インドの更紗手帖: 世界で愛される美しいテキスタイルデザイン

著者 :
  • 誠文堂新光社
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本棚登録 : 49
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416614761

作品紹介・あらすじ

「更紗」とはインド発祥の染織技法(プリント)。15世紀から17世紀にかけての大航海時代に、インドから東南アジア、中近東、ヨーロッパ、、中国、日本などに広がり、手描きの細密な柄や版を使ったモチーフものなど、国や地域により様々な技法が生まれました。ことにインド更紗は、日本でも人気のリバティプリント、ウイリアム・モリス、印花布などの元になったといわれ、最近のテキスタイルブームで、日本のアパレルブランドや染織作家による更紗柄のアイテムも多く出回っています。
本書では、現代に伝わるインドの木版更紗を中心に、テキスタイル図案からそれらを使った服飾小物、さらにインドの手仕事の風景まで、更紗の世界を余すことなく取材。
テキスタイル、布好きなら見ているだけで楽しめる1冊として、また、これまで知られてこなかった「更紗」をわかりやすく解説した資料価値の高い内容で構成しています。

感想・レビュー・書評

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  • インドの更紗を起源とし、世界各地に広がった更紗の進化形と、原点であるインドでどのようにして更紗が作られているのかを豊富な写真と一緒に紹介した一冊だ。
    ジャイプル近郊にあるアノーキの美術館は行ったことがあるけれど、その近くに多数あるという更紗の工房の町々を訪ねてみたかったなぁという気持ちになった。
    手で作られるものって魅力的。

  • インドの染織や文様を調べている中で出会った本。
    現代における更紗が、この本でひと通りわかる。
    奥深い世界への最初のガイドとして。

  • 大好きなブロックプリント。たっぷり載せられた布のカタログはヨダレもの。加えて、こうした布が製作されている工房について、写真とともに綴られたレポートも良い。伝統を守るための革新。更紗製作の中心となっている村々の情報を本書から得たので、遠からず行ってみたい。

    それにしても、ラージャスターンとグジャラートの情報しかなかったけれど、木版更紗が作られているのはここらだけということなのだろうか。やはりジャイプルのAnokhi博物館、早く行かなきゃ!

  • 借りたもの。
    手の込んだ文様から、神話・宗教用の文様、更には庶民のための素朴な文様まで、インド更紗のテキスタイルの写真を掲載。
    分かりやすく充実した内容。

    インドで生まれた木綿布・インド更紗。
    軽くて丈夫な布地に極彩色の美しい模様が施されたそれに、世界中が憧れた――
    インド更紗そのものだけでなく、世界への影響(柄や技術)についても解説。
    後半には現在の工房・職人たちについての取材。
    “ペイズリー”は現地で正しくは“マンゴー”という意味の柄だったことを知る。ペイズリーはマンゴー柄を取り入れたイギリスの都市の名前だった。
    インド更紗の魅力とは、今も手作業で制作されるぬくもり故か。
    文章や写真を見ていると、職人たちの研究熱心な様や、工房や街の風景に映える極彩色のサリーや更紗に情景にも似た敬意を感じる。

    巻末にはインドの更紗の博物館や、日本でインド更紗を扱っているお店を紹介。

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著者プロフィール

翻訳家。大阪大学文学部美学科卒。フィクションからノンフィクションまで幅広いジャンルを手がける。『教会建築を読み解く』『素敵な蔵書と本棚』『ローマ帝国大図鑑』(いずれもガイアブックス)など訳書多数。

「2015年 『ファン・ゴッホ その生涯と作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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