いま、すぐはじめる地頭力

著者 :
  • 大和書房
3.63
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479771135

感想・レビュー・書評

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  • 正確依存

  • 地頭力
     ・結論から
     ・全体から
     ・単純に

    仕事の仕上がりは65点でいいから
    早くすることが大事
    兵は拙速を旨とせよ

  • 筆者によると、「頭がよいこと」とは、①物知り(知識が豊富)、②機転が利く(対人感性が強い)、③地頭がよい(思考能力が高い)となり、③を磨こうというのが趣旨である。チェックテストや解説なども充実しているが、基本はコンサルティング関係のロジカル・シンキングやフレーム思考を問題解決方法として応用したものであると思う。

    特に3方法をとりあげており、①仮説思考(向こう側に離れる)、②フレームワーク思考(上空に離れる)、③抽象化思考(対象物から離れる)の方法論が中心である。その他、フェルミ推定の方法例とか、MECE等も紹介している。類書を読んでいれば読み飛ばせるだろう。

    入門書として「地頭」という言葉を使っているのがヒットした理由だろうか。前著の「地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」」も読んでみたいと思った。

  • ☆☆$$中々良かった。というのも最初の前提3条件の語りが見事だった。$$読んでいくうちに中だるみだが、良書だと思う。$$大切なのは以下三つ+1$$ ・仮設思考(結論から思考)$$ ・フレームワーク思考(全体から思考)$$ ・抽象化思考(単純に思考)$$ ・フェルミ推定

  • 地頭ブームが落ち着いた後に読みました。
    いちいちしっくり来る内容ではあったものの、たぶん今読み返したらまたあらたな発見があるのでしょうね。

  • 地頭力とは、自分の頭でしっかり考えること。
    気づいてはいたけれど、自分はつくづく地頭力がないなって再確認した。
    暗記などは得意だったので、受験勉強の弊害なんて自嘲していたけど、
    知識と感性だけでなんとかやっていけるほど、世の中甘くない。

    地頭力のポイントは、①仮説思考力、②フレームワーク思考力、③抽象化思考力、の3つ。
    それぞれシンプルに表現すると、①結論から考える、②全体から考える、③単純に考える、ということ。
    いずれも「自分」という思考の枠から「離れて」考えることが重要。
    これらを前提に自分を振り返ってみると、
    何かに取り掛かるときも、わかること、できることからやっている。(仮設思考力の欠如)
    思い込みが強く、途中で根本的に間違っていることに気づく。(フレームワーク思考力の欠如)
    具体的なものに気を取られて、本質的なものをつかめない。(抽象化思考力の欠如)
    などが思い当った。

    地頭力を伸ばすための準備にも要注意。
    ①時間に対する感度を上げる、②知的依存心を捨てる、③自分の「思考のクセ」を認識する、の3つ。
    これも、心当たりが多数・・・・

    3つの地頭力のベースには2層あり、原動力として、①知的好奇心、その上に②論理的思考力と、③直観力があると説明しており、3層からなるこの6つの力から構成されるというのもわかりやすかった。
    論理的思考力が万能ではないのだ。

    本書のタイトルが「いますぐはじめる地頭力」となっているが、実践し、習慣化させるためには「いますぐ」が肝心とのこと。遅まきではありますが、いまから始めます~。

  • 感想:まえがきのところにある「いま、すぐ」に、世界が変わって見える第一歩をというのが、まさに全てだと思った。
    今まで、問題に対する答えが必ず与えられてきた受験勉強から脱却し、明確な答えが無い問題に対する取り組み方をこの本から多少なりとも学ぶことができた気がする。

    情報は近年のIT革命により誰にでも手に入る時代になってきた。つまり、情報をどれだけ持っているかというよりは収集した情報に対して、頭でどれだけ考えて、情報に付加価値を加えることができるかが重要視されてきている。というロジックは納得できました。

    イメージとして
    結論からは、向こう側にいる自分がこちらをみる。
    全体からは、上から俯瞰的に物事をみる
    単純には、遠くからいろんなものをみる。

    最終的には、離れて考えるという地頭力の根本思想を妨げるものを阻害求心力というものが、人間を人間たらしめているのではないかと本書には記されていました。

  • 頭の良さというのは以下の3つの要素で構成される
    ①知識・情報量
    ②対人感性力
    ③地頭力

    この本においては地頭力とはなんなのか、地頭力を鍛えるとどうなるのか、具体的な鍛え方に関して書かれている。

    地頭力とは物事を離れて捉えることで作業の生産性や問題解決能力を高めるためのものである。
    では何を具体的にはどのようなものなのか、それは
    ①結論から考える・・・仮説思考
    →離れた目的地から自分を捉える。カーナビ的思考。
    ②全体から考える・・・フレームワーク思考
    →部分部分を見るのではなく上空から全体を捉える
    ③単純に・・・抽象化思考
    →物体や物事を離れて捉える(抽象化=共通点を見つける。具体化=相違点を見つける)。たかが~されど~と考えると両方同時にできるのでオススメ。
    である。

