美術の解剖学講義 (ちくま学芸文庫 モ 5-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 176
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480085993

作品紹介・あらすじ

マネやベラスケス、レンブラントらの作品を名画たらしめている意外な事実、美術における「真と偽」あるいは「よし悪し」、愛ある写真を撮るための「アーネスト・サトウの写真術」、そして21世紀の美術のゆくえとは…美術を面白味のないものとお考えのあなたのために、古今東西の名作に自分自身を侵入させる作品を発表しつづける著者がわかりやすくレクチャー。美術を通してあなたの生き方はもっと変わるはず。退屈・難解な芸術とはサヨナラです。

感想・レビュー・書評

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  • 壁は正面から乗り越えるのではなくトンチを効かせて壁を置きものと考えると迂回路を発見出来る。カルティエ・ブレッソンの決定的瞬間には反復イメージのリズムやしっかりした骨組みが隠れており、幾何学的抽象画家のピエト・モンドリアンの絵と共通点がある。マン・レイの写真「カザティ侯爵夫人」は失敗から生まれた傑作。2.7.16秒。絵画とは見ることと見られることとの分業のシステム。その鉄則を鏡を使って壊したラス・メニナス。美(ビューティ、アート、エステティック)とは未来に向かって振り返ること。美はまがいものから。

  • 美術家である著者による美術論。セルフポートレート、女優などをテーマにして、たくさんの写真を用いて様々な角度から楽しく美術を解説。有名な美術作品の誕生秘話などの、ちょっとした豆知識も知ることができる。著者によるセルフポートレートも必見。

  • 写真論。P51〜89。

  • もう一度読んで美について考えをまとめたい。

  • コンセプチュアル・アート
    意味と装置
    意味をはかるモノサシと装置をはかるモノサシをクロスさせて使用すれば、現代の難解とされる美術表現の多くはその真贋を見抜ける

    絵画とは、見ることと見られることとの分業システム(法則)であり、また見るものによって見られるものが所有されるためのツール(道具)である

  • 変装セルフポートレート芸術家の森村泰昌の芸術論。 現代芸術は「はてなの茶碗」である。納得。

  • 現代美術の入門書として、楽しく読めました。

  • 他の2作に比べるといまいちだった

  • おはようございます。
    目を醒ましましょう。

  • 前半、写真の見方についての講義は
    ・繰り返しイメージ
    ・サっと出してパっと撮る
    など有意義だった。
    後半映画についての講義はいまいちしっくりこない。

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著者プロフィール

1951 年大阪市生まれ。1985年にゴッホに扮したセルフポートレイト写真でデビューして以降、国内外で作品の発表を続ける。近年の個展に「森村泰昌:自画像の美術史——「私」と「わたし」が出会うとき」(2016年、国立国際美術館)、「Yasumasa Morimura: EGO OBSCURA」(2018-19年、ニューヨーク、ジャパン・ソサエティ)、「M 式「海の幸」——森村泰昌 ワタシガタリの神話」(2021-22年、アーティゾン美術館)等。ヨコハマトリエンナーレ2014「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」では、アーティスティック・ディレクターを務めた。2018 年には大阪・北加賀屋に自身の美術館「モリムラ@ミュージアム」が開館。執筆活動も精力的に行い『自画像のゆくえ』(2019年、光文社新書)をはじめ多数の著書がある。

「2022年 『ワタシの迷宮劇場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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