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- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480080172
感想・レビュー・書評
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和辻哲郎からのインスピレーションを引き継いで、論証的な科学とは違う、空間、風土の論理を捉えたいということは共感できる。そのための、通態(トラジェ)という概念はとても参考になった。隠喩的連関というのが、言葉の上ではなくて、実体としてある、という見方も勉強になった。
なのに、なぜだろうか。80年代の状況がもたらす議論は、どうしても2010年の関心の先端をリードする力がない。もどかしい思いがするのだ。たとえ古くて粗削りであっても、和辻の圧倒的な喚起力に及ばない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/87876 -
俳句で用いている季語を比較文化的にどう論じるかをさぐっているときにであった本。
読み進むうちに、フランス人という作者への先入観(フィルター)は失せていた。
表面的でない論考の背後にあるモンスーン気候下での
生活体験がうかがえて、そこに引き込まれる。
和辻哲郎のことばを借りれば、醸化なのだろう。
現代の哲学者(がいるとすれば)、
和辻~ベルクの次に応えるべき視座が求められている。
そのための一冊。 -
77夜
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