地下鉄は誰のものか (ちくま新書 891)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065964

感想・レビュー・書評

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  • 都知事選間近という事で、猪瀬直樹副知事の地下鉄に関する考えと東京の地下鉄の現状を知りたいと思い、読んだ。

    東京メトロと都営地下鉄、それぞれの歴史と現状、課題だけでなく、東京における鉄道網形成の歴史も知る事が出来た。
    地下鉄一元化を目指す氏の本だから仕方ないかもしれないが、もう少し一元化することによるデメリット(例えば、減収や一元化のために掛かる経費などの諸問題)についても知りたいと感じた。

  • んで結局いつ統合されるのー? そもそも全体的な東京の交通をどうしようとかいう視点がほぼゼロ。じぶんちの財政的ほぼ健全さと、戦中だか戦前の地下鉄買収→営団あたりの歴史なぞり、が熱弁なわりには。

  • 2011/03/25-
    都営地下鉄と東京メトロがどの様に共存共栄して来たのかは、目に見えない分、まさにアンダーグランドであった。分かりやすさを期待したが、猪俣氏の緻密的かつ論理的展開に「ちょっと覗いて見たい」という興味は一気に萎えてしまった。後半は目を通すという感覚でページをめくり終えた。ちょっぴり知識は得たが知恵には結びつけることはできなかった。
    2011/04/03

  • 東京には2つの地下鉄『東京メトロ』と『都営地下鉄』がある。

    同じと思いきや異なる事業運営体であるため、改札が別で乗り換えが不便であったり、料金が二重にとられていやだなと前から思っていた。

    そんな中、経営統合の話し合いの場がもたれ、個人的に非常に統合に期待をしている。

    『東京メトロ』 
    株式会社ではあるが、その株主は国と東京都がほぼ半々づつの国有企業。

    『都営地下鉄』
    東京都交通局が運営。

    どちらもほぼ国有、なのに別運営。
    どうしてこんなことになっているのか、地下鉄の歴史の中にその答えがあります。

    利便性向上のためのサービスの一元化には経営統合が欠かせません。ニュースでは、都営地下鉄の負債額の大きさがあたかも問題のように取り上げられています。

    しかし、鉄道のようなインフラ型産業は、先行投資・長期安定回収型であり、メトロと都営の財務状況の違いが投資回収の時間タイミングの差だけであることから統合は可能であることがよく分かります。数字を見るとよくわかります。

    役人の既得権を守ろうとする動きが見え見えです。ちなみに東京メトロの役員のほぼ全員が国交省をはじめとする天下りの役人です。

    日本における鉄道史、一般的な鉄道ビジネスと地下鉄ビジネスの違いなど非常に内容に富んでいて面白いと思います。

  • 正論。是非とも完遂して頂きたい。

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著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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