    なぜ、地頭力には個人差があるのだろうかという疑問がある。
    その答えの一つとして挙げられるのは正解依存や完璧主義など、自尊心由来の阻害求心力から脱することが困難だからである。
    例えば、ある業務をする際、仮説思考を用いた場合、使わない場合と比較して作業スピードは飛躍的に上がる。しかし、仮説の為、最初に目指す完成度は100点満点中65点程度な為に、「こんな急造のものではいけない」「もっと情報を集めてみないと結論はだせない」といったように阻害求心力が働き、なかなかそういった思考を踏めないのである。
    地頭力はただ単にスピードを追い求めただけのものではない。
    始めは65点の出来でもそこから内容を昇華させていくことができるし、必要な情報を吟味できるので結果的に作業の完成度は高くなると考えた。
    作業を委託した側も、100点の完成品をいきなり出されるよりも、65点であろうが、その段階からお互いにチェックを入れていく方がよい。なぜなら方向性の違いなどは早めに発覚したほうが調整が効きやすいためだ。
    著者は本著で部分部分は完璧に舗装してあるものの開通してないトンネルよりもまだデコボコの部分はあるが、開通しているトンネルの方がよいと例えている。

    では阻害求心力を克服するためにはどうすればよいのか
    本著には以下の3点が挙げられている
    ①時間感覚を磨く・・・常に欠乏感を持つ。常に目覚まし時計が鳴った時のような切羽詰まった状況を作り出すべきである
    ②知的依存心を捨てる・・・間違いを恐れず自分の頭で考えてみるべきである
    ③自分の思考のクセを徹底的に認識する・・・人間誰しも、「相手より自分」「将来より手近な現在」「自分だけは特別」といったような思考のクセを持つものである。だからそのようなクセを把握することが克服の為に大切である。

    要するに「如何に自分由来の欲求(自尊心)を抑え込めるか」である
    ある種の天邪鬼的なアプローチが必要不可欠となるだろう。

    コミュニケーションには3つの座標がある。
    自分のタイプを把握しておくとよい。著者のオススメは絶対座標型。
    ①Me座標・・・自分本位
    メリット:面白い場合、他人を惹きつけることもある
    デメリット:理解されない。つまらない場合が多い。
    ②You座標・・・相手本位
    メリット:相手が楽。共感を得やすい。
    デメリット:相手に流されやすい。複数だと同時対応できない。
    ③絶対座標・・・全員本位
    メリット:全員が理解できる。
    デメリット:無味乾燥になりがち。

    地頭力を高める実践的思考ツールとして著者はフェルミ推定を推している。
    これは答えではなく、思考の段階に意義があるので、正解に拘らず、電車の中や、授業中などあらゆる場面で試そうと思った。

  • この『地頭力』と名付けられた力。
    これは、いわゆる頭の柔らかい人は
    皆持っていると思う。

    内容的にはそれほど目新しい物はないが、
    それに名前を付けて定義付けしてくれるこの本には
    妙に納得してしまいました。

    最後に「地頭力のある人はあきっぽい」という内容。
    オイラのこのあきっぽさは地頭力から来ているのか?
    といい方向に考えてしまいました。

  • ■問題解決
    1.問題解決手順:解決したい課題の結論を想定して課題解決に取り組む。次に、課題の全体を捉えて、複雑な課題対象を特性別に分類した後に一つずつ取り組める程度の難易度に分解し、さらにそれらの中からいちばん重要度や難易度が高いところから着手していく。そうやって噛み砕いた対象を一般化・抽象化・単純化して問題を解いていく。
    2.人生、時間の大切さに早く気がついた者勝ちです。

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著者プロフィール

細谷功(ほそや・いさお):1964年生まれ。ビジネスコンサルタント、著述家。問題発見・解決や思考力に関する講演や研修を国内外で実施。『仕事に生かす地頭力』(ちくま文庫)、『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』(共に東洋経済新報社)、『具体と抽象』(dZERO)、『思考力の地図』(KADOKAWA)等著書多数。

「2023年 『やわらかい頭の作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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