やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478064801

感想・レビュー・書評

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  • 会社の講演会で推薦されたので借りて斜め読みしてみましたが、「成功の秘訣は才能ではなく情熱や努力」といったしごく当たり前のことが書かれていました。偉人・有名人の逸話がいっぱい出てきますがあまり面白くもなく(ジェフベゾスの幼少期の話を読まされても。。。)1章と13章(最終章)を読めば十分な気がします。
    GRIT:Guts(度胸)、Resilience(復元力)、Initiative(自発性)、Tenacity(執念)

  • GRIT
    やり抜く力
    アンジェラ・ダックワース
    訳:神埼朗子
    ダイヤモンド社

    人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける、というグロテスクな副題がついているため、なんというか若い人向けの本のように想像していましたが、考えていたよりもずっと汎用性の高い内容になっていました。

    書かれていることが正しければ・・・(なお、ペーパーバックのためか裏付けとなる研究文献リストは巻末についていません)
    ・仕事や趣味などで慣れがもたらしてくれる限界を超える方法
    ・賢明な子育て法(もしくは賢明なコーチング法)
    これらについて明快な回答が得られます。

    この本、電車のドア横にある側面広告で紹介されていて存在を知りました。2年以上前のことだと思います。「やり抜く力があれば成功する」的な煽り文句がそこに書かれていて、こういうのが流行っているのかと思ったことをよく覚えています。
    何かを成すとは何かをやり抜くことに他ならないので、成功者を調査すれば必ず何かを「やり抜いて」いなければ嘘だよなぁと。

    最後に著作とは無関係ながら、著者が受賞しているらしいマッカーサー賞について。アメリカ版京都賞みたいなものかと思いきや、全然違いました。受賞対象者はアメリカ人限定で、過去の業績ではなく、将来性で受賞者が決まるという仕組のようです。アメリカのすごみを感じさせられる賞です。

  • ※自分のための備忘録です。

    やり抜く力を強める4つのプロセス
    ∟ ①興味:自分のやることを心から楽しんでこそ情熱生まれる、「この仕事が好きだ」
    ∟ ②練習:「昨日よりも上手くなる」日々の努力怠らない、「何が何でももっと上手に」
    ∟ ③目的:自分の仕事は重要だと確信してこそ情熱が結実、他社・世の中に役立つ
    ∟ ④希望:楽観的でいる「苦痛を回避できないと思うこと」が無力感を生む

    ■興味
    「この仕事が好きだ」という偉人共通の言葉、ただ情熱は一発では入ってこない
    発見→発展。興味は内省によっては得られず、外の世界と交流する中で生まれる。
    無理やり何かを好きにはできない。「ありがちなことだが、無理やり興味を持とうとするのは大きな間違いだ」Byじぇふべぞす。少しでも興味があることを全力で試す、さらに興味がわくような機会を何度ももつこと。「新しきものの中に古きものを見出した時、人は注意をひかれる。あるいは、古きものの中にさりげない新しさを見出した時に」

    ■練習
    職務経験を20年積む人もいれば、一年の職務経験を20回積む人もいる。
    「意図的な練習」とは、
    ①ある一点に絞ってストレッチ目標を設定する、エキスパート達はさらに得意なところを伸ばすのではなく、具体的な弱点の克服に努める。
    ②しっかりと集中して努力を惜しまずにストレッチ目標の達成を目指す、自分のパフォーマンスが終わるとすぐ、熱心なFBを求める、うまくやれなかった点を知る・克服する
    ③改善すべき点が分かったらうまくできるまで何度もでも繰り返し練習する、すんなりと完璧にやれる、無意識にできるようになるまで。
    そして、また新しいストレッチ目標をきめてゆく
    「時間の長さより、どう練習するかが鍵」、「意図的な練習」は大変だが、何も考えずにただ練習をこなすだけの「マインドレスな練習」も苦痛。
    ただ何時間も猛練習して極度の疲労に追い込めばいいってもんじゃない、
    大事なのは周到に考えた質の高いトレーニング目標を設定して、それを達成すること
    毎日、同じ時間、同じ場所での「習慣」をつくる。大変なことをするには「ルーチン」に勝る手段はない。
    最初のうちは「さあはじめなくちゃ」と意識しなければできなかったことが、自動でできるようになる。

