にほとんど常に登場している北杜夫の娘さんっていったい何歳くらいの方なのだろうか。お孫さんが大学生ってんだから,娘さんはまあ40代中盤から50代かな。

    文中『楡家の人びと』は良い作品だ,と自分で一生懸命に語っている。また,今度どこそこの国の言葉にも翻訳されるのだと自慢している。かなり嬉しい様子だ。自我自尊だけどま,いいか。『楡家の人びと』はそれだけの値打ちある作品だろうと最近読んだわたしも思う。

    ドクトル・マンボウよ永遠なれ。

    • niwatokoさん
      こんにちは。
      今、「楡家の人びと」を読んでいる真っ最中です。初めて読んだのですが、おもしろいです。マンボウシリーズもまだ読んだことがないの...
      こんにちは。
      今、「楡家の人びと」を読んでいる真っ最中です。初めて読んだのですが、おもしろいです。マンボウシリーズもまだ読んだことがないのですが、読みたいです。初期のから読んだほうがいいのかな。
      娘さんって、エッセイ書いてらっしゃる斎藤由香さんでしょうか? この方のエッセイもいずれ読んでみたいと思ってます。
      2012/09/13
  • もっと早くに北杜夫さんを読めばよかった。

  • 北杜夫晩年のひんぱんに出かけた家族旅行エッセイ。
    うつと躁を繰り返す北さんを、夫人も一人娘家族も精一杯支える様子がよく分かる。
    どんな状態でもユーモアを忘れない北さんのひょうひょうとした態度と、なんとか元気になってほしいと叱咤激励する娘さんとのやりとりがとても愛情深くていい。

  • 巻末の娘さんの手記が生々しい。この本を「北杜夫の絶筆」とするなら、この巻末は賛否両論と思います。
    ただ、北氏の老後は間違いなく幸せだった。
    彼の文学に出会えた私も幸せでした。
    ありがとう。さようなら。

  • 悲しいものだな

  • 「どくとるマンボウ航海記」や「怪盗ジバコ」を読んだのは30数年前。先日亡くなられたが、ずっとマンボウシリーズ続いてたのに吃驚。絶筆を含む最後のエッセイ、歳とってもいい味出してる。合掌。

  • 北杜夫の絶筆が含まれた最後のエッセイ集。
    マッサージの心地よさに目覚めた北杜夫が最期に受けたのは心臓マッサージだったのだ。ただひたすらに悲しい。
    北さん。さよなら、バイバイよ。

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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