メルカトル

著者 :
  • 大和書房
3.59
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本棚登録 : 698
感想 : 109
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479650096

感想・レビュー・書評

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  • ■地図収集館で働く青年リュスの周囲で次々と起こる不可思議な出来事―。長野まゆみの新しい魅力が煌めく、極上のロマンティック・ストーリー。

    ■■主人公の青年は孤児院育ちの十七歳。孤児ゆえの分別を弁え、勤勉で控えめな性格だ。ようやっと見つけた働き口の地図収集館で不思議な出来事に巻き込まれるようになる。ちょっと古い匂いのするヨーロッパ風の異世界、になるのかな。描写が綺麗。今回も珍しくノーマルなお話でした。登場人物が多いのですが、めまぐるしく交錯してくるので途中混乱しそうにも。最後はハッピーエンドで終わります。
    ところどころで孤児であったために受けた迫害を主人公が思い出すシーンがあるんですが、なんか切なくてしようがなかったです。

  • 長野まゆみさんの作品のなかでは
    かなりおだやかな内容でした。

    自分自身を「排水溝のゴミ虫」という少年が
    地図から始まる住まいと人間関係に翻弄されていきます。
    謎解きみたいで楽しかったですが
    一番のお気に入りは建物の空気。
    図書館好きにはたまらないかも〜

  • 長野さんの作品の中で一番好きです。
    雰囲気がすごくいい。

  • 何だか理不尽でイラっとしながら読み進めましたが最後はホッとしました。

  • 友達からなんとなくあげると言われ、自分もなんとはなしに読み始めた本。
    最初はこの本のもつ空気感が何だか心地良いなぁ~と思って読み進めていくうちにどんどんはまり、
    最後には「ええ!!?そうだったの!!?」と思わず声をあげて驚いてしまうほどのどんでん返しだった。

    雪の降る午後にホットミルクティー片手に読みたいそんな本。

  • 独特の世界観が気に入ってます。
    伏線はわかりやすかったけれど、素敵な話だったと思います。
    地図って素敵なものだなぁ!

  • 図書館の空気。

  • 2010/11/22 イタリア?石造りの街、身寄りのない少年と下宿屋、吹抜けの天井まで書架が積み上がる地図図書館。小道具てんこもり。
    そしてわりとすっきり解決がつく展開。台詞部分の記述も従前通り。やっぱり作風戻ったのかな。

  • いつもはどこか不思議の国的なのに、
    これはすぐ隣の外国みたいな。なんとなく現実的。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-176.html

  • 世界観の秀逸さはやっぱり長野まゆみ印。

    サスペンステイストで、どうなる?何が起きてる?とワクワクしながら読み進めた。

    キレイに謎が解けてすっきり!
    BLに走らないのは好感を持てる。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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