銀翼のイカロス

著者 :
  • ダイヤモンド社
4.09
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本棚登録 : 5951
感想 : 775
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028919

感想・レビュー・書評

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  • 前作の「ロスジェネの逆襲」まではいたって冷静に読めていたのに、もうこれはだめ。すっかりドラマのキャストが頭にこびりついて半沢は堺雅人に脳内変換だし、中野渡頭取の台詞は北大路欣也の声になっちゃうし、渡真利が出てくるたびに「きゃー、ミッチー!」って嬉しくなる。
    シリーズを通して小説の中で花ちゃんの影は薄いはずなのに、あれ?上戸彩全然出て来ないじゃんとか思っちゃう。
    良くも悪くもドラマの影響ってすごいわ。
    それだけドラマが成功したって事よね。

    池井戸さんは直木賞を取る前から応援していて、友人知人に勧めてはいたもののまだまだマイナーな作家だった。
    直木賞を取ってからはぽつぽつとドラマ化されたり売れてきているなとは思ってみたものの、さほどでもなかった。
    それがなに?、今やこの人気!
    飛ぶ鳥落とす勢いじゃないの。
    この作品だってブクログのレビューの数の多いこと。まだ発売間もないのに。
    すごいわー、驚くばかり。
    作家ってこうやってのし上がっていくのね・・・。(違うか!?)

    さて肝心の中身よ。
    うん、まあまあかしらね。
    もう池井戸さんの作品をいくつか読んでると読めちゃうでしょ、先が。
    だからお決まりの展開を良しとするかって所なんだけれど。
    私はちょっとマンネリ気味かな。
    最後の方の怒涛の展開にはグッと来たけれど、前半はちょっとだれた。
    半沢はもう正直良いかな。
    「空飛ぶタイヤ」みたいな骨太な作品が読みたいの。
    今までにない業界を舞台にした、新しい作品だとなおさら良いかも。

    なんだかこのレビューも黒崎のオネエ言葉に影響されてる気がする。
    たまらないわよね、あのキャラ。
    小説はお腹いっぱいだけど、ドラマはやっぱり見たいわ。
    ミッチーの出番多めでお願いします(笑)

  • シリーズ4作目。半沢が営業第二部長に返り咲いて活躍する。旧Tと旧Sの対立がなぜこんなに根が深いのか、今回で理由がわかった。富岡が良いキャラクターだった。

    めげずに読み進めているけど、このシリーズいまいち没入しきれないのは経済や政治に自分が弱いからだろうか、、、

  • ドラマは見ていたが本で読むのは初めて。専門用語が多くて最初はなかなか読み進められなかった。半沢直樹、中野渡頭取など魅力的な登場人物に引き付けられた。バンカーとしてのプライド、武士のような決断力、覚悟。男の戦いの場だなと。読んでみてドラマのほうもキャスティング、俳優の演技力、良く作られたドラマだったと改めて関心した。

  • 前作と比べて、少し爽快感がないかな。。。
    半沢が考えた債権放棄無しでの再生案を知りたかった(*´-`)

  • テレビドラマの半沢直樹を観ているような感覚だった。
    身分が高くなって偉そうにする素人に、半沢の知識と度胸で論破するところは爽快だった。
    「どうするもこうするも自分が正しいと思うことをするしかない。」という言葉に感銘を受けた。

  • 今作はある一人の遺書から始まった。それの意味することは最後に分かるのだが……さて、今回の半沢直樹はとある航空会社を救うべく奮闘する。しかし例の如く邪魔が入る。その敵はこれまで以上の大物。銀行全体、金融業界の在り方も問われる事案に半沢ら「バンカー」たちの答えは?

  • JALの民営化騒動が元ネタになっており、また、自民から民主党に変わった時の時事ネタも参考に入っている。
    蓮舫を彷彿とさせる、再生チーム(とってもいらない組織)と半沢がいかにして戦うのかが見れて面白い。
    今作は今までと違い、ラストに運的な要素が多分にあったり、他者の思惑が動くことによる結果である為、痛快感は少ないかもしれない。続編の感じは見られない為、実質的なシリーズ完了にも見える。

  • もはや水戸黄門、大岡越前、遠山の金さん化した感がある。最後には必ず正義が勝つと分かってるのでハラハラ感はシリーズを重ねる毎に減ってきている。
    とは言っても安定感抜群の面白さ。あっという間の読了。

  • 面白かった。でもバンカーという言葉が鼻につく感じ。箕部と白井だけでなく、紀本、乃原、三国の負け姿も見たかった。映像化されたら最後の対決シーンは相当面白くなりそう。

  • 場を支配するような言葉の巧みさや華やかさ、声の大きさは、人をひきつけるものではありますが、危ういものだと思いました。

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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