    ■目的
    「これは人の役に立っている」と考える。強力なモチベーション。どんなに退屈な作業だとしても「意義」を見出すことができる。
    レンガ積む作業を→①積んでる、②教会作っている、③歴史に残る大聖堂を作っている、とそれぞれの意識で全く異なる。
    「私の仕事は世の中を良くするのに役立つ」。毎日の糧だけではなく、意義を求めている、私たちは。
    重要なのは本人が自分のやっていることを「どう思っているか」だ。
    「今自分のやっている仕事が、社会にとってどのように役立っているかを考えてみよう。」
    意義を感じられるよう、ささやかでも変化を起こすこと

    ■希望
    「明日はきっと良い日になる」 → 「明日はもっと良い日にしてみせる」 では大違い。
    七転八起。楽観者も非感謝も同じようにつらいことを経験するが、受け止め方が異なるのだ。
    無力感を乗り越える、特定・一時的であって、苦痛は回避できるもの。

  • フォトリーディング&高速リーディング。以後熟読。
    読み応えのある研究書。自己啓発書的な読み方をするとまどろっこしく思えるかも。また翻訳本によくある、エピソードを交えながらの著者の述懐が、さらにまどろっこしい感じを与える気もする。

    同じ「やり抜く力」について自己啓発書的に読みたいのなら、ハルバーソンの「やってのける」の方がお薦め。

    それにしても「やり抜く力」を科学的に分析し、グリッドのある人になるための研究をしている本書はとても説得力がある。

    星四つ。

    下記に付箋を貼った個所の要約を載せる(後ろから前)

    352:集団に影響を受けることの例。標語を宣言。「弱音を吐くな、文句を言うな、言い訳をするな」など。

    325-327:子供がやり抜く力を付けるための4つのルール。
    1.家族全員がそれぞれ、ひとつは「意図的な訓練」(ハードな挑戦)にチャレンジし、共有する。
    2.それは自分の好みでない挑戦なら、分かった時点でやめても良い。(ピアノが向かないと分かった、絵は描きたくないと分かった、など。)
    3.それは自分で選ぶ。親は選択肢を提供する。子どもの自主性で選ばせる。
    4.それが自分に合っていることが確認できたら、最低でも2年以上は続けてみる。

    318-319:殆どに人は生まれながらにとてつもない力を持っている。それを引き出すのはやり抜く力によって、ひたすら地道な努力を積み重ねる事しかない。

    314:やり抜く力はやり通すことによって得られ、やり通すことによってやり抜く力は得られる。

    248-250:無力感を学習してしまうのは、努力が実を結ばない時。死ぬほどの逆境は、無力感も産めば、逆に乗り越えれば、やり抜く力も産む。その違いは諦め。

    241:自分は成長できると信じる者はやり抜ける。才能のあるなしで自分を諦めたら、無力感を学習してしまう。

    233-234:楽観主義か悲観主義かがわかるテスト。「たのまれた仕事が終わりそうにありません。その理由は何ですか?」という質問に対し、自分の能力のなさを答える人は悲観的で、自分のやり方が誤っていたと答えるのは楽観的。(ということは一見「ガッツがない」という答えは、やる気の裏返しや、根性のある人に思えるが、実際は前向きな改善ができないところに責任を問うているので、悲観的な人ということになる。)
    楽観的な人は結婚生活も巧く行く。

    208-212:レンガを積んでいる人3人の「何してる?」の答え。3が一番「やり抜く力」が強い。
    1.レンガを積んでいる。
    2.教会を作っている。
    3.歴史に残る大聖堂を作っている。

    179:どんな練習をしているかは重要。「意図的な訓練」は我慢ではない。我慢の訓練は「意図的な訓練」(フィードバックのあるチャレンジ)に比べ成長できない。

    147:好きでもないことはなおさらうまくはならない。

    142:「これだ」と思うようなひとつに出合えるまで、多くの人(やり抜いた人たち)は、かなり時間をかけて色々チャレンジしている。

    97:やるべきことを絞り込むとともに、やらない事を排除する。(無駄な時間を使わない。)

