冥途―内田百けん集成〈3〉 ちくま文庫 (ちくま文庫 う 12-4)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480037633

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  • 夢日記のようでいて、言葉遊びのようでいて、世にも奇妙な物語のようでもあり。

    そんな文章がみっちり詰まった短編集。

    ひとつひとつのディティールやプロットが面白い一方、
    句読点が多くてちょっと読みづらい。

    なので2週目以降からすんなり読めて面白さ倍増。

    夏目漱石や安部公房の場合、
    至極滑らかな文体で夢の曖昧で奇妙な感覚を現しているけれど、
    ひゃっけんさんは敢えてとでも云うか、作品内の立地や遠近感に関する表現、
    人の台詞や微妙な表情を細かく記述することで、
    ぐんにゃり眩暈を起こすような平衡感覚が揺らぐ
    「夢世界」の感覚を強調しているように感じる。其処が良い。

  • 夜の読書に最適。夢のように不合理で掴みどころのない掌編・短編集。いつものように過ごしていたら、ある瞬間にふっと、此岸と彼岸の境に迷い込んだような心許なさが余韻になる。一番好きな作品は「件」で、たしかに生まれ変わってそれだと困るよね、というおかしさがあった。ほかは「山高帽子」「昇天」「棗の木」など、少し長めの作品に引き込まれた。現に漂うほどよい不気味さが良い。高利貸しとの攻防も楽しめる。

  • こんな文章が書けたら、死ねる。


  • お話全体になみなみ注がれた郷愁。

    日常の隣のもっやもやな不思議世界。

    これが処女作。すごい。

  • 岩波で持ってるのに買っちゃった;
    (09.06.02)

  • 素晴らしい短編集

  • 何だか死にそうもないような気がしてきた。
    過去が洒落ているんだよ。
    百?先生の日本語は本当に素晴らしい。

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