総理の夫

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536279

感想・レビュー・書評

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  • 女性管理職、という観点から読んだ。実際私が管理職となって数年経ち、物の見方が変わって来たと意識させられた。管理職でいると自分が女性である事を相当考えさせられるんだよね。自覚している以上に。そんな自分を発見できた。
    出産によって辞職する流れは実に残念であった。

  • 政治色が強くなくで、楽しく読めた。爽快感もあるけど、感動も心苦しさもある読み応えのある一冊。

  • 大事なことと分かっていても堅苦しいし難しくて、
    敬遠しがちな政治=社会の話が、著者にかかれば、こんなにも面白く考えるきっかけになるのか!と脱帽。(相馬日和と凛子のキャラクター設定を思いついた時点で原田マハさんの勝利‼︎‼︎)
    「初出誌」が月刊ジェイノベル(2011年4月〜2013年3月)とあって二度びっくり。
    2021年映画化もされたことだし、私たちの現実社会もそろそろ変わる時が来た。

  • ハードカバー342ページというボリュームにも関わらず、1日でスッと読み進めてしまった。常にドラマチックで、爽快で、政治の話なのに心が熱くなる、そして今の日本にもこうなってほしいという希望を抱かずにはいられない作品。『本日はお日柄も良く』の久遠久美さんの登場にも心躍った。

  • 総理の夫が、日本初の女性総理大臣になった妻のことを後世の″あなた″に伝えるために日記に記すという設定。

    鳥類学者で、「相馬一族」の次男でもある相馬日和の妻、相馬凛子は野党の一少数政党の党首だったが、ある大物政治家の新党と連立を組んだことから与党に転じ、第111代内閣総理大臣になる。
    本気で日本を変えよう、国民の未来を守ろうと闘う凛子は国民からの驚異的な支持を受け、旧態の政治・政策に対して改革を断行していく。
    気が優しく、温厚で妻を心底愛する日和は凛子を支え、何があっても妻を信じ、守り抜くと決め、様々な苦難をともに乗り越えていく。

    前半は凛子と日和の出会いとか、総理になるまでの経緯とか平穏な内容だが、後半は具体的な政策の実行が始まったり、連立を組んで後ろ楯だったはずの大物政治家の腹の内が判明したりと躍動感が出てきて、スリル感を味わえた。

    結末には意表を突かれて、唐突感も否めないが、面白い展開だと思った。
    日本もこういうことが現実になるような国になったら日本国民はどんな反応をするだろうか。保守的で、ほぼ老人男性中心の政治に慣れきった日本人には受け入れられるだろうか。

    そもそも、男女関係なくここまで真剣に日本の政治・経済の未来を憂い、公約実現に責任と覚悟、実行力を持った政治家はいるのだろうか。小説と知りながらもこんなリーダーが日本には必要だと願ってしまう。

  • 女性が総理になったら…

    日本では、この物語がフィクションだと感じてしまうくらい、女性の政治進出が遅れているのかもしれない。

    旦那の日和くんがとても優しくて良いキャラで好き。ドラマ化とかされてほしいなぁと思うくらい、ドキドキほんわかする内容だった。

    最後のオチ(総理の産休やいかに⁈)に親近感。

  • 日記帳をイメージした、表紙が素敵だった。
    政治の勉強にもなったが、こんな総理がいたらいいなと思った。

  • 普通に面白かった。うまくいきすぎる部分があることはあるが、小説はこのくらいのほうが良いかと。

  • 面白かったです。
    リアリティが無いのがいいですね。
    現実もこんな感じだったらハッピーなのにね。

  • 42歳の若さで、日本初の女性総理大臣となった相馬凛子。
    清廉潔白、行動力抜群、美貌の人。
    日本の行く末をしっかりと見つめた政策は、国民の熱狂的支持を集めます。

    その夫、日和は鳥類学者。
    天然で癒し系の年下夫。
    自宅の庭に集まる野鳥を数えることから一日がスタートするゆったりした生活が、妻が総理になったことから一変。
    自身もファースト・ジェントルマンとして妻を支えると心に決めます。

    凛子は第111代総理大臣という設定なので、少し未来の政治ファンタジー。
    本当にこんな政治家がいたら、日本はきっとよい方向へ進んでいくに違いないと思わせる展開で、まるで女性版「竜馬がゆく」のように引き込まれます。

    それでいて、政治一色のストーリーではなく、夫婦の出会いや結婚の微笑ましいエピソードもあり、千々に楽しませてくれる1冊です。

    巻末の解説は、現総理夫人安倍昭恵さん。
    今注目の人だけに、思わず食い入るように読んでしまいました。

    ご自分の立場から、実体験を踏まえたファーストレディの役割・考え方なども書いておられるだけに、今の騒動をたいへん残念に思います。

    図書館スタッフ(学園前):山姉さん

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    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/777662

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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