    81:やり抜く力は自分にとってかけがえのない事に挑戦しているときに発揮される。

    60:一流の人は当たり前のことをひたすら繰り返している。

  • GRITとはやり抜く力のことである。
    成功している人や幸福度が高い人ははみなGRITが強い。
    GRITを後天的に伸ばすことでよりよい人生を歩める。

    一見すると前時代的な精神論に聞こえるかもしれない。
    しかし、GRITの重要性を統計的に証明し、個々人のGRITを定量化する指標を作るといった科学的なアプローチを用いていることに本書の意義がある。

    特に私のような、やり抜くことが大切だと漠然とわかっていてもどうすればやり抜けるのかわからず、三日坊主で終わってばかりいる人には心に刺さる本である。

  • ずっと読みたくて、なかなか読めずにいた一冊。
    読み始めたら、ワクワクして、うなづきながら、どんどん読み進めることができました。

    体育会系的気質の私にとって、「情熱」「粘り強さ」をキーワードにした本書は、共感する点が満載です。

    一方で、「重要度の低い目標は、あきらめる必要がある」という記述については、欲張りな私にとっては非常に難しいこと。

    確かにその通りなんです。何でもかんでもやりたくなってしまい、結果、集中すべきことに全力を投じることができなくなります。その通りなんです。

    「やり抜く力」は伸ばすことができるという点、明日が明るくなります。

    「めげたままではいない。私は立ち直る」
    なんて勇気をもらえる一言でしょう。

    最後の方の章、「外側から伸ばす」は、ぜひ、子育て中の方に読んでもらいたいです。お勧めです!

  • 何度打ちのめされても立ち上がる。
    別の切り口など何度でもトライする。
    目標に区切りを決めて達成に慣れる。
    達成に慣れれば自ずとハードルを上げていく。
    気がつけば過去の目標を超えている。

    書くことは簡単だが、やり切る力は
    日頃の積み重ねがないとできない。

    さあ、やり切ろうとする
    努力から頑張って参りましょうか~♪

  • 「GRIT」とは「努力し続けることができる力」と定義できると思います。
    また、
       [才能]×[努力]=[スキル]
       [スキル]×[努力]=[達成]
    と考えることができるそうですので、2重で効いてくる「努力」は、「才能」よりも大切、といえそうです。

    しかも、「才能」は生まれつきな部分が大きいですが、「努力し続ける力」は、伸ばすことができる、とのこと。
    自分自身、納得できる部分が多々ありますし、「努力」の価値を改めて見直した、よい本だと思います。

  • ペンシルベニア大学心理学教授であるアンジェラ・ダックワース氏の著書です。

    成功するためには「やり抜く力」が重要であるという内容です。
    内容的には当たり前のことが書かれていますが、研究結果としてのエビデンスがありますので説得力は高いです。

    本書では、「緯度的な練習」を繰り返す努力を継続することが、成功へのメゾットであると論じています。
    また、その努力を継続する力は鍛えて向上させることも可能であるという点は、読む人に勇気をくれると思います。

    私個人としては、才能=「努力を続けられる能力」と考えているので、内容に異論はありません。
    ただ、努力を続けるには資質=「努力を続けても壊れない体と心」が必要であるとも考えています。
    仕方のない理由で努力を継続できない人も一定数はいるのです。
    この点について著者はどう考えるのでしょうか?

    続けられない人=「成功者になれない」というような考えにも繋がってしまうのではないかという危惧も感じました。

    この本は、20代位までのやる気ある人におすすめの本だと思います。

  • 成果=努力投入量×能力, 能力=努力投入量×才能
    従って、長い目で見れば努力がモノをいうことを科学的に証明したアンジェラ・ダックワースの本。
    ただむやみに努力しては時間の無駄、と単なる根性論で終わっているわけではないところもポイント。一度挫折したときにもう一度挑むことは難しいが、そうすることのできる人間がより成果を上げる。

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